つれづれなる日々

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2004年8月の日々

金魚すくい


08/31/2004(火)

芸術見本市で青年団がプレゼンテーションをするので、その通訳をした。青年団の各作品の紹介とか、海外との交流としてはいままでどんなことをやってきたか、平田オリザの作品がいま海外で高い評価を受けている理由は何かとかそういう話。終わった後エレベータで一緒になった人(プレゼンテーションを聞いていた人たち)に、よい訳だったと誉められた。内容がわかっている人が訳しているのでとてもよかったとのこと。翻訳(読む・書く)はそれでもだいぶ経験も積み、自分なりの自信もあるけれど、通訳(聞く・話す)はうまくないのは承知しているので、そういうふうに評価してもらえると、嬉しい。

午後は、歯医者。先日根っこのところを詰めた歯の、レントゲンを撮って、それから、この後金属の土台を入れるのでその型を取った。治療中の歯がどういうふうになっているのか、オンボードカメラみたいなヤツで見せてもらったけれど、内側が真っ黒だった。ずっと前に他の先生が歯根治療したときに使った亜ヒ酸(アルゼン)が、歯にしみてしまっているのだそうだ。健康な歯だったら(治療に)太鼓判を押せますが、この歯は太鼓判は押せません、でも、大丈夫だと思いますよ、と先生は言う。言葉だけ聞くと無責任なみたいだけれど、自分の腕に自信のある人が、何を言っているかわかってしゃべっていることなので、私としてはこんなふうに説明してもらったほうが納得がいく。

夜、あなざーわーくすの9月の公演のシミュレーション(観客がいる状態での通し稽古)。ダンスのキレがよくて、ビックリ。みんなと食事して帰宅。

メイクを落とすと、右目の下が殴られたみたいに真っ黒。こんなクマは初めて。今朝早かったし、睡眠不足なんだと思う。でも、明日も早起きだ……。


08/30/2004(月)

戯曲を書くワークショップの第4回。各自が考えてきたことなどを提示しあい、その後、なんとか4シーンすべてのプロットを作った。どこをだれが担当するか決めて、次回までに台詞を書いてくるのである。私は、4場(ラストシーン)の担当。こういう話し合いは、グループの中で意見を言う人、言わない人が決まってしまうとなかなかうまくいかないものだけど、今回の私たち「梨」チームは、みんなそれぞれ意見を言うし、それがみんなその人なりに突拍子もない意見だったりもして、刺激的でおもしろい。

帰り道、いえの人と待ち合わせをしていたので、その待ち時間にさっそく台詞に着手。


08/29/2004(日)

五反田団の、ワークショップ発表会を観に行く。演目は、『冬のソナタ』と『世界の中心で、愛をさけぶ』。4〜6人のグループによる10分程度の発表が6本。あらすじがわかるようにすること、見る人を感動させること、というのが課題だったそうだ。

五反田団のアトリエ(9月4日、5日にプレプレオープンのイベントがある)は、今回初めて行ったけれど、なかなか気持ちのいい空間だった。

ワークショップの打ち上げのときに、友から、あなざ事情団『三人姉妹』の感想を聞いた。主に批判的というか自分としてはこういうところがどうかと思ったという内容だったが、そういうことをきちんと当事者(私)に伝えられる友に感心した。私も見習いたい。そして、これは誉め言葉なんだけど、「(淳子さんとマチコさんは)演劇界の染之助染太郎だと思った」と言われた。


08/28/2004(土)

桃唄309の長谷さんの『戯曲を書く』ワークショップに参加。全5回のうちきょうは3回めで、後半3回だけ参加しても大丈夫だろうか、大丈夫というか、それで自分の「ため」になるんだろうかと不安な気持ちもあったので、参加している桃唄の人に、休憩時間に、「次回以降も来ますか」と聞かれたときには、「きょうおもしろかったら、また来ます」という不遜な答えをした私であった。

グループで話し合いながら戯曲を作っていくという形で、それは私の期待とはちがったんだけれど、ポイントになるところは長谷さんが途中で説明していってくれるので、実践とレクチャーの二本立てという感じで、わかりやすくてよかった。

5回のワークショップで、グループごとに、10〜30分程度の戯曲を1本書くという。1回め、2回めのワークショップで、設定(場所)や、そこにいる2人の登場人物がどういう人なのかということ、そして冒頭の2人の会話がすでにできあがっていて、きょうは、

  1. そこに第3の人物が登場し、話が展開部にさしかかっていく部分の台詞
  2. その後の展開のプロット
  3. おおまかに、最後までの流れ
を考えた。プロットというのは、台詞を書く元になるような、なにが起こる、だれがどうする、ということの箇条書きだ。「Bがドアをあけると、Cが立っている」「Cは、Bを自分の孫だと主張する」「Bが、否定する」というような感じ。おおまかな流れというのは、最後はCが去ってAとBの2人のシーンにしようとか、途中でCが1人になる一瞬を入れたいとか、そういうことを決めた。

最初は、第1回、第2回で決めた設定にしたがってやるというのがちょっとつまらない、というかきゅうくつなように思ったが、そこからまだまだいろいろと膨らませていけることがわかり、だんだんとおもしろくなった。いろいろ考えたので、最後はアタマがぼーっとした。ぼーっとして、帰りの電車で1駅乗り越したくらいである。

次回も、行きます。


08/27/2004(金)

レンタルビデオで『フル・モンティ』を見る。うーん。期待しすぎたのかもしれないが、そして目当てのロバート・カーライルはたしかに魅力的だったけれど、そんなにすばらしい映画とは思わなかった。展開が予想どおりだし、こういう方向にストーリーを持っていきたいという意図が目立つ。1つひとつのエピソードに、充分なおもしろさや必然性がなく、ストーリーを進めるために「使われている」という感じが強かった。

たとえば、自分たちの仲間になってダンスの振り付けをやってもらいたいためジェラルドの就職の面接をぶちこわしにするというシーン。面接官の後ろの窓の外から、人形をちらちらさせる。ジェラルドはそれが気になって、面接がうまくいかない。6カ月失業してて、やっと就職できそうという面接で、そんな程度のことで気が散るだろうか。説得力がないと思った。

でも、好きなシーンもあった。『フル・モンティ』というのは、長期失業中の男たちが金儲けのためにストリップの公演をすることになるという話なんだけど、猛稽古のあいまに男たちが職安で列に並んでいると、そこにラジオから「ホットスタッフ」が聞こえてくる。すると知らず知らず男たちは練習中の振り付けを、バラバラに列に並んだまま各自で、ちいさく踊り始めるのだ。あのシーンは好きだった。ショウのことでアタマがいっぱいになっているんだなぁ、やる気なんだなぁということが伝わってくると同時に、絵柄が面白いので、見ていてつい微笑んでしまった。全員が踊り始めちゃうんじゃなくて、そんな仲間たちをちょっと離れて(別の列に並んでいた)見ているガズの視点から見るようになっていたのも、よかったと思う。ホース(メンバーの一人)の母親たちを前にしてドレスリハーサルをするシーンも好きだった。


08/26/2004(木)

稽古は、ラストシーンなど。

午前中のみで私は帰途につく。夜9時過ぎに帰宅。いえの人と、飲みに行く。


08/25/2004(水)

家族の部分をもう一度稽古。舞台が東京からソウルに変更になっているので、それに伴った台詞の変更がいくつか。

午後は、『S高原から』第1回通し稽古を見る。こういう作品だったのか。自分が出演していたときには、全体のことは見えていなかったんだなぁ。

近くの温泉が定休日だから、ちょっと遠くの温泉に行こうと出掛けてみたらそこも休みで、じゃぁちょっと遠いけど五箇山の温泉に行こうと、運転している友が言って、行く。予想外の長時間ドライブ(といっても30分くらい)となり、車に弱い私はちょっと酔っちゃって座席をかわってもらったりしたけれど、やはり温泉は気持ちがよく、行ってよかった。

利賀村には春や夏に合宿で何度も来ているけれど、こんなに楽しいことばかりなのははじめてだ。4泊と短いせいだと思う。なにか不便だったり淋しかったりということが一つもない。演劇と温泉とスポーツで充実した日々。


08/24/2004(火)

稽古は、きのうから合宿に参加した「次女」の出ている部分。これで、あとはラストシーンを残すのみ。

『ソウルノート』チームは、早めに稽古が終わり、夕食の前に近くの温泉へ。温泉に入ったらなんだか疲れが出たような感じで、でもぐったりというのではなく、ふわふわとしたような疲労感。夜、外出する予定にしていたんだけれど、とりやめにして、宿舎でゆっくりする。


08/23/2004(月)

稽古は、自主稽古のみ。

プールで、小学生たちにまじって、泳ぐ。50メートルも、なかなか泳ぎきれない。泳いだり、歩いたり、泳いだり。

夜、BeSeTo演劇祭の日中韓合同作品『渡り鴉』を見にいく。


08/22/2004(日)

バス、飛行機、バス、列車、バスで、雨の利賀入り。『ソウルノート』は、1場、2場。ごくわずか台詞が変更されていて、ごくわずかなだけに、かえってむずかしい。


08/21/2004(土)

起きると、おもに上半身が、筋肉痛。腕、肩甲骨の辺り、左脇腹など。大リーグボール養成ギブスを装着しているような感じ(たぶん)。

明日から、『ソウルノート』(『東京ノート』の舞台をソウルにうつしたもの。10月に、ソウルで、韓国の劇団と合同公演する)の稽古で利賀に行くので、荷造り。ま、4泊なので、大した荷物もないけれど。


08/20/2004(金)

殺陣のワークショップに参加。殺陣といっても、武器は使わなくて、素手のアクション。

これは、ワークショップの研究をしている人たちが、新メンバー(今回の講師)が行うワークショップを体験する、という趣旨の集まりで、だから、その会のメンバーでない私は本来ぜんぜん無関係なんだけど、内容に興味があったので、お願いして参加させていただいたのである。

「自分の拳(=武器)は、常に視野の中に入れておく」、「相手に絶対あてない」、「アクションの前に声を出す」という3つの約束事を教わって、それからパンチ(ストレート、フック)、キック(前回し蹴り、ドア蹴破りキック)。おもに2人組で。最後には4人ごとのグループで、先生の振り付けたアクションに自分たちで台詞を付け足し、ちょっとしたアクションシーンを作った。

安全性が何より大事、相手にあたったらそれは殺陣ではない、という基本姿勢がよくわかった。それと、どう見せるか、観客にどう見えるのか、ということが決め手なのだという、当たり前といえばとっても当たり前なことを、再確認できた。

たとえば、弁慶がなぎなたを振り回して牛若丸がぴょんぴょん飛んでかわす、みたいなシーンを作るとすると、弁慶のなぎなたは、牛若丸にかすりもしない位置で振り回される。その動き(あるいは、相手の声)に合わせて、実際にはなぎなたの届いていないところで、牛若丸が飛び跳ねる。その二つを同時に絶妙のタイミングで行うことにより、リアリティのあるアクションができあがる。

「殴るときは、腰→肩→手の順番で身体が動く」とか「殴られた部分が、真っ先に、一番遠くへ離れていく(お腹を殴られたのにアタマから倒れていったらおかしい)」といった基本の他、技術のなさをカバーしてそれらしく見せる「セコ技」(せこい、わざ、ということ)もあれこれ教わった。

その一つひとつがそりゃもう勉強になったけど、すべてが、どういう目的のためにアクションがあるのか、ということにつながっていて、そういう、アクションの神髄みたいなものを、少し理解できた気になれたところが、きょうの一番の収穫だった。

「あした、筋肉痛になりますよ」と言われたが、お昼休憩頃からすでに脚の裏側が痛くなり始めた。帰宅後、ぬるいお風呂にゆっくりつかる。


08/19/2004(木)

最近ミステリー・チャンネルでときどき見かけるHamish Macbethという番組がおもしろい。主人公の巡査が、目が大きくて顔が小さくて耳がとがっていて、変な顔なんだけどなんだか魅力的。ロバート・カーライルという人だ。調べてみると、映画『フル・モンティ』に出演している。前から気になっていた映画ではある。見てみようかしら。


08/18/2004(水)

アトリエ春風舎の入口用にカーテンを作ってほしいと頼まれていた。なかなか手を付けられずにいたが、本日一挙に実行。なんという名前のものか知らないけれど、フックを差し込む穴があらかじめ付いた布テープがあって、それをカーテンの上部に縫いつけて2又なり3つ又のカーテンフックを装着すると、ひだの付いたカーテンが実に簡単にできあがる。便利。仕上がり幅よりどれだけ広い幅にカーテンを作っておかなければいけないとかいうあたりがあいまいで、適当にやってしまったが、なんとなくよさ気なものができあがった。長さが足りなかったり、幅があまったりしないといいのだが。


08/17/2004(火)

昼過ぎに実家を後にする。今回は、4泊したけど、どこにも行かずにただただごろごろしていた。演劇で忙しいのが続いていたから、久しぶりにのんびりできて、よかった。


08/16/2004(月)

10時まで寝ていて、起こされる。寝すぎである。とうとうきょうは朝食を食べなかった。読書をしたり物を書いたりして、だらだら過ごす。


08/15/2004(日)

早朝、雨が降ったらしい。涼しい一日。というか、半袖、短パンで外出したら、寒かった。来週行く利賀村も寒いかもしれないと思い、持っていく物リストを考え直す。

シャーロック・ホームズの短編集があったので、読む。これも昔読んだはずのものだが、最初の2編は記憶が残っているが、あとの2編はまったく読んだ覚えがなかった。マイクロフト・ホームズが出てくる作品の中に、「ほかの見こみがぜんぶだめなら、たとえ信じられないようなことでも、のこったものが真実である」という台詞が出てきた。スタートレックでデータが引用していたヤツだ。

夜の睡眠は充分取っているはずなのに、眠い。午後3時間ほども昼寝をしてしまった。

歯科医から電話あり。状況を説明すると、順調な経過で、大丈夫だと思うとのこと。安心する。


08/14/2004(土)

ゆうべから、先日治療した歯が痛む。ダブリンで歯痛になったときの痛さに比べたら全然たいしたことはないのだが、心配になり、歯科医に電話。留守電にメッセージを残す。

来週の利賀行きに備え、水着を買う。いままで持っていた分は、去年の秋、引越のときに全部捨ててしまったのだ。何を考えていたのだろう。

『黄金の三角形』読了。完訳ではないみたいなので原作の問題なのかどうかよくわからないんだけれど、細かいところで前後が食い違っている部分がいくつかあって気になった。たとえば、ある人物について「頭はつるつるにはげ」ていると書いてあるすぐ後に、「しらが頭をきちがいのようにふ」ったとあったりする。まぁ、でも、そのさらに後に「はげあがった額」とあるから、お茶の水博士みたいなアタマなのかもしれないが。


08/13/2004(金)

帰省する。新幹線の、始発駅から乗るので、普段ならば指定などとらず自由席で行くのだけれど、さすがにお盆は混んでいるとみえて、好きな時間に指定がとれず、早朝の列車に乗る。

親戚の子らにおみやげにと持っていった3Dジグソーパズル(球形。地球儀の柄)に、大人も子供も総掛かりで取り組む。これ、おもしろいなぁ。自宅用にも買おうかしら。

夜、寝しなに読む本がほしくて探していたら、アルセーヌ・ルパン全集『黄金の三角形』を発見。昔読んだはずだが、記憶がない。シャンゼリゼとか、セネガル人の黒人兵とか、以前(たぶん小学生)はなんの具体的なイメージも持たずに読んでいたからだろうか。


08/12/2004(木)

きのう作ったサラダは、いまひとつだった。アボカドは固すぎるし、ほうれん草は少なすぎ、バジルは多すぎ――全体的に、まとまりがなさすぎた。きょうはその失敗サラダを材料にして、リゾットのようなもの、スープのような物を作ったが、たいへんおいしくできた。ポイントは、加熱だったと思う。

歯医者に行く。きょうは、根っこを詰めてもらう。弱気になって、
「もし痛んだら(どうしたらよいでしょうか)……」
と言うと、「痛みません」という返事。安心して帰宅。


08/11/2004(水)

資源ゴミに出すため、古雑誌をひもでくくる。50冊くらいあったのではないだろうか。週刊誌も、ペットボトルも、空き缶も、こまめに回収に出せばいいとわかっていながら、なかなかできない。


08/10/2004(火)

花郁悠紀子、大島弓子など、昔の少女漫画を読んだ。大島弓子が、ネームを作るときは、つまらないと思ってもとにかく最後まで書いてしまうのが肝心、みたいなことを言っていて、あ、これは戯曲の書き方と似ているのかも、と思った。久しぶりに読み返すと、新しい発見があって、おもしろい。


08/09/2004(月)

食事をしに2回出掛けて、1回洗濯をした以外は、おもに寝ていた。あ、でも、公演が終わったので、あなざ事情団のホームページの更新をした。


08/08/2004(日)
注意:あなざ事情団『三人姉妹』のネタバレがあります。

11時集合。「劇場の掃除は夕べ済ませたので、劇場入りした後掃除する必要はありません」と夜中のうちになおちゃんがメールで知らせてくれていたので、気持ちに余裕を持って劇場入りできた。

動員の危ぶまれていた追加公演も、16時からの最後の公演も、たくさんのお客さまが来てくださった。先月名古屋でチラシをお渡しした浜松の知り合いや、ワークショップで明日から上京の予定だったのを1日早めて来てくれた北の友や、遠方からのお客さまも。ご来場くださった皆さん、どうもありがとうございます。

今回の公演では、お客さまに、台詞を読んでもらったり、動作をしてもらったり、小道具を持ってもらったり、思いっきり「観客参加型」だったのだが、それぞれの人のそれぞれの参加のしかたが非常に面白く、予想外でもあり、やっているこちらもいろいろと楽しかった。

お客さまも小道具も、「共演者」だった。だれがどういう台詞の読み方やリアクションをするのか、くす玉が割れるか割れないか、モスクワ行きのチケット(横断幕)が破れるか破れないか――そういう不確定な要素が多くて、でもどれが理想形と決まっているわけではなく、その場その場で状況を判断して対応を決めていく。そういう観客参加型の面白さや怖さが、私にもやっと少しわかりかけてきたところで公演が終わりになったという感じだ。

淳子さんもなおこさんも私もそれぞれ別々に忙しいので、なかなかスケジュールを合わせるのがむずかしいけれど、第2回のあなざ事情団公演も、ぜひやりたい。


08/07/2004(土)
注意:あなざ事情団『三人姉妹』のネタバレがあります。

4時と8時と、2回公演。昼公演には、こないだ名古屋で受付を手伝ってくれた人(いま、上京中)が来てくれた。夜公演に来た友に、
「どう、軽く飲みにいく?」
と誘ったけれど、いや、きょうは帰ると言われ、私もまっすぐ帰宅。帰ってみるとけっこう疲れていて、飲みに行かなくて正解でした。終演後、そうとう疲れた顔をしていたにちがいない。

『三人姉妹』の中で、みんなでボールを投げてくす玉を割るシーンがあり、割れるときもあれば割れないときもあるんだけど、きょうは2回ともくす玉が割れた。割れなくても楽しいけど、やっぱり割れるとすごく嬉しい。

明日13時からの追加公演の動員がいまひとつ伸び悩んでいるということで、ホームページに、追加公演についての詳細情報を載せる。


08/06/2004(金)

2時集合で4時ゲネ開始の予定。30分ほど早めに行って、紙芝居の自主練。

ゲネは、見に来てくれた人(友だちなど。きょうの公演が4時からだと思って来てしまった人もいた)があって、よかった。この作品は、参加するお客さまにいてもらわないと、やりにくい。

そして迎えた初日本番。今回、場内整理は、主に出演者と演出家でやっているので、挨拶したり、案内したり、座席を詰めてもらったり、開演前から忙しい。明日以降はそうでもないのになぜかこの回だけ爆発的な売れ行きで、当日券の方や関係者は立ち見になったほど。

軽く、初日乾杯。


08/05/2004(木)

きょうの稽古ではおもに、『三人姉妹』本編の始まる前の部分を作る。淳子さんと私が、それぞれ一人でしゃべるので、劇場のあっちのあたりとこっちのあたりで、それぞれ自主的に練習し、疑問や提案があるとなおこさんに声を掛けて相談、という、イレギュラーな感じで稽古が進む。紙芝居も、絵に台詞がついて、完成。

通し稽古に3人見学あり。その一人があなざーわーくすの智子さんということで、淳子さんと私は、
「本物が来る!」
と緊張気味でお迎えする。

きのうの稽古で私が1回方向を見失ってしまったんだけど、きょうは大丈夫だった。けど、淳子さんが1回方向をまちがえた。正方形の、4面客席の舞台空間は、なかなか手ごわい。救いは、私が訳わかんなくなっているときには淳子さんが冷静だし、淳子さんが訳わかんなくなっているときは私が冷静だということだ。

終演後、見に来てくれた方々に、感想や意見を聞く。なるほど、なるほど。


08/04/2004(水)

二人芝居『三人姉妹』は、やっていてすごく汗をかく。きょうはアタマから、とめながら、1回ラストまで稽古して、休憩の後、通し稽古をした。頭から水をかぶったかというくらい、汗が出た。淳子さんも、おさげの先から汗がしたたっている。あさってはいよいよ公演初日。ここまで、長かったような、あっというまだったような。


08/03/2004(火)

きょうこそ少し早めに稽古場に行き、紙芝居の絵の最後の1枚を書き始めた。構図を決めて下絵を描いた辺で稽古開始となり、あとは休憩のとき少しずつ描き、稽古の後も「後15分だから」となおこさんに待ってもらって、ようやく完成した。

稽古は、きのうやらなかった3幕。そして2幕で淳子さんも私もビックリの大幅カット。しかし、盛りだくさんの内容をすんごいスピードでやるよりも、内容を選りすぐってじっくり見てもらうほうが、きっと、いい。シミュレーションの後、内容を吟味する時間が1カ月あったことが、いいふうに作用しているように思える。

これで、再構成は終了。明日からは、さらに各部を細かく詰めていく作業に入ることになる。

そして、最終日8月8日(日)の13時から追加公演をすることを決めた。


08/02/2004(月)

あなざ事情団『三人姉妹』稽古再開。早めに稽古場に行って、仕込みのときにやり残した作業(客席の固定等)やあと1枚描き残した絵を描こうとか、思ってはいたけれど、あいかわらず、1時といえば1時ギリギリにしか行けず。

きょうの稽古は、1幕、幕間1、幕間2。カットや段取りの変更で、みるみるスッキリと刈り込まれていく。なるほどなー。もちろん演出のなおこさん主導でやっているんだけれど、7月に行ったシミュレーションのビデオを各自見ているから、演じていてどう感じるかだけじゃなく外側から全体がどう見えているのかという視点を共有している感じで、話が早かった。

私が誕生日なので、夜、飲みに行く。行きたかった店は満員で入れず(中が意外と狭くてビックリ)、結局チェーンの居酒屋へ。今度ぜひ行くぞ、モロッコ居酒屋!


08/01/2004(日)

日記の更新にともない7月の日記をちらりと見たらば、1カ月前はまだ『暗愚小傳』のアゴラ公演中だったことに気づき、びっくりする。もうずいぶん前のことのような気がする。

またクレパスを買いに、先日休みだった文具店に行ったら、バラ売りがあった。白1本だけ買う。37円。やっぱ、大きいところは、いいなぁ。

明日からあなざ事情団『三人姉妹』稽古再開なので、それにそなえて7月1日に行ったシミュレーションのビデオを見る。だいたいの段取りや注意事項は、覚えていた。安心。だけど、メリハリとかわかりやすさとかの点で、まだまだ改善すべきところがいっぱいある。なおこさんが、どういう自分をどの人に見せたいのかという意識がはっきりしていないと前にダメ出しで言っていたが、その意味がよくわかった。

日記にイラストを描くのは、久しぶり。4月以来だから、3カ月ぶり、か。最近クレパスで絵を描いているせいか、輪郭線にたよらない、面で構成したイラストになった(あいかわらず、描きたいものを描くのではなく、何かに描かされているかのような行き当たりバッタリな絵の描き方をしています)。


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