つれづれなる日々

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2008年2月の日々


02/29/2008(金)

午後、高校生のミュージカルを見る。いろいろなことを考えた。

夜は『三人姉妹』自主稽古。「休憩2」の後半をやってから、アタマから通してみた。その後、1幕の「マーシャ、ベルシーニン」の段取りを確認。してるときに、私、パイプ椅子にガツンと手の甲ぶつけちゃった。大事ないけど、まだ痛い。気をつけよう。

帰宅して、すんごい久しぶりに自炊。カレー。


02/28/2008(木)

朝からパスポートの申請に行く。最寄り駅にあるインスタント証明写真機で顔写真を撮っていくつもりだったんだけど、ちょうど使用している人がいたので、パスポートセンターのある駅にもきっとあるだろうからそっちで、と、とりあえず電車に乗る。ところが、降車駅ではなんだかデパートのファッションフロア直結の改札口に出てしまい、証明写真のブースなんてありゃしません。パスポートセンターにだってあるだろうと、とりあえず向かう。ところがパスポートセンターにあったのは、インスタント証明写真じゃなくて「写真館」。パスポート用の写真が2枚組みで千七百いくらというから、あまりの高さにムッとして「いいです」と断り、ビルを出る。絶対駅までのあいだにあるはず、と探すと案の定ありました、700円で写真のとれるインスタントのブース。本人確認ができればいいんだから、私はこれで充分だよ。しかし、あれです。パスポート取りにくる人で時間にそんなに余裕のある人っていないよね。初めて取る不慣れな人なんかもいるよね。そういう場で、街中では700円でキカイで撮れる顔写真を、倍以上の値段でだけ提供してるって、なんかアコギじゃないですか? そりゃ10年も使う写真だからプロにきちんと撮ってもらいたいって人もいると思うけど、でも、時間がなかったり不慣れだったりするこっちの弱みに付け込んで、的な商売のしかたにみえて、あまり良い気持ちがしなかった。

午後は、歯医者に行って(定期メインテナンス。状態がいいってほめられた)、おつかいでアゴラに行って、ばったり会った友とその後飲みに行った。1985年頃に別の友だちに初めて連れていってもらった焼き鳥屋。おんなじ場所におんなじメニューで、まだあった! しかし最近、飲みに行きすぎ。


02/27/2008(水)

4時から自主稽古。ビデオで確認しながら、「休憩2」後半と3幕を。一部台詞を変えないといけないところがあったのでその部分はなおこさんとの稽古のときにきっちりやるからきょうはざっとやってみただけだけど、それも含めとにかく最後までおさらい終了。その後、見学のかたがいらしたので、観客役をやっていただき、1幕の最初から3幕冒頭まで、(途中数回段取りや台詞の確認のためとまったけれど)通してみた。なんか、きのうきょうでものすごくたくさん稽古した気がする。


02/26/2008(火)

『三人姉妹』公開稽古。「若松河田」という初めての駅に行くのに新宿駅で迷いに迷い、同じ窓口に3回戻って同じ駅員さんに助けてもらう。すごいバカだと思われたかもしれない。待ち合わせに10分遅刻した。

会場の真ん中に1.5メートル四方のアクティングエリアをバミり、まわりに椅子を3脚×4、2列目は平台直置きの上にパイプ椅子を4脚×4。4人ほどであっという間に「劇場」完成。このとき、開始まで2時間。そして段取り確認のため軽く、と言って冒頭から稽古したけれど、お客様役の人が2人いてくれたこともあり結構ガッツリやっちゃった。そしてきょうは「休憩2」の前半までをお客様に見ていただくという方針を決める。

7時から公開稽古。20人余りのお客様に囲まれて本番2週間前のこの時期に稽古できたのは、本当によかった。すごく参考になった。もっとこうしたほうがいいという意見なども聞けたし。途中で席替えして「観客参加」部分をさまざまなお客様で試させていただくなど、いろいろご協力いただき、ご来場くださった皆さん本当にありがとうございました。

終了後、見に来てくれた友だちたちと終電近くまで女子6人飲み。一時「2人の会話が3組」みたいな状態にもなったりして、それでもだれも話をやめなくて、とにかくみんなすんごいしゃべった。


02/25/2008(月)

『三人姉妹』の稽古。きょうは2幕をおもにやる。こないだ21日の自主稽古で段取りカンペキ!というところまでやったはずだったんだけど、ところどころあやふやで、確認しながら進めた。続けて「休憩2」の途中までやって、その後は私の希望で「休憩1」をやってもらった。ちょっとしばらくやってなかったから。

稽古の後、3人で衣裳の買い物に行った。『三人姉妹』は運動量が多いのでスポーティな衣裳がいいとのことで、スポーツウェア売り場でジャージを見て、次に上に着るTシャツを物色。なかなかステキなのが見つかったよ。

きょうの疑問:「フリーランスの会社に所属しています」という自己紹介を某所で見かけたけれど、フリーランスの会社ってどういうことだろう。

きょうの嬉しかったこと:「毎日日記読んでますよー」って言われた。


02/24/2008(日)

夫が明日からヨーロッパツアー(仕事です)なので、その買い物とか荷造りとかを手伝って過ごす。その後、ご飯を食べに行くことになり、
「どこ行く?ハマ行く?」
と言ったら、
「ハマに行きたいんでしょ?」
と言われた。そのとおり。見抜かれてる。でも日曜日でハマがお休みだったので、別の店に行った。


02/23/2008(土)

きのうの午後からきょう1日、寝たり起きたり寝たり起きたり寝たり起きたりして過ごす。1人で家にいると生活のリズムがまったくなくなってしまう自分に驚く。生物として、大丈夫なのか?

『宇宙大作戦』を少しずつ見てるんだけど、『光る目玉』に、"No one has been hurt, have they?"という台詞が出てきて、少し驚いた。私、最近、everybodyとかをhe/sheで受けるのが嫌いで、theyで受けられれば楽でいいのになぁ、でもそういう使い方最近出てきてるけどスタンダードじゃないんだろうなぁ、早くそういうのが標準的になっちゃえばいいのになぁと思ってたら、な〜んだ、60年代からそういうふうに言ってんじゃん。


02/22/2008(金)

青年団の今年の演目のキャスティング決定の連絡がメールで次々届く。私は、6月の新作の他は、『東京ノート』への出演が決まった。12月の新作にも出たかったんだけど、ダメだった。非常に残念。

朝10時から『三人姉妹』稽古。大阪公演のチラシができあがったので、もらう。本日、見学のかたが1人あり、お客様役をいろいろとやっていただく。普段は演出のわたなべさんがお客様役をやるんだけど、きょうのお客様は男の人で、わたなべさんよりずいぶん大きいのでそのちがいに驚く。そうだそうだ、そういえば、2004年の初演のときもそうだった。思い出しはじめるとどんどん記憶がよみがえる。そういういえば2004年に稽古場に来てくれた大きな男子ってこないだ『大恋愛』で相手役だったコスゲくんじゃん。

稽古のあと、ご飯を食べながら打ち合わせ。来週の公開稽古のことなど。


02/21/2008(木)

電車で向かい側の座席に座った男の人が、だれかに似ている。その人は日本人の顔をしているんだけど、外国人の俳優のだれかに似ているんだ。ということはわかっていて、その外国人俳優の目のあたりの表情とか髪型とか声とか服装とかは断片的に思い出すんだけど、なんという作品に出ていたのか、どういう役だったのか、というあたりの記憶がなかなか浮かんでこなくて、どういうことなんだ?あきらめるか?いやいやここであきらめたら脳細胞が死ぬ、絶対思い出せる!とその人をちらちらちらちら見ながらしばらくあーでもないこーでもないと脳内のメモリーをいろんなアプローチから高速検索していたら、5分くらいたってかな?やっと思い出したよ。「新スタートレック」にボーグのヒュー(吹き替えではブルー)役で出ていたジョナサン・デル・アルコに似てるんだ。ボーグの特殊メイク以外では、DVDの特典映像でインタビューに答えてる姿しか知らないから、それで「どんな作品のどんな役」という記憶がなかったんだね。

『三人姉妹』自主稽古。2幕を一通りやった。ビデオを見て確認してはその部分をやってみるわけだけど、いま見たはずなのに、どのキッカケで動き始めたのか、右回りなのか左回りなのか、わからなくてビデオを見直す見直す。で、2幕と、その後の「休憩2」の途中までやって今日は終了。

夜は、ワークショップ研究会で、山の手事情社の安田さんのワークショップを受講。講義と、身体を動かすのと、寸劇を作るのと。中に、台詞を意味から切り離し、同じ台詞にちがう感情を込めて言う、その感情をどんどん大きくしていく、というのがあって、他の人がたとえば怒りを自分の中でどんどん増幅して台詞を言うのを、私はホントに居心地悪く聞いていた。「演劇」として舞台の上で、まぁ舞台というのは具体的に舞台じゃなくてもいいんだけど、演劇という枠組の中で、何かの感情を爆発させている人を見るのはいいんだけど、日常と地続きのところでそれをやられると、どういうふうにそれを見ていいのか、自分でやるとしてどういうふうにやったらいいのか、というかそれがなんの役に立つのか、私にはわからない。もてあます。というようなことをワークショップの終わった後の飲み会で安田さんに言ったらば、なんで感情というものをそんなに大事に考えるのか?というようなことを逆に言われた。なるほどね。ワークショップとかで、「そう簡単に感情を解放したくない!」と思う私は、感情というものを特別な大切なものと考えていると言えなくもないのかもしれない。その辺のことをもっと考えてみよう。と思うキッカケになったという点で、きょう安田さんと話ができてよかったです。


02/20/2008(水)

新宿オカダヤに羊毛と毛糸を見に行く。羊毛フェルトにあいかわらずはまっているんだけど、最近マフラー2本編んだらまた編み物熱も再発してきて。書籍売り場で、「フェルティングニードルで布に羊毛をくっつけた後、せっけん水でフェルト化して縮ませる」というやり方を知り、あぁ、GAPで買った大きすぎるTシャツで試してみよう!と嬉しくなる。いろんなことを考える人がいるねぇ。毛糸は、またマフラーを編もうと思って買ったんだけど、帽子を編み始めてしまいました。


02/19/2008(火)

青年団『東京ノート』のオーディションがあり(再演の演目の場合、劇団内でオーディションがあります)、アゴラ劇場に青年団員があふれていた。事務所にも稽古場にも居場所がないくらい人だらけ。

その後私は、あなざ事情団『三人姉妹』自主稽古。淳子さんと2人、公演のビデオを見ながら「休憩1」を一通りやってみた。前にも書いたけど、「休憩」は元が自分たちのフリートークだから、台詞もすぐ思い出すし、もっとこうしたいというアイデアもどんどん出てくる。


02/18/2008(月)

『三人姉妹』稽古。1幕。淳子さんも私も前回公演のビデオで動きや台詞を確認してきていたので、スムーズに進む。「ビデオでこうだった」ということに固執しがちな俳優2人に比べ、演出のなおこさんは、「いや、たまたまビデオ撮影の日にそうだっただけで、ここはそう決めてはいなかったと思います」とか、「ここは、どうするのがいいか、いま決めましょう」とか、全体を見渡した建設的な発言をするので、う〜ん、やっぱり、俳優と演出は立ち位置がちがうなぁと、感心したり納得したり。

劇団関係の翻訳の仕事で、私がとりまとめをやっているヤツがあって、納期に間に合って全部できたぜ!と思って、見直してみたら、他の人がやった翻訳をチェックするのを忘れてた文章が1件、最終的なネイティブチェックに回すのを忘れてたのが1件あり、大慌てであれこれ手配する。『大恋愛』と時期が重なっていたので、英訳自体はだいたいは他の人にやってもらい、それをチェックするとかネイティブチェックの手配をするとかそういうことだけ担当していたんだけど、どうしても私のところで作業が滞ってしまっていた。そのあげく、きょうの手配し忘れ2件、嗚呼。ぜんぜん無理なら最初から他の人にお願いしたんだけど、『大恋愛』終わってしゃかりきにがんばればなんとかやれそうな分量・納期だと思った、その私の判断が甘かった。深く反省。いろんな人の協力を得て、なんとかギリギリ間に合うようにできる見通しとなった。すみませんでした、ありがとうございます、よろしくお願いします。

久しぶりにTVを見る。『ボストンリーガル』の、失恋して傷心の弁護士アランを元気づけるために年配の同僚弁護士ダニーがカナダに鮭釣りに連れて行く、というエピソードで、年配の弁護士役がウィリアム・シャトナー(スタートレックのカーク船長)なんだけど、野生の鮭を全滅させてしまうかもしれない虫sea liceというのについてアランが新聞だったか雑誌だったかの記事を読んで、
「この虫、cling-onsなんだって」(たぶん、鮭に「ひっつく」んだと思います)
と言って、ダニーが、
「え? Klingons?」
と半ばひとり言で繰り返す、というマニアックなシーンがあった。マニアックというか、スタトレファンへのサービスだよね(クリンゴンは、スタートレックに出てくる異星人の種族名)。


02/17/2008(日)

きょうも富士見へ『火宅か修羅か』を見に行く。きょうは観劇のみ。きのうは下手端から見て、きょうは上手端から。横に長〜い舞台だから、見える景色がきのうときょうでずいぶんちがう。

夜は、新年会。2月半ば過ぎてるけど、新年会。女子7人集まって、飲んで食べてしゃべって。


02/16/2008(土)

『三人姉妹』2004年の公演の記録ビデオを見ながら、1幕の動作、台詞のタイミングなどを確認。稽古して疑問点がはっきりした後で見ると、効果抜群だなぁ。

そしてこないだまで毎日かよっていたキラリ☆ふじみに、青年団の『火宅か修羅か』の受付の手伝いに行く。何人ものかたが声を掛けてくださり、『大恋愛』の感想を言ってくださった。ありがとうございます。キラリ☆ふじみという劇場についているお客さまって、やはりたくさんいらっしゃるのね。

12月末にアゴラで見てはいるんだけど、きょうも公演を見る。きょうの私には、弥生さんの困りっぷりと好恵の怒りっぷりが面白かった。

最近知り合った人に、劇場で偶然会ったので、「連絡したいのでメールアドレスを教えてください」と言ったら、住所と電話番号を教えてくれた。メールなんてできるわけないじゃない、とのこと。そうね、そういう人もいるよね。私は電話は苦手なので、今度、ハガキでも書いてみよう。


02/15/2008(金)

続けて、仕事。昼夜はあいかわらず逆転中。

フェルトの帽子第2弾を作成。耳まで暖かい深めの、少しつばのある、バラ色の帽子をつくった。こないだもそうだったんだけど、麺棒に巻きつけてゴロゴロする、という段階の前に立体的になってしまって、「麺棒でゴロゴロ」の代わりに「ボウルに入れた熱い湯の中で押し洗い」をして縮ませた。で、かぶってみながら形を整えて、完成。フェルト、あいかわらずおもしろい。


02/14/2008(木)

夜中じゅう、仕事。メドついて、早朝に就寝。あぁ、稽古・本番がないとす〜ぐ昼夜逆転してしまうなぁ。

夜、ワークショップ研究会に行く途中で友だちとばったり会って、20分ほどお茶。思いがけなく楽しいひとときを過ごす。

ワークショップ研は、渡辺源四郎商店の畑澤聖悟さんから、高校演劇についての話を聞く。なぜ演劇部顧問をするようになったのかという話や高校演劇に必要な練習の量と質の話がおもしろかった。


02/13/2008(水)

午後、『三人姉妹』自主稽古。1幕と、「休憩1」。2幕(アンドレイとナターシャ)もちょっとやってみたけど、淳子さんも私も動きをあまり覚えていなくて、次回までに前回公演のビデオをチェックしてこようということになった。しかし、「休憩1」の部分ってほとんど私が1人でしゃべっててビックリ。おもしろかったのは、ここはもともと稽古場での淳子さんと私のフリートークから作った部分なので、ほぼ、しゃべりたいことをしゃべりたいとおりにそのまま言ってるんだよね。だから、話の流れに違和感や無理がなく、あんまり練習しなくてもすらすらしゃべれちゃう。そのことが興味深かった。12月のぷりずむでスタートレックの話をしたのとちょっと似てるね。

帰り、新しいメモ帳を買おうと駅ビルに寄り、メモ帳は買わないで、靴を買っちゃった。クロックスの、「アリス」。そして家に帰り、来年用に冬のロングコートもネットで購入。公演が終わると、なんか買いたくなるんです。


02/12/2008(火)

午後、あなざ事情団『三人姉妹』稽古。冒頭部分から、台詞と動きを確認。1幕1場(イリーナの誕生日)と2場(ベルシーニンとマーシャ)をやって、3場(イリーナとソリョーヌイ)の途中までできょうは終了。稽古のあいまに、なおこさんから『大恋愛』の感想などを聞く。

夜は、青年団と文学座の交流企画の『パイドラの愛』を見に行く。その前にご飯を食べようとカフェに入ると、友だちがいた。3人でいろんなことについていろいろしゃべる。私が、ある劇作家が書いたある台詞に深く傷ついた話をしたら、友が、センスの問題だ、同じようなことを元にして他の劇作家はこういうセンスある台詞を書いたじゃないか、と言った。なんか一気に問題がはっきりしたような気がした。あと、私が、公演1週間前にインフルエンザにかかって、自分の体調がどうとかより、みんなにこんな迷惑をかけてなんて言われるだろうってほうが心配だったよと言ったら、もう1人の友が、ばかだねー、そんなのしょうがないじゃない、「ごめんねー」でいいんだよ、と、けろりと言った。気持ちが軽くなった。最近稽古と公演で『大恋愛』関係者としか会ってなかったから、それ以外の人と会うと新鮮だ。

『パイドラの愛』は、前半あまりにもとっかかりどころがなくて、体力的にもベストな状態でなかったこともあり、たぶんいちばん中心的なシーンで眠ってしまった。すみません。だから何が何やらさっぱりわからなかった。サラ・ケインの作品って、見るのこれが2本めだけど、どうも言葉が入ってこない。合わないのかなぁ。死んだパイドラの前のシーシアスのシーンが面白かった。しかし、作と演出が別の人な公演を見ると、おもしろくてもつまらなくても、これは脚本がおもしろい/つまらないのか?それとも演出がおもしろい/つまらないのか?ということが気になってしかたがない。


02/11/2008(月)

多田さんの公演では、打ち上げでプレゼント交換というのを必ずやる。自分がだれにプレゼントをあげるかというのをあらかじめくじ引きで決めておいて、その人のためのプレゼントを用意するのだ。たしか初日にくじ引きをしたんだけど、本番始まっても毎日稽古があったりして、きょうまでプレゼントを用意できなかった。ゆうべ、そうだ、あの人がよく着ている鮮やかなブルーの服のようなきれいな色でマフラーを編もう!と思い立ち、きょう、ちょっとだけ早めに家を出て、新宿のオカダヤで毛糸を購入。うん、あの人にぴったりな色が見つかったよ。で劇場に向かう山手線と東武東上線の中でさっそく編み始める。段染め糸なので、編地はシンプルに細編みオンリー。長さいっぱいに、横長〜く編んでいく。いくらも進まないうちに鶴瀬に到着。あとは終演後、打ち上げ開始までの数時間が勝負だ!

開演前に、カーテンコール2回めの段取りを決める。カーテンコールまでは3〜5幕担当の多田さんがきっちり作っているのだから、その後の「拍手鳴りやまないからまた出てきました」的な部分はもうただただシンプルに不器用に場当たり的にやったらいいんじゃないかと私なんかは思うのだけれど、プロデューサーとしてはそうはいかないらしく。その気持ちわからないでもない部分がないでもないんだけれど、もともと開演までの時間がきのうより少ない(きのうは開演3時間前集合、きょうは2時間半前集合)ところへ持ってきてこれに大幅に時間をとられ、まぁそれでも開演までに自分のアップをきっちり済ませられる自信はあったんだけどそれにしてもなぜこのタイミングでこういうことにこれだけ時間を?と思うと、あまりのめんどくささに袖で号泣。一瞬だったけど。稽古に支障はきたさなかったけれど。近くにいたキャストの皆さん驚いただろうね。すみません。もともと泣き虫なのであまり気にしないでね。でもそれにしてもなんか2日続けて泣いてるな。多少情緒が不安定になっていたかもしれない。ま、泣くと気分が落ちつくというところはあるので、泣きたきゃ泣いちゃえばいいと思っています。

そして千秋楽の舞台は淡々と確実に進み、終了。その後、体力的に大丈夫であればキャストもバラシを手伝ってくださいと言われていたんだけど、言われたのがけさ劇場入りした後だったのね。それで、きょうの日記のアタマのところに書いたように私はこの数時間を編み物に費やさないとプレゼント交換のプレゼントが間に合わない状態だったので、申し訳ないけれどバラシを抜けて、駅前のマックでひたすらマフラーを編む。9時10分前に完成し、駅前の交番で道を聞き、ほぼ9時ジャストに打ち上げ会場に到着することができた!

この打ち上げは、キラリ☆ふじみのサポート委員会が主催してくださった。青年団の公演のときいつも仕込みを手伝ってくださるかたとか、「『ヤルタ会談』見ましたよ。最初のシーンは1人だから、大変ですよね〜」と以前のふじみでの公演の感想を言ってくだったかたとか。私が今回の企画に参加した理由の1つが、青年団の公演でずっとお世話になりいつも気持ちよく使わせていただいてきているキラリ☆ふじみというホール(施設、職員、スタッフ、お客様ぜんぶ含めて)でじっくり作品をつくるという企画だったから、ということだったので、なんとなくお顔はいままで拝見したことあるけれどいままで交流する機会のなかった(1月に1度交流会があったんだけど、私、病欠しちゃったんです)こういうかたたちと話ができて、楽しかった。


02/10/2008(日)

きょうも2回公演。10時過ぎからダメ出しやら稽古やら。基本的に「開演までに自分をベストの状態に持っていく」ことが最重要と考えているから、こういう、時間のないときは、ダメ出しを聞きながら、全体のじゃまにならないようにしてアップをする。ジャンプしたりなんだり。

1幕の稽古で、金属バットと金属バットがガキッとぶつかる部分がひじょーにリアルに暴力的に変更になり、私、暴力にはすこぶる弱いので、練習している音を聞いているだけでいたたまれなくなり、そのシーンに出てるのにどんどんどんどん舞台からはけちゃって、ぽろぽろ泣いちゃいました。まぁ、きちんと段取りが決まってしまえば我慢できるんだけどね。

昼公演のあと、同じキラリ☆ふじみの別の部屋で開催中の現代アートの個展を見に行く。パネルに洋紙を張ってパステルで着色し紙を剥がしてまた着色し、という作品で、抽象的なんだけど、どういうわけだか見てるとそこに描かれていない「山間の水力発電所と村落と木々」なんかが見えてきちゃう(これは私の脳がたまたまそういう状態だっただけで、客観的にそうということじゃないです)怖い作品があったりして、なんだかとっても自分自身と向き合わざるを得ないような、不思議な体験をした。美術館で作品を見てると、あぁ私は作者の意図とかとはほとんど関係なくいまの私自身の状態を反映して作品を見てるなーと思うことが多いんだけど、きょうは特に顕著にそんな感じを受けた。

きのうの2回公演はけっこうきつかったけど、きょうはすでに身体が慣れて、それほど疲れずに1日終えることができた。見に来てくれた友人と、2人静かに小一時間ほど飲んで、帰る。


02/09/2008(土)

きょうあすは、昼夜2回公演。昨年6月に『スネークさん』という非常に身体表現寄りの公演をしたとき1日2回公演の2回めで思いのほか体力消耗していた自分に気づいたことがあったので、体力を過信しちゃいかん、と、大事に大事に過ごす。まぁ、休憩時間に仮眠をとるとか、寝転んでいていいときはなるべく寝転んでいるとか、そういう程度のことだけれど。

そして無事2回終了。用心していたせいか、疲労困憊!とはならずにすんだ。と思う。

雪でタクシーもなかなか来ないだろうから、お客さんと一緒に臨時バスに乗って帰ってください、と言われ、ぎゅうぎゅう詰めのバスで帰る。いまさっきまで舞台にいた人が同じバスに乗ってたら興ざめじゃない?と思わなくもないけど、まぁ逆に、「演劇祭」っぽい雰囲気があってそれもまたよかったかもしれない。


02/08/2008(金)

19時開演で初日。そう、きのうはプレビューなので、正式にはきょうが初日なんだそうです。で、終演後、初日乾杯。明日早いので、早めに帰る。鶴瀬の駅で電車が来るまで時間があって、スーパーに寄るという友に付き合って駅ビルのスーパーをうろつく。その後の電車も、いつもはわーっと集団で乗ることが多いんだけど、きょうは2人だったので、なんだかゆっくり話ができて、よかった。


02/07/2008(木)

これまで稽古はおおむね13時からだったんだけど、「女子10時半、男子11時集合」となったのが、この日だったんじゃなかったっけ。いま2月13日になってこの日記を書いているんで、記憶があやふやだ。とにかく、多田パートのダンス〜ラストの稽古のため集合が早くなった日がこの辺りで1日ありました。

19時開演でプレビュー公演。の前に演出家による「プレトーク」。菅尾さんの「1幕にはある仕掛けがあるのですが、それが何か事前に知りたいかたは、当日パンフレットに書いてありますのでご覧ください。何も情報を入れずにご覧になりたいかたは、そのままご覧ください」という言葉に、たいへん共感した。

適度な緊張感のある、プレビューらしい公演だった。駅前でみんなでちょっと飲んで、夫と帰る。


02/06/2008(水)

人間の回復力ってすごいね。きょうから完全復帰。インフルエンザの薬を飲むのも、きょうが最後。

演出する人が3人いてそれぞれ稽古するから、俳優にとって「稽古時間6時間」でも演出のかたがたにとっては「たった2時間」なわけで、その辺のあせり具合と身体の疲労具合の感じ方が、どうしても俳優と演出でちがうのね。とはいってもいままで休憩時間はわりときっちりとってもらっていたんだけれど、きょうはさすがにそうもいかなくなり、そういうときに限ってお腹のすいてしまった私は、袖にはけるたびにおにぎりを1かじりしながら稽古。まぁ、この公演と自分自身に関しての、ものごとの優先順位をまちがえなければ、大丈夫。

青年団でいつも写真撮影をお願いしている舞台写真家のかたが、ゲネプロの撮影にいらしてた。


02/05/2008(火)

きょうから稽古に復帰。食後に飲めと指示されたインフルエンザの薬を、しょうが湯1杯飲んだだけで飲んで出かけたら、途中で胃がへ〜んな感じになり、あわてて駅売店でウィダーを注入。けろっとよくなる。片栗粉つまりデンプンが入った飲み物だから、胃の粘膜を保護してくれると思ったんだけど、あまかったようだ。

小田急線が大幅に遅れていたので、別ルートで向かう。「振替輸送」ってのの恩恵に初めてあずかる。定期もってることって普段あんまりないからね。

「3日間休ませてもらって、パワーアップして復帰します」とか言っていたんだけど、3日間寝ていた身体は、体力が落ちていて、パワーアップというわけにはいかなかった。無理してまたダウンしたらまずいので、様子を見つつ、少しずつ。

みんなはすでにおととい衣装合わせがすんでいるんだけど、私はまだで、きょう初めて衣裳を着て稽古する。

富永さんのパートは、いままで「○○をするのは、これこれのタイミング以降」と決まっていたんだけどそのルールがなくなったとのことで、じゃぁどうふにしようかと相手役と相談して、すぐ実行してみる。公演前なので伏字にしとくね。と書いたけど、日記をアップする前に公演終了しちゃったので、書いてもいいか。「キスをするのは、ロレンス神父の前での結婚の儀式が終わってから」と決まっていたのが変更になったのでした。それなら身体接触OKとなった瞬間にキスだよね、というのが私たちチームの見解。ただ、私がまだインフルエンザの菌を持ってるかもしれないので、きょう明日は唇は閉じとこうねと。ラブシーンも、演劇で段取りだから、こんなふうにぜんぜんロマンチックじゃなく作っています。

夜、全体通し稽古。


02/04/2008(月)

もともと私は平熱が36.1度くらいなんだけれど、きょうはかったら何度か、36度を切っていた。大丈夫なのか?

とはいえ熱が下がってだいぶよくなってきた。きのうは少し起きてるとふらふらしたけど、きょうはそうでもない。鼻のども苦しくないから、マスクするのを忘れがち。

きのうソウルのパク先生からいただいたメールに、がんばって返事を書く。去年の秋にコンピュータ新しくして、韓国語入力できるようにしてもらうのを忘れてた。のでキーボードから韓国語入力できないんだけど、マウスでハングルを入力できるサイト自動翻訳サービスを駆使し、前のメールのコピペなどもして、がんばってなんとか書きました、韓国語メール。しかし、韓国語ちゃんと勉強したい。今年の後半とかにやれるかな?

パク先生主演の、妻の愛人に会うという映画の日本での封切が決まったとのことで、たいへん嬉しく思う。以前、音無しで映像だけ見せていただいたけれど、すごく面白かった。上記サイトによると、渋谷シアター・イメージフォーラムで4月19日(土)〜5月2日(金)上映とのことなので、ぜひ見に行きたいです。


02/03/2008(日)

朝起きると、寝てるあいだにたくさん汗をかいていた。着がえて体温をはかると、37.1度。つらかった頭痛もおさまっている。

中出さんから連絡があり、明日まで稽古を休んで5日から復帰してくださいとのこと。風邪予防にマスクをした男たちが並んだ写真が添付してあり、1日会ってないだけなのにものすごくみんながなつかしかった。

夕方にはほぼ平熱に。


02/02/2008(土)

きのう1日、なんだか体温調節がうまく行かない感じがしていた。体温をはかると、ゆうべは37.2度、けさになって、37.8度。うわっ。いえの近くの病院に行く。自分ではそんなに苦しいと思っていなかったけれど、状態を話し、インフルエンザかどうか検査してほしいと言ったら、先生に「ジュートクカンありますもんねぇ」と言われた。ジュートクカンって、重篤感? 検査の結果、インフルエンザA型陽性。自分の身体的なつらさよりも、『大恋愛』にどんだけ迷惑をかけるか(みんなにうつしてたらどうするんだ)ということを思って、軽くパニック。視界の中がパーっと白っぽく光る感じがした。薬を飲めば1、2日で症状は治まる、でもその後もしばらくはうつす恐れがあるのであまり人と接触しないように、との説明を受け、病院を後にする。処方箋を持っていった薬局で、薬剤師さんが、「あぁ、かかっちゃいました?」と、「お気の毒に、災難でしたね」的にニヤッと笑った。まぁ普段だったらたしかにそんな感じだろうけど、私本番1週間前の20人の人にインフルエンザうつしてきちゃったかもしれないんだよ。ニヤッて感じじゃぜんぜんないんだよ。と理不尽な怒りを爆発させる元気もなく、「はぁ」とか適当に答えて帰宅。

制作の中出さんに連絡をとり、状況を説明し、いつから稽古に復帰するかは演出サイドと相談して決めてもらうことにする。さっそく薬を飲んで寝るけれど、汗をかくでもなく、とにかく手持ち無沙汰。風邪で寝てるのとずいぶん勝手がちがうね。きょうは夫が仕事で外泊なんで、心細いことは心細い。でも友だちのたまちゃんに泣き言のメールを書こうと思って文面を考えたらちょっと涙が出てきて、たまちゃんの顔も思い出して、それでけっこう安らかな気持ちになって、結局メールは書かないまま乗り切った。泣くことの効用。


02/01/2008(金)

きょうからは、毎日全幕の稽古がある予定。1幕を通してダメ出し、小返し。3〜5幕は、中ほどの女子中心のパート。2幕は全体の見直しと精度アップ。


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