つれづれなる日々

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2002年8月の日々

バタークリームの薔薇がうらやましかった、夏の誕生日の思い出


08/31/2002(土)

きょうは、稽古が休み。アゴラに、ポかリン記憶舎の「畳屋の女たち」を観に行った。青年団の安部聡子が、いままで私の見たことのない安部聡子で、すーごい闘志がかきたてられました。いや、安部ちゃんと戦うわけではないんですけど。私もがんばるぞって。


08/29/2002(木)

化粧品を買いに行ったら、そのデパートにそのブランドは入っていなかった。ビデオを借りにいったら、貸し出し中だった。でも、どの棚のどのあたりにあるのかわかったのは、一歩前進。


08/28/2002(水)

私の顔を横から見ると、目を開閉するときまつげがばさばさしている、と友に言われた。主観的に、自分のまつげは短くてまばらで貧相だと思っていたので、意外で驚いた。でも、以前にも、友に指摘されるまで自分が二重まぶただと気づかなかった(子供の頃は一重だったのです)ってこともあったなー。


08/27/2002(火)

「雨が来る」の台本の、最後の部分をきょう、もらった。


08/26/2002(月)

家の人が帰ってきたので、久しぶりに外食。一人だとコンビニか自炊が多くなる。


08/25/2002(日)

「雨が来る」はDMハガキがある。封書だとなんだか億劫なんだけど、ハガキは気軽にすぐ出せていい。今後、DMハガキのない公演は自分でハガキ刷って配ろうかな。でもそれにしても、字のきたなさは、情けない。まぁ、最近ほとんどペンで字なんて書かないからしょうがない。

きのうから、さびしい病なので、稽古が終わった後、
「ご飯を食べに行きましょうよー」
と誘って何人かで居酒屋に行った。


08/24/2002(土)

起きたら、メール送受信ができなくなっていた。家の人が留守で、私にはどうしていいのやら。この日記も、書いてはいるけど、直るまでアップできない。どうにかこうにか、旅公演用ノートパソコンで送信、ニフティのアドレスで受信という体制にしたけど、すごい不便。

きょうはシャンプーの稽古が休みだし、家の人は出張中だし、その上だれからもメールが届かないとなると、さびしくてしかたない。

夜、実家に電話したついでに、
「あのー、牛乳の『飲んでいきなさーい』って走ってくコマーシャル、知ってる?」
「あーあの、ナントカちゃーんっていうやつ? 知ってる知ってる」
あれ私だから、と言ったら驚いていた。やっぱり気がついてなかったみたい。お母さんの一生懸命さが出ているとか言われた。
「あと、牛のやつね」
「え?」
「牛、牛。牛が『すいませ〜ん』とか言う」
「あぁあぁ、ナントカしてくださ〜いっていうやつ?」
「あれも私だから。牛じゃなくて、声、声」
演劇公演はなかなか東京まで観にきてもらえないから、TVで元気なとこ見てもらえればと思って。顔はうつってないんだけどね。


08/23/2002(金)

雨だった。涼しかった。すごい久しぶりにGジャンを着た。ちょっと暑かったけど、電車の中なんかではちょうどいいくらいだった。


08/22/2002(木)

台詞を覚えるのに、いろんなやり方があるけれど、今回私は、テープレコーダー作戦。まず自分以外の台詞や、自分のキッカケとなる動作(だれがどこに移動する、とか)をテープにふきこんでおいて、それを流しながらそれに合わせて自分の台詞を言っていく。今朝起き抜けにそういう録音をやって、後で聞いてみたら、寝起きで声がぼけぼけなうえに、まだきちんと覚醒していなかったらしく悲しい台詞の次のト書きまで悲しい言い方になっていたりして、可笑しかった。


08/21/2002(水)

MONOの「きゅうりの花」観劇。1カ月後には私もこのスズナリで公演してるんだなぁ。


08/20/2002(火)

先週からフジテレビの「演技者。」という番組で、THE SHAMPOO HATの赤堀雅秋さん作の「アメリカ」を放映している。先週は見逃しちゃったんだけど、きょう(火曜深夜)第二話を見た。THE SHAMPOO HATがスズナリで公演した「アメリカ」は、私はビデオでしか見てなくて、すごくおもしろかったけど、暗転が多くて長いのが少しじゃまだなぁと思っていた。テレビだとそこは暗転なしで切り替えていくので、あぁこれはテレビの強みだなぁと思った。「弟」役の人がものすごく気弱そうでかわいくて、水浴びした後の小鳥みたいで、私は好きだった。まぁ、ただの好みなんですけど。


08/19/2002(月)

9月にTHE SHAMPOO HATの公演に出演する。きょうはその稽古初日だった。台本って、いろいろな体裁があるね。去年飛ぶ劇場に出演したときもそう思ったんだけど、今回の台本もまた私には目新しかった。用紙がB5横使いで、縦書き。一つひとつの台詞の最初と最後にカギカッコがついてる。

稽古の後みんなで飲みに行った。楽しくてちょっと飲み過ぎた。


08/18/2002(日)

なんだかテレビの話ばっかりなんだけど、スーパーチャンネルでいままた「スパイ大作戦」をやっている。見るともなく見ていた「海の底で口を割れ!」というエピソードが、傑作だった。刑期が終わって釈放寸前のSS隊員を拉致し、25年間秘密にしていたSS資金の銀行口座番号を聞き出すために一芝居打つ、という話。

前後の護送車との間をうまく隔絶して囚人を拉致する手口も人を喰ってるし(カソリックの坊さんがチーズをトラックで運んでて積み荷が荷崩れっていったい……)、倉庫の中に潜水艦内部のセットを作り、音響やら映像やら起重機やらを駆使して「潜水艦でSS本部に向かっている」と思わせるというこの作戦の突拍子もなさがまたすごい(まぁ、「スパイ大作戦」では往々にしてあるんだけど、こういうの)。「爆雷」の音響として、バーニーからのキューに合わせてハンマーで円盤状の金属を思いっきりたたいたり、てこの原理で人力でセットを揺らしたり、というのにはもう楽しくてニコニコしてしまった。拷問されて死んだ、ということで役目が終わってセットから外に出てきた女性エージェントが、その後はバーニーと一緒に音響操作とかをやるんだけど、やれやれって出てきて変装のカツラをとって、すぐさま口紅をひいたり、スカートのお尻の辺りをしきりに気にしたり、なんてところも細かくておもしろかった。敵にまんまと出し抜かれた、とわかってもう笑うしかないその国の軍人、というラストシーンもよかった。

ジムのニヒルな艦長ぶりを見てると、
「いくら優秀なスパイっていったって、俳優じゃきゃこんな演技できっこないよー」
俳優が演じているスパイが潜水艦の艦長を演じている、という状況に翻弄されてもうなにがなんだか訳のわからなくなっている私でした。

いま第4シーズンだけど、続けてその後の分も放映するみたいだ。第5シーズンには、日本が舞台になった「’怪物’粉砕作戦」というエピソードがある。以前見たときに、
「な、なんなんだ、この『日本』は?」
とのけぞって驚いたあれがまた見られるのは、とても楽しみ。だって、レナード・ニモイが歌舞伎俳優に変装するとかそういうのなんだもん。「スパイ大作戦」にはよく東ヨーロッパの某国とか、南アメリカのどこかとか出てくるけど、東欧とか南米の人が見たら、やっぱのけぞって驚いているのかなぁ。


08/17/2002(土)

イプセンの「幽霊」とか、チェーホフの「桜の園」とか、最近読んでみている。こういう昔のしかも外国の作品をいま上演するとしたら、そしてもし出演したり演出したりするとしたら、自分だったらどういうアプローチでやるだろうなんて考えたりする。いや、具体的にそういう話があるわけではぜんぜんないのですが。今年は、「かもめ」のワークショップ発表会、「悪口学校」と、翻訳劇への出演が続いたので、こういうことに少し、いま、興味を感じている。


08/16/2002(金)
注意:TNG Starship Mine/謎の潜入者のネタバレがあります。

「ザ・プラクティス」の、ウィリアム・ヒンクス初登場の回を観た。たぶん前にも、一度観てると思うけど、細部は覚えていなかった。結末をすでに知っていても、やっぱり怖かった。

TNG Starship Mine/謎の潜入者 (6, 144)を、初めて観た。ピカード艦長大活躍のエピソード。VGR(スタートレック:ヴォイジャー)でバルカン人を演じているティム・ラスがゲスト出演(ヴォイジャーとはちがう役で)していて、この人はもともとスタートレックのファンだということをどこかで読んでいたので、友だちでもないのになんだか嬉しくなってしまって、
「うわー、出れてよかったねぇ! ピカード艦長と2人のシーンもあるし」
などと心の中で話しかけながら観ていた。

TNGで私が好きなことの一つは、めったなことでは艦長が派手な活躍をしないということだ。指揮官で、いちばんいなくなっては困る人なんだから、やっぱりカーク船長やジェインウェイ艦長みたいにすぐに上陸斑に入ったり戦闘の先頭に立ったりすると、
「えぇ?それはないでしょ?」
と思ってしまう。このエピソードでは、メンテナンスのため乗員全員がエンタープライズを離れなければならないという設定があって、それに乗じて武器に使う物質を盗み出そうという盗賊団が侵入してくる、一方下船してからこの惑星で乗馬ができることを知ったピカードが自分の鞍を取りに戻ってきて船に取り残される、というふうに話が進み、エンタープライズ号の中で単身敵と向かい合うピカードという状況がうまく作られている。そうそう、ちゃんとこういうお膳立てをしておいてから艦長の大活躍を描いてくれると説得力がある。

ミーハーなファンとしては、ピカード艦長の体育座りとか、梯子をのぼって逃走するときに短い上着の下から背中がちらっと見えたとか、そんな普段とちがう感じのところが楽しかった。


08/15/2002(木)

「8月13日はだれかの誕生日なので『左利きの日』になったそうだが、いったいだれの誕生日なのか」という疑問について、ハシモトケンさんが掲示板に答えを寄せてくださった。Dean R. Campbellという人だそうだ。

きょうは、秋のヨーロッパツアーに向けて新しいキャスティングでの「東京ノート」の、第1回通し稽古だった。ほぼ半数の役が前回とちがう俳優になっている。同じ役をやっている人にしても、前回から2年経過してるから、やっぱり前とはちがっている。新しい「東京ノート」ができていく。


08/14/2002(水)

あいかわらず変な時間に眠くなる。外が暑かったり室内は冷房で寒かったりするのも関係しているんだろうか?


08/13/2002(火)

8月13日は左利きの日だそうだ。だれかの誕生日ならしいんだけど、いったいだれの誕生日なのか、いまだにわからない。

この3日ほど、眠くなると引きずり込まれるように眠っちゃって、宵のうち3時間寝ちゃって夜中に起き出すとか、なんだかそんな不規則な生活。睡眠不足ではなさそうなのだが。

トンボが飛んでいた。もう、秋?


08/12/2002(月)

ディスカバリーチャンネルで、久しぶりにジャンクヤード・ウォーズを観た。さぁきょうはこれを作ってもらいますと課題を発表するときに、
「きょうは、決勝戦。決勝(final)といえば…… Space, the final frontier ……、課題は、ロケットです」
と言っていた。Space, the final frontier(宇宙、それは最後のフロンティア)というのは、スタートレックのオープニングのナレーションだ。ジャンクヤード・ウォーズはオーストラリア作成の番組のようだけど、オーストラリアでもスタートレックの認知度は高いんだろうか。


08/11/2002(日)

今月からLaLa TVで「キルトの世界」(Simply Quilts)が始まった。キルトのメーリングリストでこの番組の話だけは前から聞いてたので、見れるようになって嬉しい。ホストのアレックス・アンダーソンは左利きのキルターで(この人のキルティング入門書にはキルティングを左手でしてる説明写真と右手でしてる説明写真と両方載ってたりする)、この人が動いたりしゃべったりしてるところをやっと見れる、というのも楽しみにしていたのである。

きょう、はじめて見ての感想は、あららわりと落ち着かない感じの人みたいだな、といったところ。まぁ、しばらく続けて見てみようと思う。


08/10/2002(土)

暑いし、ここは一つ、かーっとビールを、と思って入ったお店の冷房がきつくて、寒くてビールが進まなかった。年とともに冷房に弱くなるってこともあるみたいなんだけど、あれは寒すぎるよー。


08/09/2002(金)

「東京ノート」の自主稽古(俳優のみ)があり、久しぶりにアゴラに行った。


08/08/2002(木)

稽古がないと、あっというまに「遅寝遅起き」生活に戻ってしまう。


08/07/2002(水)

月曜から3日続けて6時起きだった。青年団の、来年の公演「暗愚小傳」の劇団内オーディション(再演の場合、キャスティングのために劇団内でオーディションがある)と、今年秋の公演「東京ノート」の稽古のため。

帰り道、駅で、いま私が降りた電車に、久しぶりに顔を見る友が乗っているのを発見。閉まった扉をコンコンとたたいて、手を振って挨拶。笑顔が返ってきた。お互いがんばろう!


08/06/2002(火)

こないだは「悪口学校」観に行けなくてごめんね、に続けて友が、
「なんか最初お客さんが入ってくると、役者の人がみんな額縁に入ってにっこりして挨拶したんでしょ?」
と言うのでびっくり。こんな感じを想像したみたい。

お客さんににっこり挨拶というのはそのとおりなんだけど、
「みんな額縁に入って」
というところは、おそらく、
「劇場の床にテープで四角くバミッた枠(わく)の中がアクティングエリア」
というのを聞いてちょっとカンチガイしたんだと思う。人間の想像力って面白い。

08/05/2002(月)

稽古のあと、数人で駅まで歩いた。20分強かかった。脚が疲れた。こないだまで「悪口学校」でガンガン動き回っていたのに、あっというまに運動不足な生活に戻っていたんだなぁ。


08/04/2002(日)

おとといから「東京ノート」の稽古が始まって、急に早起き生活になって疲れがたまっていたのか、稽古が休みのきょうは、ご飯食べては寝てばかりいた。

こないだチェーホフの「かもめ」と「ワーニャ伯父さん」を読んだらおもしろかったので、「三人姉妹」も読んでみた。登場人物が多くて名前がちゃんと覚えられず、でもストーリーを追いたい気持ちがはやるので先へ先へと読んでいったので、特に軍人さんなどは最後までだれがだれやらわからなかったりした。


08/03/2002(土)

「悪口学校」の稽古のとき、稽古場で上履きとしてダンスシューズを履いてる人がいて、かっこいいなぁ欲しいなぁと思っていた。きょう思いきってそういうお店に見に行ってみたんだけど、踊るわけじゃなくてただ演劇の稽古のときに履くだけなんでなんだか気がひけて、買わなかった。高かったし。

でも上履きはどうしてもほしいので、同じお店でバレエシューズを買ってきた。6月に「かもめ」をやったときも、衣裳で黒のバレエシューズを履こうと思っていたんだけど、演出家(イタリア人)に相談したら、はなおのついた日本の履き物がいいとのことで、黒塗りの下駄にしたんだった。下駄履いて走り回ったり自転車こいだりしてたなぁ。つい先々月のことなのに、もうなつかしい。


08/02/2002(金)

「東京ノート」の稽古が始まった。始めて行く稽古場だったが、駅からまちがったバスに乗ってぜんぜんちがう方面に行ってしまって、タクシーもとまらないのでまたバスで振り出し(駅)に戻り、駅前ロータリーからタクシーに乗ってやっとたどり着く。最初にバスの運転手さんに、
「市役所(バス停の名前)に行きますか?」
と聞いたら行くと言ったから乗ったんだけど、行けども行けどもそういうアナウンスはなく、一緒にいた友が、
「市役所はあといくつくらいですか」
と運転手さんに聞いたら、2つ、3つ前に通りましたよ、と言う。でもそれは市役所じゃなくて、町役場で、なんと私たちは行きたいところの隣町に行ってしまっていたのでした。

とにかく、でも、稽古開始予定時刻には充分間に合って到着。稽古前に、俳優だけで台詞合わせをする。前回と一部配役がかわっているので、新しい役についた人を中心に。
「よく見る悪夢(自分だけ台詞を覚えていない、いやそれどころかこの演目をやるとは知らなかったよという状態で、他の人たちと一緒に舞台に立っている)みたいでしょ?」
と言ったら、
「いや、オレの悪夢はこんなに甘くない。夢だったらいま本番だ」
と言われた。いや、まぁ、それはそうなんだけど……。

今月は、「東京ノート」も「雨が来る」も稽古が始まるので、稽古日記を分けないでここにみんな一緒に書いてみようかと思って、いまこうやってちょっと始めてみたんだけど、「ネタバレ」事項も出てくるからこの案はダメだと気づき、稽古日記は別に準備することにした。


08/01/2002(木)

「悪口学校」の公演が終わってから、家ですることがあってずーっと家にいた。だから10日ぶりか。10日ぶりで、きょう電車に乗った。街も車内も人が多くて、いやだなーと思うとこの10日間他人の目というもののない生活をしていたのですぐいやだなーという顔が表に出てしまって、あーちょっと一人で居すぎたなぁ、社会復帰しないとなぁ、と思った。

本屋さんに行って、気になっていた本など数点買う。そういえば、コンビニ、スーパー以外でお金を使うのも久しぶりだった。

友人たちに会ってご飯を食べる予定があったので、丸ごと1つの(小さな)ケーキを持っていって、
「あした私の誕生日なので、祝ってね」
と言ってみんなで食べた。

子供の頃は真夏の誕生日ケーキはチョコケーキだった。薔薇だとかなんだとかいっぱい飾りのついたバタークリームのケーキがうらやましかった。チョココーティングのケーキは、上の飾りも砂糖漬けのチェリーとアンゼリカで、地味なんだもん。という話をしたら、20代の友は、あまりピンとこない顔をしていた。あの頃(って35年前とかだ)は、夏は日持ちしないからってバタークリームのケーキは売っていなかったし、そういえば冬にアイスも売ってなかったなぁ(これはちょっと理由がちがうか…)。


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