つれづれなる日々

今月の日記に戻る
トップページに戻る

2006年8月の日々


08/31/2006(木)

二騎の会『直線』初日。アフタートークのゲストは、劇団ジャブジャブサーキットのはせひろいちさん。小道具のビールはどうやったの? ビールはむずかしいんだよねーとか、へぇ初稿では包丁だったの? 爆弾のほうが怖いよねー、爆弾っていうのがよかった、などなど。


08/30/2006(水)

わけあってこれ11月24日に書いているんだけど、8月30日に関してはなんのメモも残ってなくて、何があったかまったくわかりません。


08/29/2006(火)

ピザのシーンに光明が射す。通しでダメ出しされたとこは、演出も私も二転三転。なかなか決定打が見えてこない。


08/28/2006(月)

稽古停滞。なかなか浮上せず。ピザのシーンがまったくうまくいかない。


08/27/2006(日)

稽古の前にヘアカット。「かっこよくしてください」と言って切ってもらう。

通し稽古。見学者あり。私は、あるシーンで感情的になって涙が出てしまった。案の定それはダメとダメ出しされた。たぶんヒロイン病が抜けきってない。ヒロインじゃないのにね。


08/26/2006(土)

稽古があるから今回の公演は見られないだろうとあきらめていたんだけど、あ!きょうのソワレなら大丈夫じゃん!ということで、アゴラへ。いいむろなおきマイムカンパニーの『contact』。前回の公演では、数人が舞台上にいてもいいむろさんが舞台をリードしている感じが常にあったんだけど、今回は、だれかが突出しているとかでなく、ホントに「カンパニー」だった。縁日の金魚すくいだとか、雨宿りの人間模様だとか、ごく日本的な景色がマイムで描かれていくのが、不思議でもあり、心地よくもあった。


08/25/2006(金)

あれ?手元のメモだと、江古田の洋食屋に行ったのは24日じゃなくて25日だな。どっちだろ?

『直線』の小道具の「爆弾」は、だいたいこういう感じにしたいというのを私が考えて、いえの人に作ってもらったんだけど、きょうの稽古中にそのステキな爆弾が壊れてしまった。作り直してもらうため、持ち帰る。この「爆弾」は、黒いプラスティックの箱に、電子回路とか油粘土とかが入った物。飛行機に乗ろうとしたら止められるかな?とか、ちょっとドキドキしながら電車を乗り継いで帰宅。


08/24/2006(木)

稽古のあと、江古田の洋食屋に行った。飲みたかったけど、そういう雰囲気でもなくて、ご飯食べて帰宅。


08/23/2006(水)

きょうは、第1回の通し稽古。

夜、渋谷で、『ソウル市民』の衣裳の人たちと合い、私の衣裳をどうするか方針を話し合って決めた。お互いの持っている資料を見せあったりして、興味深かった。


08/22/2006(火)

(なんのメモも残ってなくて、1通もメールを出してなくて、この日何をしていたかまったく不明。『直線』の稽古はあったと思うけど。2006年11月24日記す


08/21/2006(月)

舞台装置を建て込む「仕込み」の日。終わって、みんなでビアガーデンに行く。

きのう出したメールへの返信が何通か届く。公演には行けないけど様子がわかって嬉しい、そう言ってもらえると、私も嬉しいよ。


08/20/2006(日)

舞台装置を作成する「タタキ」の日。劇場(春風舎)内で作業。青年団本公演のタタキは大人数の場合が多いけど、今回の青年団リンク 二騎の会のタタキは、キャストが5人、演出家、作家、舞台美術家、演出助手。それからタタキのできる人が3人ほど手伝いに来てくれていて、だから全部で12人か。なかなかこぢんまりかつわきあいあいで、いい雰囲気だった。出来上がったパネルに色を塗るところまでやって、終了。脚部の後ろ側が、夕方からすでに筋肉痛。

青年団リンク 二騎の会『直線』に出演します、見にきてください、というメールを、やっと書いて、知り合いの皆さんに送る。こんな文面。

 Subject: 松田弘子です。公演案内
----

青年団の松田弘子です、公演のお知らせを送らせていただきます。同じ文面でみ
なさんにお送りしています、すみません。

青年団演出部所属の作家宮森さつきと演出家多田淳之介は、これまでも二人で組
んで作品を作ってきました。私は、観客として見ていて心惹かれるものがあり、
この二人、相性がいいというか、二人で組むことによって独自の、深い世界を生
みだしているなぁと思いました。私、宮森さんに「今度、40代の人の話を書いて
くださいよ」なんて言ってみたこともあります。今回、必ずしも40代の人の話で
はないのですが、縁あって二騎の会の公演『直線』に出演することになりました。
ぜひお出掛けください。

ご予約は、観劇前日までに私までメールでご連絡ください(お名前、観劇日時、
枚数をお知らせください)。

■青年団リンク 二騎の会『直線』■
8/31(木)〜9/6(水)
於・アトリエ春風舎(有楽町線「小竹向原」4番出口から徒歩4分)
予約2,000円/当日2,300円 (★印は平日マチネ割引 予約1,700円/当日2,000円)
※日時指定・全席自由・整理番号付

 8月31日(木)         19:30◎
 9月 1日(金)         20:00
 9月 2日(土) 15:00   19:00
 9月 3日(日) 14:30   18:30◎
 9月 4日(月)         20:00
 9月 5日(火) 15:00★ 20:00
 9月 6日(水) 15:00   19:30

詳細:
http://www.komaba-agora.com/line_up/2006_8/nikinokai.html

劇場でお目にかかれるのを楽しみに。ではまた。

松田弘子


08/19/2006(土)

朝、かがんで物を取ろうとしたら、布の裂ける音がして、ズボンの右脚の付け根部分がお尻の縫い目から横に真一文字に破れていた。ハルクの気分。

他の人の稽古を見ていたら、なかなかうまくいってなくて、それがどうもその人が台詞を一字一句正確に台本通りに言うんではなくて意味だけ把握してそのときどき自分の言葉でしゃべっているのが原因じゃないかなと気がついたので、僭越ながら、「もう少し一字一句覚えたほうがいいと思うよ。同じような内容でも違う表現になっているのは、理由があってそういうふうになってるんだから、自分で解釈する前にもっと台本に頼ったほうがいいよ」という意味のことをアドバイスした。

ときどきそういうふうな人がいるけど、もったいないと思う。せっかく台本に含まれている情報は、まずとりあえず全部受け取って、その上で、解釈したり、どうしてもこれは言えないなぁというところをなんとかする方法を考えたりするのがいいと、私は思う。「危ないでしょ」と「危ないんでしょ」は、カバーしている意味の範囲がちがう。台本に書いてあるのは、どっちなのか。まずそれを把握してからじゃないと、まちがった自分の解釈をどんどんつきつめてしまわないとも限らない。

ドラッグストアでブリーチ剤を買って帰り、髪を染める。『東京ノート』若手公演(2004年春)以来の茶髪。


08/18/2006(金)

きのう衣裳にと買ったTシャツがあまりにも似合わず、きのうの衣料品店にもう一度行く。これだ!というブラウスとTシャツを見つけ、購入。演出からOKも出た。一安心である。

宮森さつき作『直線』は、言っていて気持ちよくなってしまうようなカッコイイ台詞がたくさんある。つい「ヒロイン病」になってしまう。きょうの稽古で、ヒロイン病から抜け出る方法を見つけた! とにかく、周りの人に向かって台詞を話しかけること。内に内にこもっていくから自分に酔ってしまうんだ。


08/17/2006(木)

『直線』の衣裳候補を何点か持参。どれもダメだったけど、方向性は見えてきたかもしれない。稽古の後、近くのスーパーの2階の衣料品コーナーを友と2人で見てまわり、とりあえずTシャツ1点購入。

人間関係について、くよくよくよくよ考える。あまりにも自分とちがう受け止め方をする人を、察したり思いやったり気を遣ったりしてこれからの人生生きていくのかと思うと、自分と同じような思考回路の人ばっかの「マチコの国」へ行ってしまいたい。でもそんな国はないし、考えてみると同じような思考回路の人同士の対立のほうが救いがなさそうだ。いろんな人のいる人間界のほうがまだ生きやすいかもしれない。


08/16/2006(水)

実家から、稽古場に直行。


08/15/2006(火)

朝起きてみたら、ゆうべ一晩泣いたかのように目がはれていた。何も原因が思い当たらない。泣いたときのように、半日くらいで、はれはひいた。なんだったんだろう。
(これ、なんかの比喩ではありません)


08/14/2006(月)

実家に帰省。親戚の子が声変わりしていてビックリする。まぁ、もう、中3だから、当然といえば当然なんだけど。

買い物に行ったジャスコで、中学のときの英語の先生らしい人を見かけた。声は掛けなかったけど。中1のときに英語を教わった先生で、この先生が私のことを「発音が悪い」と言ったのがきっかけで私は英語の勉強をがんばるようになったので、いわば英語の大恩人だ。すっかり白髪だったけど、お元気そうで何より。


08/13/2006(日)

二騎の会『直線』は、きょうは「流し」というのをやった。最初から最後まで通してやるんだけど、通常の「通し」とちがうのは、台本を持ってもよくて、プロンプを入れてもらってもいい、というところ。やっと全体像がつかめた。消え物などもあるので、通してみられて、一安心だ。


08/12/2006(土)

「ビールを美味しく飲む集い」に参加。ドイツビールが生も瓶も各種取りそろえてあるお店で、美味しかった。久しぶりに会った友たちと話もはずみ、ホントにホントに楽しいひとときだった。


08/11/2006(金)

『ソウル市民 昭和望郷編』(平田オリザの新作)の英語タイトルを考えた。『ソウル市民』3部作の第3作だ。まぁ、英語タイトルといったって、12月の公演(日本語)用の仮のもので、脚本を実際に英訳するとなったらその翻訳者がタイトルもあらためてつけるんだから、気楽といえば気楽である。『ソウル市民』が"Citizens of Seoul"、『ソウル市民1919』が"Citizens of Seoul 1919"である。新作のタイトルは"Citizens of Seoul 1929"にしたいと前から考えていた。作者から、なにか副題みたいなものもつけたい、と言われた。いくつか案を出した中から作者が選んだのは、"Citizens of Seoul 1929: The Graffiti"というもの。(青春)群像劇!


08/10/2006(木)

(2008年9月30日記す)

平田オリザ作『森の奥』からの引用。

ミーケ ギイ、知ってます? 類人猿のメスには、恨むって概念があるんですよ。
ギイ  え?
ミーケ 一般に、猿はメスのほうが穏和で、オスが好戦的だって言われるでしょう。
ギイ  えぇ、
ミーケ だけど、あれは、ちょっと違うんです。
ギイ  え、そうなんですか?
ミーケ たしかに現象としてはそうなんだけど、でもね、それは、メスが仲直りが下手だからなの。
ギイ  え、どういうこと?
ミーケ オスはね、喧嘩しても、翌日にはけろっとしてグルーミングとかしてるんだけど、メスは一度喧嘩が始まっちゃうと、もうしばらくの間、関係が元に戻らなくなっちゃうんですよ。
ギイ  はぁ、
ミーケ だから、メスはできるだけ喧嘩しないんです。それは、集団にとって壊滅的な打撃になるから。
ギイ  なるほど、
ミーケ メスは、許さないんです・・・決して、
ギイ  はい。

続いて、2005年2月24日の日記からの引用です。

きのう書き始めた書きにくいメールをなんとかかんとか書き上げて送信。私には使いたい表記があり、出版社はちがう表記にしてくれと言っていて、おとといの電話もその件だったんだけど、ここまでの経緯全体がなんだか釈然としないので、メールを出したのだ。私がこうしたい理由はこうなんだ、あなたがたがいままでに挙げた理由はこれこれだけどこれではよくわからないので説明してほしい、いまのあなたがたの対応に不信感を持ってしまったのはこういうわけだ、このメールは、理解してほしいし理解したいので書いたので、他意はない――という内容。電話は言った言わないという話になりやすいし、私は書いたほうが込み入った話を伝えやすいので、メールにした。こういうことを「雰囲気」でうまーく進められたらいいと思うが、私は、白黒はっきりさせないと、かえって気がもめて苦しくなってしまう。面倒くさい性格だし、「きつい」とか「怖い」と思う人もいるだろうと思うんだけど、まぁそれはお互い相性が悪いと思ってあきらめるしかないだろな、と思っている。

08/09/2006(水)

台風で飛行機が飛ばない?羽田に着陸できない?と心配されたが、無事に帰京。飛行機を降りる段になって、すぐ近くの席に10年以上会っていない知り合いがたまたま乗り合わせていたことに気づく。うわー。隣のその子は、あのとき1歳何カ月とかだった赤ちゃん? ひょろっと背の高い男子に成長しているよ。

五反田倉庫で舞台装置を降ろし、どんどん解体して、どんどんトラックに積む(捨てるため)。

その後私は、二騎の会の稽古があるので、旅の荷物を持ったままアゴラへ。終わって、9月の『ヤルタ会談』で必要なものの手配などして、9時からのスタッフミーティングに出る。自宅最寄り駅まで戻り、いえの人と食事。その後、帰宅。「家に帰るまでが旅公演」だとすると、私の旅公演が終わったのは本日の24時をまわってからだった。


08/08/2006(火)

ホテルの朝食をあきらめて朝寝する。駅の近くでお弁当を買って劇場入り。きょうは12時集合だった。

2時開演でゲネプロ。そして、7時開演で本番。合間の時間、二騎の会『直線』の台詞を一人で覚える私。

終演後は平田オリザのアフタートークがあり、会場から活発に質問が出ていた。作品の内容や演出のしかたに関する質問に対し、自分たちは外面的なことだけをつくって後は観客の想像力にゆだねている、作品で切り取られた時間の前や後の登場人物に何が起きた/起きるかは作者である自分にもわからないし、俳優たちも人物の内面を考えて「役作り」をしているわけではない、と答えていたのが、印象に残った。以前何度も聞いている話なんだけど。

ホテルの近くの小さな居酒屋で、貸し切り状態で打ち上げ。


08/07/2006(月)

仕込みの続き。午後、高校生ワークショップの創作発表を観劇。

夕食後、場当たり。終了して外に出ると、きのうに比べて街がにぎやか。あぁそうだ、きのう外に出たのはもう真夜中近かったけど、きょうはまだ10時前だもん、としばらくして気づく。


08/06/2006(日)

午後の便で空路富山へ。利賀村では何度も公演したことがあるけど、富山市内は私は初めて。

夕方から劇場で仕込み。


08/05/2006(土)

新宿で乗り換えに失敗。というかケータイで検索してこれこれに乗りなさいと指示された電車がどうしても見つからない。なにがどうなったのかまったくわからないまま、約束の時間に10分強遅刻。

明日からの富山公演(3泊)の荷造り。3泊(今回)でも3週間(東南アジアツアー)でも、荷物の量はほとんどかわらない。


08/04/2006(金)

五反田の倉庫のものを整理整頓する作業に参加。並行して、『東京ノート』富山公演のタタキも続行。パネルや柱を、赤や白に塗る。


08/03/2006(木)

歯医者。歯磨きが「百点満点です」と言われた。他の患者さんにうらやましがられた。歯科医院の近くのスーパーで、9月の『ヤルタ会談』の小道具を買って帰る。

夕方からアゴラでチラシ折り込み。10種類近いチラシを、サミットリーフに折り込んでいく。みんなは関西方式でぐるぐる回ってやっていたけど、チラシを右手でとっていくのに都合のいい配置になっていて左利きの私にはやりにくそうだったので、私は一人、別働隊。隊は変か?一人なんだから。そのうち関西方式の人たちが食べ物しりとりを始め、だんだんそれが、食べ物全般というよりも、居酒屋のつまみ主体になってきて、作業の終わる頃にはもうこれはこの後飲みに行くしかないような気分になっていた人が多く、飲みに行った。


08/02/2006(水)

昼、二騎の会稽古。夜、英語部。


08/01/2006(火)

『ソウル市民』稽古。の後、3部作関係者多数で、作者から日韓史のレクチャーを受ける。


今月の日記に戻る
トップページに戻る