つれづれなる日々

今月の日記に戻る
トップページに戻る

2007年8月の日々

Happy Birthday to Me


08/31/2007(金)

私は、夜、さぁ寝るぞと電気を消して、眠るまで暗闇で横になっている時間が大嫌いである。「もう寝ないと明日大変だ」という時間の制約があるときはそうも言っていられないけれど、理想は、本を読みながらもう眠くてしかたなくなって寝てしまう、というパターン。稽古・公演の期間が終わって、今週はわりとそんな生活をしている。

読んでるのは、あいかわらずベケットの伝記。いま、22歳。そうだよねー、アイルランドの厳格な家庭で育ってこの年齢でパリに行っちゃっちゃ、そりゃいろいろと浮かれちゃうよね。酒にもおぼれるよね。しかし、きのうなおこさんが言っていたけど、死後とはいえ、だれとつきあっていたとかどんな性癖だったとか、世界中の人に研究されてあーだこーだ言われてしまうというのは、めんどくさいというかかわいそうというか、そんな気がしないでもない。

新しいケータイの機能は、まだなかなかいろいろ試せてない。カメラを、絵を描くときの構図のために使えば便利だ、ということにきのう気づいた。きょうは、テレビ電話用のレンズがついてて自分撮りができるということを知った。


08/30/2007(木)

『ソウル市民1919』通し稽古。の前にだらだらしているとき、日本語の特性、発話者としてそれとどう付き合うべきか、という話を友から振られる。
「いやいや、だから、そういうことはないんだけどさ、」
という台詞と、その10ページ後に出てくる、
「いや、だからそんなことはないんだけどさ、」
という台詞に有意な差があるやなしや、という話。友としては、差はない、同じことを言うのにこのようなごく細かいちがいが無数に可能というのは日本語だけなんじゃないだろうか、という意見。私は、書く人がどれだけ意識的に書いてるかにもよるけれど、その台詞をしゃべる俳優としては、「差はある」という態度で臨むのがいいと思う、という、普段自分のとっている立場を説明。短時間はなしただけなのでお互い自分の考えがかわってくるような深い議論までいったわけではなく、友の「やっぱりソシュールをもっと勉強しなければ…」という言葉でその話は終わったわけだけれど、台詞と自分の距離とか、俳優のやるべきこと・演出家にゆだねるべきことの区別とか、自分がずっと考えていることなので、ちょっとでも意見交換できたのは、よかった。日本語は「書く」ことによって話し言葉の情報が減りやすい言語であると思う、という私の考えなども、話せればもっとよかったかな。

通し稽古の後、ワークショップ研究会。数年前も同じような会が継続的に開催されていて、参加していた人たちは自分独自のワークショップを編み出していまではバリバリのワークショップリーダーになっていたりする。私は当時、フルタイムで参加するほどには興味がなかったので、ときどき見学に行くくらいだった。今年新しくまたワークショップ研究会を行うということになり、いまの私は、オリジナルワークショップを編み出すということに非常に興味があるので(やりたいことはあるんだけど、方法論的なところがわからないし、実施までにはいろいろ検証する必要がありそう)、今回はメンバーとしてしっかり参加することにしたのである。第1回の集まりは『ゴド侍』直前で参加できなかったので、第2回のきょうは、私としては他のメンバーの方々との初顔合わせ。

終了直後アゴラにとってかえして、『ゴド侍』の公演の決算報告をする。今回、「青年団若手自主企画」として公演したので。その後なおこさんとしばらく話す。いまベケットの伝記を読んでいるので、どうしてもその話になる。恋人になって一緒に破滅するかまったくの他人として遠くから見ている分にはいいけれど、友だちにはなりたくないタイプだね、というような話をしたように記憶している。


08/29/2007(水)

『ソウル市民』稽古。メンバーがそろわなくて久しく稽古していなかったシーンで、私が台詞を言ったら笑われた。「日韓ポケット会話帳」の最後が「会話帳」だか「会話集」だかわからなくて半疑問みたいな言い方になったから笑われたのかと思ったら、そうじゃなくて、それ、他の人の台詞だった。大ボケ。


08/28/2007(火)

午後から外出。待ち時間が長いことが予想されたので、ベケットの伝記を持っていく。ペーパーバックではあるけれど厚さ5.5cm、携行するには大きすぎるんだけれど、いま他に読みたいものがないので。というか、これ伝記なんだけど、読んでいるとここに描かれているサミュエル・ベケットに、なんだかどんどん惹かれていく。いま、大学生。

稽古がないのでゆっくり過ごすつもりだったんだけど、いろいろと必要が出てきて、資料を探したり打ち合わせをしたりした。

夜はいえの人とおいしい居酒屋へ。長くお盆休みをとっていた店で、久しぶり。あいかわらずおいしい。


08/27/2007(月)

『ソウル市民1919』稽古再開。一通り全部のシーンを稽古。

衣裳合わせ。いま私は髪がけっこうな茶髪なので、二十世紀初頭チックなロングスカートのスーツを着ると、ちょっと翻訳劇の登場人物みたいだった。本番は髪は黒くしますけど。

『ゴド侍』の稽古・公演中、ベケットの伝記Damned to Fameをあっちこっち拾い読みしてたんだけど、数日前から読み直している。今度は飛ばさずアタマから順に。子供の頃からおもしろエピソードがたくさんある。ガソリン缶やけど事件(P. 19)とか、頑としてマーガリンを拒否したこと(P. 22)とか。


08/26/2007(日)

来月から1年間海外に行く友の壮行会。壮行会といっても普通の壮行会とちがって、その友の戯曲や歌を発表したりする会で、私はそれを見に行くつもりでいたら、出てもらいたいとゆうべ連絡があり、急遽きょう午後の稽古から合流。ある戯曲の「ト書き」を読む(リーディングだからね)。


08/25/2007(土)

『ソウル市民1919』と『ソウル市民』の自主稽古。あさってから稽古再開だからね。

終了後、他の用事で駒場に来ていたいえの人と合流して、帰宅。腹ペコで食事に行くも、1軒めは満員で入れず、2軒めは臨時休業。でも3軒めの、きょう初めて行った焼肉屋さんが、おいしくて価格もリーズナブルで、満足。帰りに、相模大野もんじぇ祭りを見に中央公園に寄ったら、すごい人出。相模大野ってこんなに人がいるんだねぇ。私たちのよく行く居酒屋さんも出店していて(それできょう臨時休業だった)、おじさんがいつものように焼き台の前で焼き鳥を焼いていた。でもドリンクメニューが「缶ビール」「缶チューハイ」。生じゃないところが、なんてか、この店らしいパワー配分かもな、と妙に納得。


08/24/2007(金)

小田急線が人身事故で40分以上遅れ、ミーティングに20分ほど遅刻。終了後、『ゴド侍』の片付け的な仕事を終わらせ、3月の大阪公演関係の打ち合わせに向かう。

JR池袋駅北口いけふくろう前で待ち合わせたんだけど、頭上の表示を頼りに行ったら途中で表示がなくなっちゃって、適当に階段のぼって外に出ちゃって、明らかにこれはマチガイだろうと思って戻ってみたら案の定さっきいけふくろうを通り越しちゃってた。あの、表示がなくなったところがまさにいけふくろうだったのねぇ。それでも無事会うことができ、打ち合わせ。

夜は、新宿で友に会う。アイリッシュパブでギネス。隣の席が白髪のおじいさん6人だったか8人だったかのグループで、なんの集まりだろう?釣り?俳句?と友と言い合っていたんだけど、ホントに知りたくなっちゃって、「どういう会なんですか?」って聞いてみちゃった。大学の音楽部の仲間だそうで、オーケストラの「この人はバイオリン、あの人はホルン……」と全員の楽器を教えてくださった。70過ぎてまだ皆さん楽器をやっていらっしゃるそうで。50年以上友だちってことだよね、いいなぁそういうの。


08/23/2007(木)

出掛ける用事のない日。きょうは、寝倒しました。あと、洗濯。

アマゾンからメールが来て、予約していた『マクベス巡査』DVDセットが発送されたとのこと。そういえば予約してたな。忘れてた。ロバート・カーライル主演のTVドラマ。暗いんだか明るいんだか、オカルトなんだかなんなんだか、全体のトーンが一定しない不思議なシリーズ物で、そのとらえどころのなさも魅力。早く来い来い。

この夏覚えたこと。ブラ付きキャミソールやかぶるタイプのスポブラ、ハーフトップは、下から脱ぎ着すると楽。かぶって着るとねじれたりなんだりしてけっこう大変で、いつもラオコーンみたいな(と森茉莉も書いていた)格好になって苦労していたんだけど、ユニクロで買ったブラ付きキャミに、足のほうから着脱したほうがいいって書いてあって、そのとおりしてみたらあまりにすんなり着たり脱いだりするのでおどろいたんでした。

いいやじゃぁきょうは、覚え書きシリーズ! 『ゴド侍』の後半で、TV(ということになっている絵)を見ながら一人でしゃべる台詞は、だいたいこんなでした:

……あー、ブリッジで結婚式か、いいなぁ。……えあれが日本の花嫁衣裳?って全部まちがってるよー。なんであんなんなっちゃうんだろ。……お、データ。データきょうもがんばってるなぁ。データ、ダンスに挑戦。あいついいやつだなー。アンドロイドだけどなー。でもそれは無理だろう。……ライカー。ライカー相変わらず女ずきだなぁ。なんで学習しないかな。
これなんの番組の話か、わかった人どのくらいいるんだろう。全観客のうち4人くらいなんじゃないかしら。「新スタートレック」なんだけど。


08/22/2007(水)

バラシもきつくなかったし、打ち上げも短時間で切り上げたので、公演の翌日といっても身体的な疲れはあまりなく、「寝倒すぞ!」と宣言したほど寝ることもなく、昼前に起床。いえの人と食事をして、アゴラに行って『ゴド侍』関係の片付け作業を。

夜は、多田くんのえんぶゼミサマースクールを見学に行った。なんかくやしいくらいおもしろいことをやっていた。


08/21/2007(火)

4時に劇場へ。淳子さんも私も、荷物持ち帰り用にコロコロ付きスーツケースを持ってきていて、あぁ、最終日だなぁと思う。きょうも冒頭の「導入部分」を自主練。あと、「古谷一行」のところ。なおこさんも、家が暑いと言って早めに劇場入りしていて、お客さん役をやってくれたりした。

で、いろいろ準備して、公演して、撤収。客席の復帰に結構時間がかかったけれど、それでも1時間半くらいだったかな。徒歩で江古田に移動して打ち上げ。あなざ事情団3人と、公演スタッフ2名、バラシを手伝ってくれた人2名(本当に助かりました。ありがとうございました!!)、計7人でこぢんまりと。いえの人(照明プラン、オペレーター)と私は、12時過ぎに帰路に着く。1時間ちょっとだったけど、いろいろ話せたし、ビールも料理おいしかったし、良い打ち上げでした。


08/20/2007(月)

駅向こうの自然食カフェで昼食。注文したものを待つあいだ、隣の雑貨コーナーを見る。素敵なブラウスを購入。

劇場入りして、淳子さんと二人、きょうも冒頭部分を1回通す。ここまで1回おさらいしておくと気が楽なのである。

16時から演劇体感ワークショップ。前回は「赤ずきんちゃん」のお話を使って創作をしたけれど、きょうは、「ウサギとカメ」。まず、非常に短いシーンを作る。その後、それに「オリンピック」「椅子」「尋ね人」というキーワードを加えてふくらませる。最初は「カメが太陽の熱と周りの声援に元気づけられて走る。寝ていたウサギが、目覚まし時計で起きる。ゴール前で競り合うが、カメが勝つ」というシーンだったものが、ふくらませた結果、「走っていたウサギが、太陽の熱が暑くて、オリンピック(スーパー)に涼みに入り、椅子に座ってみているうちに居眠りをする。その間カメは、自分の境遇(生き別れになった兄を探す資金を得るためこのレースに参加している)を話しながらひたすら走り続ける。目覚まし時計で起きたウサギは、ゴール前でカメと競る。カメ『にいさん!?』、ウサギ『カメ吉!』、兄弟が無事出会い、2人一緒にゴールする」という作品になりました。

で、ご飯食べてメイクして、19:30開演。


08/19/2007(日)

メールのフィルタリングをちゃんとやってないので日々スパムが来るんだけど、きょう来たこのタイトルには笑いました。いわく、「【悪用厳禁】洋服が透けて見える携帯用カメラフィルター」。

きょうは公式の集合時間は13時。俳優二人で12時に集合して、冒頭部分を自主練。その後、舞台の掃除をしたりなんだり。きょうのアフタートークの作戦を3人で立てたり。そして、15時開演でマチネ。終了して、ご飯食べて、19時から夜の公演。

今回、初日ときょうと2回アフタートークをした。お客さまも自分たちもビールなんか飲みながら30分くらい。こういうスタイルもなかなかいいなと思った。


08/18/2007(土)

11時集合。きのうの公演のダメ出しの後、ちょっとだけ稽古。で14時開演。キラリ☆ふじみのオーディションで一緒だった人が見に来てくれて嬉しかった。

終演後1時間もせずに演劇体感ワークショップ。そうだそうだ、『ゴド侍』もこういう過程を経てつくってきたんだった。簡単な創作をしたんだけど、2チームとも皆楽しげで積極的で、やってても見てても面白かった。

ワークショップ終了が18時。夕食を食べるともうメイクする時間だ。きょうは、この公演中いちばん無謀で忙しいスケジュール。きつくなるのはわかってたんだけど、「公演を見てから、ワークショップを受ける」というのも、「ワークショップに参加した後、公演を見る」というのも可能にしたかったので、こういうふうにしました。

で、夜の公演を無事終えて、ちょっと飲んで、帰ってきて衣裳を洗濯して、もう寝ます。


08/17/2007(金)

昼前、いえの人とドコモショップへ。携帯電話水没に伴い、機種変更をしてもらう。こういう方面は、私は、いえの人に頼りっぱなしです。いつもすみません、どうもありがとうございます。「飛び級」的に新しい機種になった(いえの人の説明)とのことだが、いまはとりあえずメール送受信ができればOK。しかし、携帯電話って機種によってキー配列やメニュー構成の概念がずいぶんちがうんですね。慣れるまでしばらくかかりそうだ。

『ゴド侍』は、14時集合。俳優二人で自主稽古。60%くらいの力でもろもろ確認しながら通す、という感じ。その後、みんなで掃除や片付け。

20時開演で『ゴド侍』初日。そしてアフタートーク。


08/16/2007(木)

きょうは自主練をお休みして、朝少しゆっくり寝た。14:00過ぎから、段取り確認中心につるつるーっと稽古。というか、俳優の自主練的なことを1時間程度。そして15時から通し稽古。テンポをずいぶん意識できるようになった。ダメ出し、夕食、返し稽古。カーテンコールをつくり、客入れ時の動きを確認し、早めに終了。

帰宅して、汗だくの稽古着を洗濯。いま着てる服も脱いで洗濯機へ。注水の音を聞きながらかばんを探すも携帯電話がない。パンツのポケットに入れたままだった! うわー。予約の連絡だのなんだので、いまいちばん携帯電話が必要なときなのに。とはいえあまりひどいショックを受けていない自分におどろく。ドドーンと自己嫌悪に陥ってしまいそうなものなのにね。なんだろう、公演直前で変な何かが分泌されている?


08/15/2007(水)

きょうも1時から自主練。THE SHAMPOO HAT式の早通しを目指すけれども、きのう段取りが新しくなったとこなんかはやっぱり新しい間でやっておきたいし、みたいなことがあって、結局ほぼ実際どおりの時間がかかっちゃったかな。

演出家が来てからの稽古は、まず、抜き稽古(きのうの続き)。そして頭から順に(途中とめながら、一部飛ばしながら)、最後まで。ラストの部分は、けっこう何度も繰り返しやったな。観客役の人がきょうも2人いてくれて、助かった。夕食後、ラストをもう少しやって、最後に通し稽古。私は中盤で一瞬もうろうとしてしまった。まだ全体のペースをうまく把握しきれていない。というか、ペース配分ができれば、きっと大丈夫。


08/14/2007(火)

俳優2人で1時から自主練。冒頭から4場の終わりまで。段取り確認しながらといっても結構本番どおりに動いて、汗だくになる。

稽古は、2時半から通し稽古。見学のかた1名あり。ホント各人各様の反応がありますね。その後、冒頭から返し稽古。きのうきょうの通し稽古で明らかになってきた問題点を1つずつ解決していく。

稽古が終わって、缶ビールなんてちょっと飲んで、帰る。洗濯機を2回まわす。


08/13/2007(月)

ゆうべと今朝で、『ゴド侍』に使う絵をようやく仕上げる。

ものすごく重い荷物をアゴラから春風舎に運ぶ。よくある車輪付きソフトスーツケースで、こんな重いことになっているとはちょっと外から見てわからないと思うけど、とにかく、移動経路に階段が1段でもあったら運べなかったと思う。ふぅ。

きょうの稽古は、午後と夜にそれぞれ稽古見学のかたがいらっしゃって、あぁお客さんってこんな反応もあんな反応もするんだなぁといういろんなことに遭遇できた。チャレンジャー、がんばれ!


08/12/2007(日)

稽古開始1時間前に行って、俳優だけで自主稽古。復習しないとなかなか「定着」できないもんで。若いときはこんなことなかったんですけどねー。

一部台本の差し替えがあったりなんだりして、きょうも稽古は5場、6場。淳子さんと私の得意なことと苦手なことがまるで反対なのにあらためておどろく。しかし、音楽のかかるシーンで、カウントの取り方がなおこさん含め3人3様だったために話をしてもさっぱり相手の言っている意味がわからなかったのには、笑った。不確定要素のものすごく多いシーンをものすごく緻密に作っている。私たち、無謀というか、チャレンジャーです。


08/11/2007(土)

ゆうべは、デスロック見て気分が高揚していたのかなかなか眠れず、明るくなるまでベケットの伝記を読んでいた。英語の本を辞書を引かないで読むから、あんまり正確なことはわかってなくて、気分とか憶測、思い込みがかなり入ってると思うけれど、あと、あっちこっち拾い読みしてるだけだから相当かたよった印象をいだいてると思うけど、この本(Damned to Fame)ひじょうに興味深いです。作品もあんまり読んでないのに伝記読んでベケットを好きになっていいのか、という疑問はありますが。

きょうの稽古は、5場、6場。夕方、仕込みの助っ人1人参上。客席のこぼれ止めだとか、補強だとか、てきぱきてきぱきやってくださる。その後、稽古にも「観客」役で参加していただき、ホントに助かりました。ありがとうございます!


08/10/2007(金)

スタートレックに「マキ」(Maquis)という団体が出てきて、これはカーデシア(という惑星。いまの時代の感覚でいえば、「国」)によるベイジョー(同上)占領支配に抵抗する組織なんだけど、こないだうち読んでいるベケットの伝記本にMaquisがどうしたこうしたという内容が出てきて(ベケットは、第二次世界大戦中フランスでレジスタンス活動をしていました。その関係の話)、調べてみたら、Maquisってもともとフランスのレジスタンス組織の名前だった

きょうは、あなざ事情団は稽古が休み。正午過ぎまで寝たおし、洗濯機を2回まわす。あと、公演のための絵を少し進めた。

夜は、アゴラにて東京デスロック『unlock#2:ソラリス』観劇。の前後に、事務所に来ていた舞台美術の人たちに、客席の補強について相談し、いろいろと教えてもらう。ソラリスは、強い演出と強い演技ががっぷりよつに組んだ、そのバランスのすごくいい公演だと思った。


08/09/2007(木)

少し早めに出て、駅向こうのカフェでお昼を食べる。玄米定食。自然食レストランは、冷房も控えめで気持ちよかった。なんで世間のお店とか電車とか、あんなにガンガンに冷房を入れるんですかね?

稽古は、3場後半と4場。私は、エアかたなを抜いて構える、という動きがなかなかそれらしくできなくて、淳子さんに何度も教えてもらったり棒状のものを実際に持ってみたりして、なんとかなるまで相当時間がかかっちゃった。一連の動作を3つのパーツに分けて、体重移動、身体の向き、目線、手の動きをそれぞれ個別に意識して、それからそれを統合して1つの動きにする、と。まぁ、脳内でそんな作業が行われていた模様。めんどくさいといえばめんどくさいけれど、勢いでやった動きって二度と再現できなかったりするから、意識的に理解しておくってのは、なかなか有効な手段ではある。すいません、そんな言うほどすごい動きではぜんぜんないんですけれどね。

とにかくこの作品は俳優2人でいろんな登場人物をやるから、いろんな意外な台詞が言えるのが面白い。あー、あれだ、24世紀の人たちがホロデッキで物語の登場人物になって遊んでるみたいな気分かもしれない。


08/08/2007(水)

小屋入り。劇場入り、とも言いますが、「きょうから公演開始まで、公演会場であるこの場所で、準備したり稽古したりできる」という日のことです。あ、ちょっと変か。日、じゃないか。とにかく、きょうから春風舎に入りました。

まずは客席を組んでしまおうよ、ということになり(「舞台」の仕込みは、養生テープで1.5m四方の四角を作るだけだから、ほとんどないのです)、3人であーだこーだ言って平台を運んだり椅子を並べたり、試行錯誤の末、段差のあるなんだかすばらしい客席ができあがる。まだ仮組みだけど。なおこさんが「ギリシャのあれみたいですね」と言ったとたん、それがローマのコロッセオのことだと淳子さんにも私にもすぐわかった。いやいやいや、「段差のある客席が舞台のまわりを囲んでいる」というのが似ているだけで、そんなすごくないけどね、もちろん。

稽古は、なおこさんは先に進むつもりだったんだけど、淳子さんと私が復習をしたがったので冒頭から。少しずつ直しを入れて、3場最後まで。


08/07/2007(火)

きょうも14時から『ゴド侍』稽古。きのうの続きで、3場後半を。7月最後の稽古の前日に自主稽古で作ったまま演出の手が入っていなかった部分。思い出したり考えたりしながら詰めていく。

稽古のあとも、きょうは3人ともあなざ事情団の仕事があった。なおこさんは置き道具を劇場に搬入。淳子さんは3月公演の宣伝美術打ち合わせに。私は、小道具のちょいとしたアクシデントの対策のためあちらに行って機材を確保しこちらに行って人に会いして、深夜に帰宅。3人しかいないから大変は大変なんだけど、3人だけでやっているこの感じが、私は好きです。少なくとも今は。


08/06/2007(月)

『ゴド侍』稽古フル再開。淳子さんはきのうまで本番だった。おかえりなさい!

きょうは、いままでの復習を。まず段取りを確認しながら軽く1回。そして本番のテンションで(普通の稽古ってことですね)もう1度。明日から後半部分をゴンゴン作るぞ。

いえの人が、他の仕事でわりと近所の稽古場にいたので、そちらに合流して、といってももう稽古は終わっていて、中華で青島ビールなんて飲んで帰宅。


08/05/2007(日)

『ゴド侍』で使う絵を、やっと描き始める。いや、下描きはしてあったんだけど、なかなかパステルにとりかかれずにいた。朝と夜とで、どうだろう、完成までの道のりの3/4くらいはできたんじゃないかな。

きょうは、『ゴド侍』は、稽古もした。淳子さんがきょうまで公演なので、なおこさんと私と2人だけの稽古。なおこさんがバラバラに蒔いたいろんな種がなんだかうまい具合に関係しあって、大きな絵が見えてきた。

夜、何カ月ぶりかで煮炊きをする。ネギ豚(豚バラ600g、ネギ4本、ブラウンマッシュルーム14個くらい。紹興酒1/2カップ、しょうゆ1/2カップ、水1カップ)とご飯。


08/04/2007(土)

8月1日に『ソウル市民1919』の通し稽古があって、悪意のない無知な日本人のはればれとしたシーンを見ていて情けなくて涙が出て、自分も世の中のことに無関心じゃいけない、新聞くらい読むようにしよう、と思ったんだけど、それを人に話したら、「12月の3本立て公演のときも『1919』の通しを見て同じことを言っていたよ」と言われ、うわー、言うだけでやらないんじゃダメじゃんと反省し、きょうは朝刊を買って電車の中で読む。

『ゴド侍』の作業でアゴラへ。ネタバレになるので詳細は言わないけれど、大変良い出来で、なおこさんも私も満足。

夜、山の手事情社『摂州合邦辻』プレ公演へ。ほとんど舞台上というような位置から観劇。タイトルの読み方もわからないまま行って、もちろんストーリーも知らないで見たけれど、それがストレスになることはなかった。外国で演劇を見ているみたいだった。11月の本公演は、まただいぶかわるんだろうなぁ。それもいまから楽しみ。


08/03/2007(金)

『ゴド侍』は、どんな髪色でも大丈夫と演出のなおこさんに言われていて、きょう思い立ってブリーチしてみた。ときどき白髪染めはしているんだけど、ブリーチの液は混ぜたら鮮やかな青になるし塗布したら熱くなるしで、白髪染めとは段違いの凶暴性を感じ、説明書きの半分の時間で洗い流す。けっこう色が落ちた。むらになっちゃったけど。

稽古は、私は、『ソウル市民』後半。3時前に終わって帰途に着く。途中、駅ビルのユニクロでセール品をいくつか購入。いえの人と待ち合わせて、ご飯を食べてから帰宅。10時半まで爆睡。


08/02/2007(木)

きょうも小田急線が遅れていた。電工掲示に、「トラックが踏切を支障したため」遅れていると出ていて、「支障する」とは変な言い回しだなぁと思っていると、乗った電車の車内アナウンスでも、「トラックが踏切を支障した」と言っていた。専門用語なの?

きょうは私の誕生日で、友がプレゼントにソルトレークの塩をくれた。REAL SALTという名前。「本物の塩」ということだけど、わざと読み違えれば「リアルな塩」。大げさな演技をする人に振りかけたら演技がリアルになったりしてね、と一人の妄想が広がっていく。


08/01/2007(水)

『ソウル市民』の稽古の後、『ソウル市民1919』通し稽古。というなんだか不思議なスケジュール。通しは、最初のところで1つ台詞を言うのを忘れてしまって、テンポがぎくしゃくしてしまった。まだまだ台詞が口になじんでいないんだと思う。自主練しよう。

稽古の後、きょうも友とカレー屋に寄る。きょうはキーマカレー。


今月の日記に戻る
トップページに戻る