つれづれなる日々

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2011年2月の日々


02/28/2011(月)

アゴラにて、想田和弘監督の観察映画『選挙』を見る。すでにDVDで見ているんだけど、やっぱり大きなスクリーンで見るのは良いね。最初のほうの幼稚園の運動会など、見た覚えのないシーンもあり、逆にすでに見て知っているので来るぞ来るぞと待ち構えて見ていたシーンもあった(通勤ラッシュで駅員がマイクがなくてきょろきょろするのとか、バナナを食べてる人のとことか)。

終映後の山さん(主人公)のトークも大変面白かった。想田監督の次回作『演劇(仮)』は青年団を撮った映画なので私も出ているかもしれないので、『選挙』の出演者山さんのことを(ご本人を生で拝見したのは今日が初めてなんだけど)先輩のように思ってしまう。


02/27/2011(日)

キラリ☆ふじみへ『平成二十三年のシェイクスピア』(演出:多田淳之介)を見にいく。2部構成になっていて、最初は、いわき総合高校7期生による「平成二十二年のシェイクスピア」。次々登場する高校生が、「立つ」「座る」でコミュニケーションをとり、ぎこちなさから始まって一つの場を形成するオープニングはまだ想定の範囲内だったが、「ACT 1 Meet Shakespeare」となって、シェイクスピアについて(あるいはシェイクスピアについて知らないということについて)ときには観客に話を振りながら語り出したところから、作品としての見事さと生身の人間が舞台上でしゃべったり動いたりしているドキュメンタリーっぽさが、両方とも圧倒的で、あまりに集中して見てしまって次の「WALZ MACBETH」の前にすでにぐったりとなってしまいました。

昨日のリミニ・プロトコルの『ブラック・タイ』は、非常に面白く興味深く見ながらも、「本人が自分のことを語る」ということには強みと弱みと両方あるな、俳優が演じたほうが伝わることもあるんじゃないだろか、と思っていたんだけれど、「平成二十二年のシェイクスピア」の(2年間演劇の授業を経験してきた)高校生たちは、自分自身を演じながらそのままシェイクスピア劇の登場人物になっていって、また戻ってきて、最後には10年後の自分にもなり、その軽々としたシフトチェンジに演劇の底力というようなものを私は見ました。高校生の部分もシェイクスピアの部分も、「これぞ高校生」「これぞシェイクスピア」と思わせる強さがあったし。

その後、友ときょうの作品のこととかその他のいろいろなこととか語り合い、久しぶりにワインをたくさん飲んだ。


02/26/2011(土)

小麦粉カップ1、ベーキングパウダー大さじ1、卵1個を練り、ショウガ砂糖漬けとクルミみじん切り適宜を混ぜ混み、円形に成型して、油をひいたフライパンで焼いてみた。かたいケーキというか、やわらかいビスコッティというか、そんな感じのものができた。なかなか美味。

きょうのウォーキングは55分。JR町田駅往復。

夜は、KAATにリミニ・プロトコル「ブラック・タイ」を見にいく。ドイツのカンパニーだし生後まもなくドイツの家族の養子になった韓国人女性が自分のことを語る作品と聞いていたので、ドイツ語での上演だと思い、字幕の見やすそうな席に座ったんだけれど、始まってみたら英語上演だった。うーん、英語上演(だったら耳で聞いてだいたいわかる)とわかっていればもうちょっと前の席にしたんだけどなぁと残念に思いながらの開演だったが、内容が興味深いしそれを実際にしゃべっている本人の女性の声とかたたずまいとかがすごく魅力的で(この人と友だちになりたいなぁと思いました)、最後まで飽きることなく観劇。ただ、すごい作品だったしリミニ・プロトコルには注目してるし観客として好きだからこれからも機会があれば見にいくけれど、私が演劇でやりたいこととは少しちがうかもしれないと思った。

友とお茶。借りていた本をたまたまジプロックに入れて返したら、「お風呂で読んだの?」と言われる。借りた本はお風呂では読まないよ。後、この3週間くらい私ずいぶん食生活改善したり生活に運動を取り入れたりして最近調子いいなと思っていたのに「ぜんぜん変わってないね」と言われてショックを受ける。でも他の人にも何も言われないからなぁ。見た目は変わってないのかもなぁ。もっとがんばるよ。


02/25/2011(金)

「ヤルタ会談」英語版のため朝からアゴラへ。もう3人ともほぼ台詞が入ってる(記憶できていてすらすら出てくる状態)。こうなるとやっぱりやりとりが面白い。面白いと同時に、各人の「こういうふうにやりたい」という明確な方針がぶつかりあうから、そろそろ演出家に見てもらいたい感じだ。元々の予定では今日見てもらうことになっていたんだけれど、他の仕事が入ってしまった。近いうちに見てもらいたいです。

4回くらい自主通し稽古をして、帰宅したら抜け殻のようになって、ぼーっとTVで「Law & Order」を続けて3本も見てしまった。犯罪心理捜査班より性犯罪特捜班のほうが好き。あれ?Boston Legalも見たような気がする。あれはきのうだった?

最近はテレビを見ながらダンベルトレーニングなんかをしているが、きょうは、プリエをやってみた。知り合いのダンスの人が毎日1時間ひたすらプリエをすると聞いて挑戦してみたんだけど、10分で降参。しかも、お尻のほうじゃなく前側の筋肉が痛くなったので、ちゃんとできてないんだと思う。


02/24/2011(木)

定期メンテナンスのため歯医者へ。歯みがきがよくできていると誉められる。

劇団の倉庫に「ヤルタ会談」のお茶道具を取りに行き、アゴラに運ぶ。日本語版のほうは2003年からやっていて動きの段取りなども決まってきているので台詞中心の稽古のときは本番どおりの小道具がなくてもけっこう平気だけど、英語版は今回一から作っていくわけだから、早い段階から本番と同じティーポットなんかに慣れておいたほうがいいと思って。

続いて新宿で衣裳スタッフと待ち合わせ、デパートで「東京ノート」の衣裳を探す。

という盛り沢山な一日でした。


02/23/2011(水)

朝起きると首が痛い。一昨日の照明仕込みの筋肉痛が今日になって出た模様。あまりに凝って吐き気がしそうだったが、ゆっくり湯舟につかったら少しはましになった。お風呂の中では「ヤルタ会談」の英語の台詞の練習をした。自分の台詞を最初から最後まで全部言ったらだいぶ温まりました。

夜は新百合ヶ丘の川崎市アートセンターに川口隆夫「TABLEMIND」を見にいく。舞台との距離が近いのに透明な壁に隔てられて遠い感じが不思議だった。冒頭の手紙のシーンが美しくて涙が出た。明滅する照明やノイズ的な音はどちらかというと私の苦手分野なんだけど、この照明、この音あってこそこの作品なので、びくつきはしたけれどいやじゃなかったです。


02/22/2011(火)

夜まで出掛ける用事がない日。最近外出が続いたのできょうはいえでゆっくりした。というかどうにもこうにも外に出る気になれず、それでも図書館の本の返却期限がきょうだったので、図書館にだけは行ったけれど。

そして夜は、きょうから始まるこまばアゴラ映画祭で上映される「歓待」を見るためアゴラへ。以前一度稽古場で見せてもらっていたんだけど、大きなスクリーンだとまただいぶ印象がちがった。いろんな詳細に目が行って本当に楽しかった。自分の演技については、演劇の舞台だったら観客の半分にしか見えなくてしかも見たうち半分の人には気づかれずに終わるようなものすごく細かい表情や表情の変化やが映像としてとらえられていることに、驚きもし、嬉しくもあった。そしてそれが、上映されるたびごとに多くの人の目に触れ、私が歳をとっても死んでも変わらないということが感慨深かった。私の葬式をやるならば(やってもやらなくても私はかまいませんが)そのときはこの映像を流してほしいと思った。

上映の終わったあと、アーティストトークというのがあって、深田監督と出演者4人で「歓待」について少ししゃべった。その後、劇場で、お客様や関係者やで飲んだ。「歓待」を見た人が出演してた私をニコニコして見るのが、海外で「東京ノート」を上演したときのお客様の反応と似ていて興味深かった。

「歓待」が良い映画で嬉しくて、ワインを買って帰って、いえでもう少し飲んだ。


02/21/2011(月)

キラリ☆ふじみに、東京デスロックの公演の照明仕込みを手伝いに行く。元々やれることがごく限られているうえに久しぶりに仕込みに参加したので、最初は図面を見ても話を聞いても何も理解できないくらい舞い上がってしまった。照明機材を運んだり重いケーブル持って階段のぼったりしてるうちに落ち着いてきたけれど。

18時過ぎに終了して、帰宅。


02/20/2011(日)

朝、ウォーキング50分。気持ちよくてガンガン歩いちゃうんだけど、左膝が痛い。ホントは痛いときは運動しないほうがいいのだろうか。

昼は千葉に三条会のアトリエ公演を見にいき、夜は小竹向原で青年団若手自主企画観劇。


02/19/2011(土)

再度KAATへ。稽古を見て「さようなら」の字幕をさらに少し直す。11時からの公演は見ずに、ロビーでお客様誘導などをお手伝いする。

昼過ぎ、YCCへ徒歩で移動。We danceファシリテーター企画「いるはずもない」(企画・出演:梅田哲也、川崎歩、危口統之、小林耕平、捩子ぴじん、橋本聡、山下残、core of bells)というのがあって、山下残さんの企画にワークショップ参加者有志も参加することになり、とは言っても当日の今日まで何をいつやるのか何もわからないまま、「お昼をしっかり食べて13時に集合」との指示にしたがって、身一つで会場に行った次第です。

ワークショップの感想を一人一人述べたあと、残さんからきょうどういうことをやろうと思っているかということやスケジュール(2時からの公演を見て、4時からの別の公演に参加して、山下チームの発表は5:45と6:30から、とか)の説明を受け、打ち合わせ的なことをしていると「うどんを食べにこい」と誘われてそっちに行ったり、トイレに行く人があいだを通っていったり、終始混沌としたお祭り気分の午後だった。5:45からの階段での発表(発表?打ち合わせ?稽古?)は見てる人が2人だった。6:30からのは、すでにそこで即興で何かをやっている人たちがいてそれに乱入する形で入りますとのこと。しかも、もう一度、もう一度と都合3回もやっちゃいました。なにがどうなっているのやら、内部にいるからよくわからなかったけれど、面白いし稀有な体験だった。ワークショップでもずっとやってきた、「発信する」「受信する」だったけど、きょう一瞬やった、二人の人がお互いに相手に向けて発信する、受信もするけど隙あらば発信しようとし続ける、というのが、新しい可能性を示唆しているように思ったな。

その後みんなでごはん食べたのも良い時間だった。また会いたいね。

近所の友達誘ってもう一軒飲みに行きたいくらいの気持ちだったんだけど、長く刺激的な一日で疲れていたようで、帰宅してストーブつけて、その前でいつのまにか寝てしまったらしく、気づいたらケータイを握りしめて寝転がっていた。


02/18/2011(金)

朝から横浜。TPAMの青年団ブースで、通りかかる人々に資料を渡したりロボット演劇の宣伝をしたりする。

夕方、横浜美術館で高嶺格「とおくてよくみえない」を見る。展示室と展示室をつなぐ回廊を歩きながら、なんかものすごく懐かしい気がするのはなんでだろうと思ったら、ずいぶん昔にここで「東京ノート」の公演をしたんでした。ニフティのFSTAGEで知り合った人たちが見に来てくれて、取り次いでくれた劇団員が、
「マチコさん、あの、プラネットさんとナスカさんというかたがみえているそうです。外人?」
と不思議そうにしてたのを思い出した。

夜はKAATでアンドロイド演劇「さようなら」とロボット演劇「働く私」のゲネプロで英語の字幕を確認。気になったところをすぐに直してもらう。

そして中華街でごはん食べて帰宅。


02/17/2011(木)

お誘いいただき、アロマヨガの会に参加。フランキンセンスの香る中、それぞれのチャクラ(7つあるんだって)に働きかける(?)アロマを体験し、いろいろな成分をミックスしたマッサージオイルで脚マッサージをして、最後はヨガ。身体を動かすのもよい匂いをかぐのも気持ちがいい。ただ、それだけ自分のコアな部分に直結している気がして、慎重にならざるを得ない。

夜はアゴラにて、KUNIO08「椅子」観劇。ダンサー岩下徹さんのしゃべりっぱなしな1時間半にも、その後登場して場を圧倒する山崎皓司さんにも度肝を抜かれる。そしてこれは批判して言ってるわけじゃないんだけど、「観客参加」と言ってるけどこれは観客参加ではないと思う。観客参加、って言わないほうが、お客さんも納得しやすいんじゃないかなと思った。とはいえもう一度見るとしたらぜひ「美人」さんの役をやりたいです。


02/16/2011(水)

夜、岡崎藝術座「街などない」観劇。ごくごく個人的なことを語っているようでいながら、目の前にいるこの人たちが、人なのか街なのかギリシャの神々なのかわからなくなるような、スケールが変化していく感じが面白い作品だった。俳優4人が、顔も姿も立ち居振る舞いも台詞の言い方もみんなばらばらで(絵柄も等身もジャンルも違う別々のマンガの登場人物みたいだった)、ばらばらなまま会話が成り立って話が進んでいくのも、なんだかとても面白かった。


02/15/2011(火)

夜、「焼肉ドラゴン」観劇。初演のときに見たかったけどチケットが取れなくて見られなかった作品。私はいままで鄭義信の作・演出作品では「まげもん」が一番好きだったけど、今日見て「焼肉ドラゴン」が一番好きになりました。俳優もよかった。終演後に楽屋口の外でお母さん役の女優さんを見かけ、思わず声を掛けてしまいました。


02/14/2011(月)

「ヤルタ会談」英語版自主稽古。2回通す。台詞はだいぶ入ってきた。次回は演出家に見てもらう予定なので、それに向けて、という緊張感がある。


02/13/2011(日)

店先のポスターで、荻原守衛展開催中と知り、午前中信濃美術館へ。そして昼のバスで帰る。

いえに着いてすぐ、ウォーキング。きょうは45分ほど。1日あけただけなのに、いえの中が冷え切って、なかなか暖まらない。


02/12/2011(土)

アラームをオンにし忘れていて、起きたら出掛ける時間の20分前だった。いろいろ端折って時間通り出発。長野に、長野・門前暮らしのすすめ演劇企画『母アンナの子連れ従軍記』を見にいく。新宿の高速バス乗り場で、時間通り発車するけど雪のため渋滞しているから到着時刻は遅れる見込みであり、時間に制約のあるお客様は他の交通機関もご検討ください、とのアナウンスあり。道中また少し雪が舞ったりしたけれど、遅れなく13時半に長野に到着。

開演は16時なので、だいぶ時間がある。とりあえず、時間のつぶせそうな畳のカフェ、ナノグラフィカに行ってみる。昼食をと思ったら、メニューからカレーが消えてるじゃないの。ミニピザセットを頼む。飲み物は番茶のチャイ。しばらくすると、作品を展示販売中の作家さんが入ってきて(展示品と同じニット帽だったからすぐわかったよ)、作品の話など聞く。開いた牛乳パックのパレットで、アクリル絵の具で、どんどん描いていくんだよ。

善光寺の境内経由で、公演会場蔵春閣へ。今日は満席と聞いていたが、客席増席に次ぐ増席。目の前に広がる元結婚式場だった蔵春閣のフロアーに期待感高まる。そして始まった公演は、市民の参加がただのお祭り的良い思い出作り的なものになっていない、西村和宏によって隅々まで演出された作品となっており、そしてそれをすべて受けて中心に立つ主演長野海もみごとで、2時間を長いとも思わず最後まで観劇した。


02/11/2011(金)

めざめると、雪。雪が半端なく降っている。寒いし、外に出るのが億劫だけど、「ヤルタ会談」英語版自主稽古があり駒場に向かう。

自主稽古というのは、俳優だけでする、「稽古の予習復習」みたいなもの。演出家に見てもらう前に台詞の練習をしたり動きをどうするかやってみたりするとか、すでに決まっている演出を身体に定着させるためにやるとか。今回は、まだまだ台詞を覚え中。外国語なので、そうとう口慣らししないとスムーズにしゃべれない。そのくせ、長時間稽古すると集中がすぐなくなっちゃう。5月の公演に向けて、がんばる。

明日長野に行くので、雪が積もってたり降ったりしたときのために防水スプレーを購入。ショートブーツにたっぷり吹き付ける。

それにしても雪が降り続けているので、明日高速バスで大丈夫か心配になってくる。そんなことをTwitterでつぶやくと、「長野行きならバスでも新幹線でもきっと大丈夫」と雪国の友から返事があり、予定通りバスで行くことに。ただ、余裕を見て1本早い便に変更する。

そうこうするうち、携帯電話の「下に進む」ボタンがうんともすんとも動かなくなり、あせる。前にも一度出た症状だが、いつのまにかするする動くようになって、それ以来ぜんぜん大丈夫だったので忘れていた。高速バスのケータイ乗車券は、「上に進む」ボタンをたくさん押せば回り回って表示できるとわかって一安心するが、メールは送れないし、困ったもんだ、とあたふたしたりしばらくほっておいたりするうち、また直ってしまった。でも今度動かなくなったらもうダメかもしれないなぁ。


02/10/2011(木)

今まで黙ってたけど、日曜の夜、駅のトイレでよろけてタイル壁の角に右こめかみを強打したんです。千葉で楽しく飲んで飲みすぎた。それで、心配は心配だけど頭部レントゲンとかあんまり撮られたくないし、打撲的な痛みは日ごとに良くなってきてるしで、病院に行かずに様子を見てたんだけど、それにしても4日経ってもまだ痛いしピリピリした冷たいような痛みも感じるしで、きょう、病院に行こうと家を出ました。

一番近い病院で問診票を出すと、
「うちの整形外科は、首から上は診られないんです」
と言われる。駅向こうの病院を紹介されるが、案内地図の文字がコピーを繰り返しすぎて判読不能。病院の名前も文字なしで何度聞いても聞き取れず。場所自体は口頭説明でだいたいわかり、そのクリンゴン語のような地図を手に2軒めの病院に行くと、
「脳整形外科の先生は火・金しかいません」
と2駅先の病院を紹介され、電話して今日脳神経外科の診療をしていることを確かめて、電車で向かう。でそちらで診てもらって、先生のおっしゃるには、こめかみのところにあごを動かす筋肉があり、それを打っているので、
「これは、日にち薬ですね」
以前紙の上の文字として見たことはあるけれど、音で聞くのは初めての単語。ある程度日数がかかるけれど治る、というような意味合いらしい。レントゲンやらなんやらも撮ってもらい、安心して帰宅。

1軒めの病院から2軒めの病院へ行き、最寄り駅まで戻る間に、ほぼ1時間歩いた。きょうのウォーキングはこれで良しとしよう。


02/09/2011(水)

夢にむかしむかし大好きだった人が出てきて、「松田さん、飲みにいこうよ」「え、俺も5時くらいのバスだよ。一緒に帰ればいいじゃない」「そんなの大丈夫でしょ」と、あの、ダメダメな、でも自分の魅力を知りつくしている、頼りなくてあらがいがたい笑顔で、街じゅう私をひっぱりまわした。知らない、黄色っぽい街だった。前に別の夢で見た色彩と似ていた。

穂村弘「短歌という爆弾―今すぐ歌人になりたいあなたのために―」を読んでいる。短歌についての著者の的確で鋭い指摘に感服。何度も言うようで気が引けるけれど、この人は、エッセイでのダメ人間ぶりと短歌に対する自信に満ちて堂々とした態度の両方があるのが魅力だなぁ。穂村弘が世界に違和感を感じてから短歌に出会うまでを描いた終章「世界を覆す呪文を求めて」(まだ本自体は途中までしか読んでないんだけれど、最後だけ先に読んでしまった)がまたすばらしかった。18〜23歳くらいのときに読みたかった。


02/08/2011(火)

朝から、ワークショップ事業のNPOの説明会に行く。自分が俳優としてどういうことをしているのかというのを一般の人にきちんと説明することも、体験してもらうことを通じて演劇の裾野を広げることも、大事にしていきたい。

いったん帰宅して夜また別の用事でアゴラに戻る予定だったんだけど、夜の予定がキャンセルになったので、図書館に行ったり(借りてきたのは、久生十蘭、東直子、穂村弘)読書したり(スージー・オーバックのOn Eatingを再読中)ごはんを作ったり翻訳の仕事をしたり。

夕方、ウォーキングにも行った。国道こえて、きょうはそこから左斜め前方に進んでみた。25分ほど進むとおととい来た川沿いに出たので、そのまま右折しておとといの帰り道コースで戻る。40分歩いた。脚部が少し筋肉っぽくなってきた気がするよ。気がするだけかしらね。


02/07/2011(月)

久しぶりに駅ビルの韓国料理屋に行く。石焼ビビンバならコチュジャン別添えだろうと思ったら(私はあまりに辛いものは苦手)、具にしっかりまぶしてあった。失敗した。辛い以外は美味しかったんだけれど。

午後は、おつかい3件。薬局に寄ったら、高血圧防止のためウォーキングしましょう的なポスターがあり、「ニコニコペースで」、「毎日30分」「週に2回以上」やりましょうとあるから、楽勝じゃん、と思ったら、「1年以上は続けよう」という文字が目に入る。そこでグッとハードルがあがったね。継続は力。頑張るよ。


02/06/2011(日)

朝、いえの近所を50分ほど歩く。広い国道を越えてその先はまだ行ったことのなかったエリア。道なりに進み、川に行き当たって下流方向へ川沿いを進み、次の橋を渡って戻る。川沿いの道は、ウォーキングやジョギングや犬の散歩やの人たちが結構いた。

午後は、夫が照明を担当している「美しき浜辺の妖精たちへ2011」というイベントを見に千葉へ。千葉市芸術文化新人賞受賞者の皆さんによる公演で、演出が関美能留さん。関さん自身も以前この賞を受賞しているとのこと。和(琴、津軽三味線、和太鼓、日本舞踊)洋(サックス、バイオリン、ピアノ、バレエ)のコラボレーションで、最後は全員によるボレロ(演奏と踊り)で、ダイナミックな照明もあいまってなんだかすさまじい気迫と祝祭感となり、「見た!」という満足感の得られる作品となっていた。

この週末で、「働く私」(他の人が翻訳したものの直し)と「さようなら」(これは私が英語に訳した)の英語字幕用データ作成が一段落した。今はチェック待ち。


02/05/2011(土)

テンピュールの新しい枕(Sサイズ)がちょうど良くて、良いめざめ。

山下残ワークショップ4日め(最終日)。残さんが今までどのような公演をしてきたかということを30分ほど話す。その後、何か物を拾ってきてそれについて話すというのを時間いっぱいまで。みんなを前にして語る。2〜4人組みで語る。そして最後には全員で、あらかじめホワイトボードに書き出された指示(だれがどの順番で、だれに向かって話すか。どこで登場し、退場するか)にしたがって、しゃべったり答えたり聞いたりした。

友人とごはん食べてお茶して、夕方帰宅。

なんかいろんなことが時間差でこたえる。今夜はもう寝てしまおう。


02/04/2011(金)

昨日と一昨日は活動時間が長かった。その疲れがあって、今日は夕方の出掛ける時間まで、寝たり起きたりしていた。いや、在宅の仕事もしましたけれどさ。

そして出掛けた先は、神奈川芸術劇場。チェルフィッチュ「ゾウガメのソニックライフ」を見てきました。いま好き嫌いでしかものが言えなくてすみませんが、好き。偶然会った友人たちと中華街で美味しいごはん食べて帰る。


注意:ヤン・イクチュン監督「息もできない」の内容に相当触れています。
02/03/2011(木)

吉祥寺シアターで「浮標」マチネ観劇。の後渋谷に移動し、シネマライズで「息もできない」を見る。

「全編暴力だから、マチコは(見るのは)無理だと思う」と以前友だちに言われてた映画。そうは言っても、「ソウルノート」で共演したチェ・ヨンミンさんが出てるし、スクリーンに展開するフィクションの暴力なら耐えられると思ったので、見にいった。結果、暴力描写は大丈夫だったんだけど、号泣。チンピラのおじさんと女子高生が知り合って、という話がメインではあるんだけど(それで私は基本的にラブストーリーだと思って見にいった。迂闊だった)、それぞれの家族のこと、先輩後輩のこと、暴力の連鎖のことなどが幾層にも重なっていて、この観点から見ると共感するけどこっちの観点からすればこの人のことをとてもではないが受け入れられない、というののオンパレードだった。

そしてこれは、ラブストーリーというか恋愛物ではないね。二人はたしかにひかれあっているけど、愛とか恋とかではない。なにかもっと壮絶なものだった。もしもああいう結末にならず、二人の付き合いが続いていったらどうなったんだろうか。あの漢江のシーンはそれにしても切なかったなぁ。屋台でくだらない駄洒落を言ってサンフンが笑うところもすごく好き。

結末といえば、病院で泣き叫ぶシーンが挿入された後でも、私は、「もしかしたらサンフンは命をとりとめていて、焼肉食べたあとこの人らはお見舞いにいくのではないか?」と少しだけまだ思っていた。劇団木花の「ロミオとジュリエット」の、戦いは未来永劫続いていくという結末を見たときにもうちのめされた甘ちゃんの私ですが、今回も、あの結末にはうちのめされました。甘いんだよ私。


02/02/2011(水)

午後渋谷で友人とお茶。夜はマームとジプシー「コドモもももも、森んなか」観劇。良い評判を聞きながら今まで見る機会のなかった劇団。大きな声で言い合ったりすごく早口だったりのところは半分しか聞き取れない。だけど、それはすごく計算して、構成して、コントロールしてそうなっていて、だから聞いているのがイヤではないし、声も動きもこちらの身体に届いてきた。やりたいことも、やる方法も、ちゃんとある。次の公演も見にいきたいです。でもそれにしても女の子がみんなかわいかった。


02/01/2011(火)

親戚関係で受賞した人がいて、文化庁メディア芸術祭の内覧会と賞の贈呈式・祝賀会に行ってきた。おめかししてピンヒールを履いたら、舗道の敷石と敷石の間にズポッとはまることはまること。あと、参加者がつける目印が赤いリボンだったんだけど、私は真っ赤なブラウスを着ていったので、リボンがまったく目立たなくなっちゃいました。

それはさておき内覧会。メディア芸術祭とはなんなのかもよく知らずに見にいってしまったんだけど、アート部門で優秀賞となったクワクボ リョウタさんの「10番目の感傷(点・線・面)」という作品がとてもとても気に入ってしまった。模型の汽車が走っていくと、車体に取り付けられている照明が周囲のものの影を壁にうつしだしていく。という作品なんだけど、移動していく光源との位置関係によって、床の上に並べておいてあるカラーボールの、一方の影がもう一方をすごいスピードで追い越していったり、壁の影を見て、お、列車が壮大なターミナルに入ったぜと思って、列車本体のほうを見るとそこにあるのは青いプラスティックのざるだったり。飽きるまで(たぶん何時間とか)ずっと見ていたい、飽きるまで見て満足してここからでていきたい、と思った。エンターテインメント部門で大賞を受賞したIS Paradeも、今回初めて知ったんだけど、すごく楽しいね。また、マンガ部門では、展示されている原稿が実物か複製かでずいぶん受けるインパクトがちがうのが印象的だった。


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