つれづれなる日々

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2010年2月の日々


02/28/2010(日)

あいかわらず変な時間に寝たり起きたりしている。

来週末の観劇計画を立てる。見たい公演が目白押しなのよ。


02/27/2010(土)

石黒浩「ロボットとは何か」読了。文章が論理的で、読みやすかった。林公一「それは、うつ病ではありません!」読了。うつ病についての知識が深まったり整理がついたりしてよかった。ただ、斜め読みすると著者の意図とちがった印象を受ける可能性があると思った。じっくり読んでもらいたい本。

どうにもこうにも前髪が切りたくなり、眉毛切り用のハサミでちょんちょん切ってしまった。自分で前髪切るなんて、ものすごく久しぶり。だって、次に美容院に行ったときにおこられるじゃない? きょうは、それでもとにかくもうどうしても切りたかったので。というか、今年前半の演劇の予定に差し支えない範囲でもっと短くしたいなぁ。

夜、友人宅でごはん。


02/26/2010(金)
起きると昼。食事をして家に戻ると、眠くてしかたない。帰国して4日めなのにまだ時差ボケなのか? 洗濯物をほすだけほして、夕方まで眠る。

そしてきょうも「三人姉妹」自主稽古。昨年3月のカナダ公演のDVDを見ながら、きのうはっきりしなかった動きの確認をしていく。一通り終わって、2004年の初演のDVDも見てみる。お客様の反応を受け止めきれていない自分が映っていた。逆にいえば、5年で少しは進歩したってことですかね。進歩かどうかおいておいても、変化は、あったってことだね。


02/25/2010(木)

有川浩「シアター!」読了。「檄を飛ば」す(P.154他)が「叱咤激励する」的意味で使われているのが私としては不満だった(誤用だと思うし、誤用が定着してほしくないと思っている)が、それ以外は面白かったし、どうなるんだ?というサスペンスでどんどん読めた。もどかしい恋愛未満みたいなのがたくさんあって、歯がゆくって、くすぐったかった。青春小説。

3〜4月のあなざ事情団「三人姉妹」福岡・長野・名古屋公演に向けて、自主稽古開始。淳子さんと2人、最新版(一応)台本を手に、動きの確認。あいまいなところがたくさんあるが、とにかく最後まで目を通す。

夫、友だちと合流して、飲み。フキノトウ天ぷらに季節を感じる。


02/24/2010(水)

だいたい寝ていた。漫画も読んだ。字の本も、3冊ほど並行して読んでいる。

夜、夫と、近所の大好きな洋風居酒屋へ。サラダもイワシもタコもパスタもおいしかった。


02/23/2010(火)

歯医者さんに定期メンテナンスに行った以外、だいたい寝ていた。漫画も読んだ。石黒浩著「ロボットとは何か」を読み始めた。


02/22/2010(月)

午後2時頃、成田に到着。3時過ぎのバスで、自宅最寄り駅についたのが5時ちょっと前。スーパーで高い握り寿司を買って帰ったら、「さびぬき」だった。自分の詰めの甘さにがっくりくるが、チューブわさびでおいしくいただく。いなかった間の漫画週刊誌を読んだり眠ったりしたあと、夫と、近所の大好きな居酒屋へ。なつかしくおいしい店なんだけど、きょうは話に夢中であまり味がよくわからなかった。疲れがたまっているせいかもしれない。


02/21/2010(日)

晴れたらロダン美術館に行くつもりだった。外を見ると曇り。それでも、荷造りも早めに終わったので、思い切って行ってみた。ロダン美術館は壮大なお屋敷で、けっこう街中なのに広い庭園に入ると静かで落ち着いた空間だった。1時間ほどしかいなかったが、屋外と室内に展示されたたくさんの彫刻作品を見て、芸術とか表現とかロダンとかについて考えた。L'adieuという頭像にひかれた。

ホテルに戻ると、フランスチームのなん人かが見送りに来てくれていた。時間より早くに1台めのタクシーが着き、でも荷物が多かったりなん人乗るかでいろいろ意見があったりで、出発まで20分くらいかかったんじゃないだろか。私は1台めに乗らせてもらったけど、2台めのタクシーが予定時間より30分遅れてきたりなんだりで、そっちはそっちで大変だったらしい。

とかなんとかいいながらも、無事に皆空港に着き、フランスに残る人たちにさよならし、私は友だちへのおみやげで手持ちのユーロを使い果たし、なんだかすっきりした気分でフランスを離れた。飛行機では、映画を3本見た(「サロゲート」「ベジャール、そしてバレエはつづく」「ニューヨーク、アイラブユー」)。


02/20/2010(土)

きのうフランス人俳優に教えてもらった、のどに良いシロップを薬局で購入。新たなのどスプレーも買う。

おとといよりきのう、きのうよりきょうのマチネ、そしてソワレと、のどの調子がだんだん元に戻ってきた。

無事2回の公演を終え、ざっと片付けてから、ロビーで打ち上げ。原作者のビナベールさんが俳優一人一人に言葉をかけてくれていた。感動した。

深夜帰宅し、荷造りする気力はなく、就寝。


02/19/2010(金)

アズレン入りのどスプレー、プロポリス入りのどスプレー、プロポリス入りうがい薬、ヨウ素のうがい薬、はちみつ、トローチ、スイスののど飴、日本ののど飴、葛根湯、しょうが紅茶、ホメオパシーののどの薬。人にもらったり自分が持っていたりする、のどによさそうなことを全部やり、本番中もつねに温かい飲み物を切らさず、なんとか乗り切る。しかし、明日は2回公演だ!


02/18/2010(木)

オルセー美術館に行った。こないだオランジュリーで見て印象的だったアンドレ・ドラン、リヨン美術館で母親のポートレートに涙したエドゥアール・ヴィヤールの作品があり、興味をひかれる。集中して展示されていたゴッホの絵が、でも今回はいちばん印象に残った。美術館のレストラン(天井画や照明器具がゴージャスだった。ゴージャスだけど落ち着いた空間だった)でランチをして、いったんホテルに戻る。今回、ホテルと劇場が近い(徒歩2分)ので、ちょっとでも時間があったらホテルで休めるので、非常に便利。

なんとなくのどに違和感があったのだけど、公演が始まってみると、声が、自由に出ない。高い音を出そうとするとひっくり返ってしまうし、出る音域自体が極端に狭くなっている。あせるが、あせってもどうにもならない。80年代に、主に中腰で怒鳴る感じの演劇をやっていたときは、稽古中に必ず声をつぶして、ガラガラ声で本番を迎えていた。最悪あの状態で乗り切ることはできるだろう。でもそれはあまりに一本調子になってしまう。なんとか、のどに負担をかけずなるたけ大きな声を出さなければ! と頑張った。がんばったけれど、ベストの状態でなかったことはたしかで、そのことは本当に残念だし申しわけないと思った。でも、どうして急に声が出なくなったのか、理由がわからない。と言っていたら、終演後にあった人に、
「ちゃんと水分とってる?」
と言われ、あぁそういえば、最近は前ほど積極的に水分補給をしてなかった、フランスの乾燥にもうずいぶん慣れたような気がしてたけど確かにすごい乾燥だもんな、甘かった、と反省。


02/17/2010(水)

友だち夫妻とランチ。だんなさんにはきょう初めて会ったけど、アベスでの鳥の初日を見てくださったとのことで、いろいろと話がはずむ。

劇場入りしてアップしていると、いろんなことでくよくよしてしまい、このツアーも今週で終わりなんだから、あと数日だけがんばろうと思うけど、あと数日がんばれるかどうか自信がなくなったりする。どよーんとしていたら、肩こり仲間が黙って肩を揉んでくれた。肩じゃなくて心がほぐれる気がして、ありがたかった。ありがとう。


02/16/2010(火)

友だちがきょうの夜リミニプロトコルの公演を見に行くので、昼間のうちにその公演会場にいっぺん行ってみようということで、ラ・ヴィレットまでお供する。昔、ここで、フレデリック・フィスバック演出の「東京ノート」が上演されたんだねぇ。

帰り、サン・ルイ島の雑貨屋さんに寄って、フックが着いててバッグにつけられるエコバッグとか、エッフェル塔のマグネットなど、おみやげを買う。

18時に劇場集合。ミーティングがあるのかないのかとか、いろんな些細なことでいろんな人がそれぞれいらついている。いらいらに飲み込まれないよう深呼吸するが、転換のことで私自身もいらついてしまい、とげとげしくしなくてもいいところでとげとげしくしてしまった。長いツアーはこういうところがむずかしい。「この演劇作品の上演を成功させる」という共通の最大の目的のために集まっている人たちなんだ、と信じることができるから、なんとかやっていけている。


02/15/2010(月)

パリ市立劇場アベス館公演初日。14時から場当たり。私としては早めの、12時前に劇場入りする。まずは客席のいろんな位置から舞台を見てみる。「アンフィトリオン」観劇時には1階席と2階席からの舞台の見え方の違いに驚愕したけれど、「鳥の飛ぶ高さ」は結構大丈夫なんじゃないかという気がしてきた。1階席からは俳優の表情が楽しめるし、舞台全体の動きや構成がよくわかるのは2階席だ。アップして、14時から場当たり。3場の大声出す喧嘩のシーンをやったあとで、
「以前、このシーンは前を向くな、相手に集中しろと言われたけど、相手も前を向いている今、私も前を向いていいですか? つまり、いま稽古でやったように本番もやってよろしいか?」
と確認をとる。

場当たりが終わって、メイクなどして、8時半開演。パリの、しかも初日のお客様は、相当固いんじゃないかと心配していたけれど、反応がよく、安心した。終演後、ロビーで初日乾杯。


02/14/2010(日)

ジュヌビリエの劇場に、パスカル・ランベールの新作を見に行く。一昨年の秋に「東京ノート」を上演した劇場だ。1階のカフェのアブドゥルと再会。終演後、パスカルに会う。去年のアゴラでの公演のときに会えなかったから、ずいぶん久しぶりだった。

夜は、友だちんちでご飯。バレンタインデーで、チョコをあげたりもらったり。


02/13/2010(土)

演出のアルノーが自宅でのブランチにみんなを招待してくれた日。吹雪の中、メトロを乗り継いで向かう。今回、なん人かの人のパリのアパートにおじゃまする機会があった。どこも、古い建物をアパートにしましたという風で、狭かったり収納スペースがなかったりするのをうまく工夫しているという感じだ。

おいしいご飯をいただいて、いったんホテルに戻り、仮眠。きょうは夜が長いのでね。

というのは、太陽劇団の新作を見に行くんだけど、開演8時で、どうも上演時間が4時間をこえるらしいという話なので。遅れないようにと思ったら、集合場所の地下鉄1号線終点、シャトー・ド・ヴァンセーヌに、集合時間の40分前くらいについてしまい、どうしようかと思っているとけっこう他のみんなも早めに着く人が多くて、立ち話などしてるうちに時間になった。

映画撮影をしている人たちの話で、撮影中のシーンは俳優は口パクでフランス語の字幕が上に出るという仕組みになっており(無声映画だから)、でも私のところからは字幕の文字が小さすぎるか暗すぎるかでよく見えず、そういう意味ではものすごくハードルの高い観劇状況だったけれど、不思議と「わからない」というイライラ感なく最後まで見ることができた。


02/12/2010(金)

ポンピドゥーセンターに行く。晴れていて、パリの眺望が楽しめた。きょうはあまり時間がなかったので、前に来て見て好きな絵を、もう1回ずつ見てまわる、というような見方になった。

夜は、パリ市立劇場アベス館(来週「鳥の飛ぶ高さ」を上演する劇場)に、「アンフィトリオン」を見にいった。「1階200席、バルコニー200席」と聞いていたが、バルコニー席というか、1階席の真上にほぼ同じ規模の2階席がある、というつくり。2階席で観劇後1階席におりてみて、舞台の見え方がまったくちがうことに愕然とする。うわー、これは劇場入りしてからの調整が大変かも。


02/11/2010(木)

雪のちらつく中、グランパレでやっているクリスチャン・ボルタンスキーの巨大インスタレーションを見にいく。何よりも音に圧倒される。歩きまわるにつれて音の風景がかわっていく。巨大な作品の中を歩く自分も他の人も、鳩も、全部作品の一部に思えてくる。

続いて、オランジュリー美術館。モネの睡蓮の部屋がすばらしかった。近くで見ると何が描いてあるかわからなくて、離れて見て初めて睡蓮の池のように見える。どうやって描いたんだろう。そして、どんな色の服の人が絵の前に立っても、喧嘩することなく絵の色調にマッチしてしまうのが不思議だった。いつまでも見ていられる。

さらに、ジュドポームという現代美術館にも立ち寄り、夜は、50年以上前からイヨネスコの作品を上演し続けているユシェット座という劇場に「授業」を見に行く。危なげないのに、マンネリ感やその逆の悪ふざけがなく、まじめにつくっていることが感じられた。

終演後、なん人かでご飯を食べにいく。ロールキャベツのような、でもどこまでキャベツでどこから肉か判然としないものが、(こんな書き方をするとおいしくなさそうだけど)おいしかった。


02/10/2010(水)

きのう今日と、ちょっと大変なことがあり、大変だった。自分がしっかりすること、だれがどういう意図で何を言っているのか見極めること。そういうことの大切さを強く感じた。

夜は、両日、観劇。きのうは、テアトロ・ドロメスコというカンパニーの公演を見に行った。バー・お食事どころも劇場も仮設のテントで、注文した野菜スープも美味しくて、劇場内は小さな舞台に白っぽい幕がおりていて「この向こうに何があるんだろう?」というわくわく感満載で。でも始まったらすべてがゆるくて、テンポが一定でたっぷりしてて、言葉がわからないことを差し引いても、お客さんが何をそんなに受けているのか、疑問に思った。トイレのスッポンを持ってのダンスは、すごく好きだった。

きょうは、アラン・プラテルバレエ団を見た。パリ市立劇場(シャトレ)って、大きいのにすごく舞台が見やすくて、ダンス向きの劇場だ。友だちがなん人か同じ回を見に来ていたので、帰りに一緒にご飯を食べてはなした。


02/08/2010(月)

用事があり空港に行く。日本からのツアー客が添乗員さんのまわりに集まって話を聞いている姿が、ものすごく日本人的に見えた。「鳥の飛ぶ高さ」の会社のシーンでアルノーが私たちに「日本人らしい反応」をしてくれと言ってるのってこういうことなんだよね。理解してはいたけど、目に見える形で再確認できたのはよかった気がする。


02/07/2010(日)

リヨン公演と移動で疲れたのか、起きようとするとふらつく。きょうはホテルに引きこもると決め、お掃除の人に「きょうはいいからトイレットペーパーだけちょうだい」とお願いする。あと、Don't Disturbの札がなかったから、それももらう。

ゆうべのアドバイスが効いたみたいで、ものごとが少し前進する。まだ安心できないけれど。

メールを書いたり、日記を書いたり、洗濯したり、ごろごろしたり、昼寝をしたりして1日過ごす。


02/06/2010(土)

10時発のTGVでパリに戻る。予定が、発車が20分ほど遅れ、パリに着いたのは予定より30分ほど過ぎた時間。ホテルに戻って再度チェックイン。

パリにいる友だちに電話して、会いに行く。友は、パリに着いてまだ1週間たたないはずなのに、ものすごくリラックスしてアットホームな感じだった。「なにかあったかくて汁っぽいものが食べたい」と言ったら野菜のスープを作ってくれた。ありがとう。いろいろはなして、たぶんお互いに気が楽になったんじゃないかな。友だちっていいね。

別の友だちから電話。私がきょうの午後怒りにまかせて書いたメール(その子に対しておこっていたわけじゃなく。)に関してアドバイスをもらう。アドバイスにしたがう。ありがとう。


02/05/2010(金)

さぁきょうは繁華街でお買い物だ、と思っていたのに、起きたらけっこう強い雨。うーん。急遽、美術館に行き先変更。美術館だったらぬれないで過ごせるしね。マチスの絵のポスターが街に掲示されていて気になっていたリヨン美術館へ。中庭を四角く回廊が囲んでいて、小さな小さなルーブル美術館みたい。フランス語で書いてあるから趣旨がわからないまま、企画展を見てまわる。最初のほうにあったピカソの油彩がまず目をひいた。次に興味をひかれたのは、アレクセイ・フォン・ヤウレンスキーの絵。女性の頭部。タイトルを見ると、「メドゥーサの頭、光と影」みたいなことらしい。もう1点、見ているうちに涙が出た絵があった。エドゥアール・ヴィヤールの、画家の母親という絵。そういえば3点とも女の人を描いた絵だったなぁ。

いったんホテルに戻り、午後は、平田オリザがリヨン高等師範で教えている授業を見学に行った。同じ内容のワークショップを、韓国でもカナダでも見ているが、今回の受講者は、理解が早く、主体的だ。「列車で乗り合わせた見知らぬ人に話しかけやすくするために台本を変える」という課題で、台詞をまったくかえずにうまく処理したチームがあって、エレガントだった。

最終公演もつつがなく終わり、劇場のバーでシャンパンで乾杯。


02/04/2010(木)

リヨン4日めにして初めて積極的に外出。まずは午前中、Bernachonというチョコレート屋さんに行った。パリ在住の日本人のひとにすすめられたお店。Googleマップによるとホテルから「徒歩27分」とのことだったが、まぁ体力をとっとこうと思い、メトロで移動。Fochoの駅でおりて、いまいるところがFranklin-Roosevelt通りだとわかれば、後はすぐにお店がみつかった。なんか銀座の老舗的な高級そうな店構えでちょっとびびる。びびったまま入店し、ショーケースの中のチョコをどう注文して買ったらいいのかシステムも見当つかず(たぶんなんかわーっと舞い上がっちゃってたんだと思う)、日本人の店員さんに対応してもらっていくつか買って出てきた。ここまでスムーズに進んだのに気をよくし、帰りは歩きでと思ったのが間違いだった。ガリバルディ通りをずっと南下して帰ったんだけど、車のバンバン通る特に楽しくもない道で、強風は吹き荒れてるし、ちょっとさびしい気持ちになったよ。40分くらいかかったんじゃないかな。

お昼は、リヨン料理を食べに行く会に参加。旧市街の石畳を歩いて、こぢんまりしたレストランへ。16ユーロの定食を頼むつもりだったんだけど、お目当ての羊がもうないと言われて考えた組み合わせが瞬時に崩壊してしまい、えーとえーとと考えて、選んだメインは魚。それだと26ユーロの定食になってしまうがしかたない。前菜はリヨン風サラダというのを頼んだ。サラダは、これがメインでもいいよという大きさでどーんと出てきた。青い葉っぱ類とカリカリベーコン(細切り)とクルトンの上に、ポーチドエッグがのっている。シンプルなシーザーサラダといった感じ。あえてあるドレッシングは、マスタードでピリッとからい。おいしいけどこれ全部食べたら後なにも食べられないので、お行儀悪いけどクルトンをだいぶよけて食べちゃった。メインの魚は、三枚おろしが2枚、つまり1人前1尾ですね。オリーブオイルの香りで、美味しかった。でも付け合せのポテトまでは食べ切れなかったな。でもデザートは食べた。友が好きだというイル・フロッタント(浮島という意味)。出てきたものを見て、あれ、これ知ってるお菓子だ、ウッフ・ア・ラ・ネージュじゃん、と思う。むかし、暮しの手帖に作り方が出てた。美味しかったけど、知らない新しいお菓子と出会えると思っていたので、その点ではちょっぴりがっかりしてしまいました。

周辺を少しぶらぶらしてから、劇場へ。あとでお腹がすくかもと、近くのスーパーでバナナを2本買う。フランスのスーパーは、野菜や果物は量り売りが多くて、スーパーによってそのシステムがちがう(レジで量ってくれる、売り場に量る係りの人がいる、自分で量る)ので、初めて行くスーパーだと緊張する。さてここはどうなってるんだろう、売り場に計量器具も係りの人もいないようだな……と思うと店員さんがちょうど来たので、「これは、どうすればいいの?」とバナナを見せながら日本語で聞くと、ディレクトモンどうとかと言うので、あぁ直接レジでいいんだねとわかる。でもリヨン料理恐るべしで、終演(10時)までぜんぜん空腹を感じなかった。むしろ開演前に胃腸薬飲んだよ。

きょうは、終演後にアフタートークがあった。


02/03/2010(水)

部屋でゆっくりしていたら、けっこういい時間になり、向かいのスーパーに食料の買い出しに行くと、ビールコーナーにエク28を発見。好きなのよこの養命酒みたいな濃いビール。

終演後は、劇場のバーで一休みした後、バスと電車を乗り継いで帰る。


02/02/2010(火)

部屋でネットにうまくつながらない(ホテルの無線LANネットワークにつながらないので、アクセスコードの要求を送ること自体が不可能)。朝食の後フロントに言ったら、すぐに部屋をかえてくれた。そっちでつながるか試してから移ると答えて新しい部屋に行ってみたら、広くてバスタブのある部屋だった。ネットがつながらなくてもこの部屋に移ろうと即座に決心。でもネットもつながったので、とてもよかった。

1日ぶりにネットにつながったので、いろいろ読んだり書いたりしているうちに劇場に行く時間になる。きょうは結局向かいのスーパーに出掛けただけだったな。


02/01/2010(月)

リヨン駅の時計塔(制作のアレクサンドルは「ビッグ・ベン」と呼んでいる。俳優のフィリップは、「アレクサンドルのビッグ・ベン」と言っていた)に集合し、TGVでリヨンへ。2時間と少しで到着。途中窓外に広がる雪景色……また雪なのか?また寒いのか?と少し憂鬱な気分になる。でも到着したリヨンは雪もなく安心する。

メトロを乗り継いでホテルへ。先乗りしたスタッフから「部屋がだだっ広い。バスタブ有り」と聞いていたが、私の部屋はバスタブがなくシャワーのみだった。ま、いろんな部屋があるんだろう。

再集合し、みんなでメトロとバスを乗り継いで劇場に行く。リヨンの公共交通のチケットは、「1時間以内であれば何度でも乗れる」という仕組みになっているそうで、メトロに乗った同じ切符でバスにも乗れる。

劇場では、この公演を共同で呼んでくれた2つの劇場のかたたちがコーヒーとお菓子であたたかく迎えてくれた。さっそく場当たりして、19:30開演。今回のリヨン公演では、「終演後の帰りは、お客様に車で送ってもらう」という、お客様の善意を前提としたシステム。というか「だから帰りの交通費は出ません」ということらしい。まぁ、メトロの駅まで行くバスが本数が少ないということがあるからなんだろうけれども。この、お客様に送っていただく、というのは、フランスではよくあるんだろうか。1つ前のブラン・ムニルでも、「パリまでの送迎バスにお客さんと一緒に乗って帰るか、バスが満員だったら車で来てるお客さんに送ってもらう」ということになっていた(実際はバスで帰れたけどね)。パリ在住の人に聞いてみたところ、パリ郊外の公演で終演が遅くなったときにお客さん同士で車に乗せあって帰るみたいなことはあると言ってた。


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