つれづれなる日々

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2006年1月の日々

テルミンを弾く人


01/31/2006(火)

演劇の授業で、各自が書いてきた「場所」「背景」「問題」を教室の壁に貼りだして、学期末の発表のときにどれをやるか、みんなで決めた。というか、決める作業を、始めた。「このうちから3つに手を挙げてください」と言われた大学生たちは、
「えー、紙に書いて出す、という方法にしてもらえませんか」
「目をつぶって手を挙げることにしたらどうでしょうか」
と大騒ぎし、先生から、
「あなたたちは小学生ですか? 劇作家になったらプロデューサーに企画を破り捨てられるなんて何度も何度も経験するのに、そんなことでどうするんですか」
と言われていた。一応最終5作品までしぼったが、実はみんな、「手を挙げた作品に、自分が参加する」ということをわかっていなかったようで、そんなつもりじゃなかったーというのでまた大騒ぎになり、結局決めるのは来週まで延期することになった。先生に誉められて照れたり、ダメと言われてしゅんとしたり、このクラスの学生たちは、まっすぐだ。

mixiで、マイミクっていう、相互リンクみたいなのがあるんだけど、それになってくださいと依頼してきた人に、お断りのお返事をした。理由は、その人が自分のしるしとして使用している画像。あのぅ、mixiのことわからないかたにはさっぱりわからない書き方で申し訳ないんですけれど、もうちょっと続けさせてもらいます。私のマイミクはだれだれ、というのが私のページに表示されるんだけど、そこに載っていてほしくない「画像」、「ハンドル」、「画像とハンドルの組み合わせ」の人は、申し訳ないけれど私はお断りしています。ハンドルが変わったことを理由に、マイミク登録を取り消したこともあります。ただ、そういうとき、黙ってやるということはせず、理由をお伝えすることにしている。理由ったって私の小さなくだらないようなこだわりなんだけど、人間、やっぱり、許容できないものはあると思うんで、そのへんはゴメン、かんべんしてください。


01/30/2006(月)

また授業の日々が始まった。日本語の時間は、私はだいたい黙って見ているだけで、学生たちからはきっと、この人ここで何をしているのか?と思われているにちがいないだろなと思う。というかそう思ってしまうってのは、今日はなんだか気弱になっているということであろう、などと自己分析。

大学のブックストアで飯椀(3ドル)を見つけ、購入。25%オフになっていたノートも買う。月曜日は、同じ研究室を使っているもう一人の先生が1時半から2時半まで「オフィスアワー」(学生が研究室に訪ねてきていい時間帯)なので、私たちはその間いる場所がないわけ。うろうろしたあげく、研究室のあるビルの中で、人気がなくて机があって電源のとれるスポットを発見。よし、これからはここで時間をつぶすことにしよう。ただ、方向音痴なのでまたここにたどりつけるかどうか心配だ。

食料品がそろそろ底をつくので、学校の帰りに車で買い出しに連れていってもらった。もう切れそうだったシリアル(ミューズりー)、牛乳、オリーブオイル、トイレットペーパーをはじめ、卵、肉、スープの缶詰、スパムの缶詰、出来合いのポテトサラダ、出来合いのシーザーサラダ(もうお腹ぺこぺこだったので)、ネギ、ジャガイモ、セロリ、サラダ用ホウレンソウなどを買う。

演劇のクラスで、先週、グループ創作に向けて一人一人、作りたい作品の「場所」「背景」「問題」を書いてくる、という宿題が出た。きょうはそれを提出してもらい、明日までに私が日本語に訳して持っていくことになったんだけど、これがなかなか大変で、夕食後の8時から始めて11時近くなってもまだ全部はできなかった。先週のクラスで、「簡単に書くこと。良いアイデアはシンプルである。劇作家が1分でプロデューサーを説得できないならば、そのアイデアは良いアイデアではない」という話があったはずなんだけど、1ページいっぱいにあらすじを書いてきている人もいる。その反対に「シンプルと言っても、他の人が理解できるようにある程度の説明は必要である」という話もあったんだけど、場所も背景も問題も1単語、みたいなのもある。いずれにせよ、だいたいの人は授業の内容を理解してそれなりのものを提出してきていたので、あぁ、私のへっぽこ通訳でもわかってもらえているんだなということを確認できて、安心しました。あんまり安心してもいけないのかもしれませんが。


01/29/2006(日)

Halibutという魚は、タラだと思いこんでいた。きのう入った日本料理店でヒラメと書いてあったので、えぇー、ちがうでしょう?と思って、きょう辞書を引いてみたら、オヒョウって書いてあった。カレイの一種らしい。うわ、こりゃでかいや。あぁ、タラはcodfishか...。

きょうも雨。外に出ず、だれとも話さない1日。明日からまた学校だ!


01/28/2006(土)

昼過ぎ、友に別れを告げ、帰途につく。ちょっと雨模様。

ビクトリアに帰り着き、空港からダウンタウンに向かう頃、雨が降り出した。帰ってきた、という気持ちになった。


01/27/2006(金)

デパートと書店へ。なんかセールの赤い服を2着購入。書店で、案内のところでルース・オゼキの本がどこにあるか聞いたら、「フィクションの棚ですね」、それはどこかと聞いたら、「2階の右半分がフィクションです」。どうやって探せというのさ。でもしばらく棚を見ていたら作者の姓のアルファベット順に並べられていることがわかり(最初パッと見たときは、気が動転していて、「アルファベット順になってない!!」と思いこんでしまった)、探していた最新作はなかったけど、1冊見つけた。あと、ヘイミッシュ・マクベス・シリーズを何冊か。これはミステリーで、TVの『マクベス巡査』の原作ではあるんだけど内容はぜんぜんちがう。でも前に1冊読んでみたらなかなか面白かったので、もう何冊か読んでみることにしたのだ。

私の手紙のファイルは、やっぱり持って帰ることにした。最初、これを受け取ってしまうと、「私がいなくなったら、どうなるかわからないから」という友人(順番からいっておそらく確実に私より先にこの世からいなくなる)の言葉を肯定してしまうような気がして気が進まなかったんだけど、この人の子供たちとかその他周りの人たちとも今回久しぶりに接して、この人から直接受け取ったほうがいい、私たちの友情に他人を介在させたくない、という気持ちになったので。いや別に周りの人が悪い人だとか意地悪だとかいうわけじゃないけど、「家族」と「友人」では優先順位の考え方がちがうでしょ、どうしても。だから。


01/26/2006(木)

「橋」というと横から見た図を想像しがちだけど、「これから渡るぞ」というときは縦の絵柄だよね。大きな橋を、そんなふうなアングルから眺める。左手には都市の建物群の輪郭がくっきりと。それにしてもいい天気だなぁ。


01/25/2006(水)

空港シャトルバスの待合い場所まで、早朝の街を歩く。早朝というか、まだ夜中で、満天の星。ビクトリアで夜空を見たのって、2度めくらいだなー。だいたい曇って雨が降ってるから。

古くからの友人に再会。6年ぶりか? ビクトリアは毎日雨だけど、こっちは暖かく晴れて、カラーだの紫木蓮だの花がいっぱいだ。

友人は、私がその人ら宛に出した手紙を全部取っておいてくれていて、それを私にくれると言う。重いし、今回持って帰るかどうかわからないけど、とにかく読んでみる。16歳とか18歳とかの自分の手紙...。もうすっかり忘れてしまっていたことが、そこには書かれてあって、読むと次から次へとその頃のことが思い出されてきた。


01/24/2006(火)

午前と午後の授業のあいだに、銀行に行ったり、ケーブルTV会社にインターネット接続料金を払いにいったりあれこれ用事を片づけ、そのついでにダウンタウンで昼食。晴れた窓際にゆったり座っていると、まるで休暇で来ているかのような気分。

日本語教授法関係の本をぱらぱらと見ていたら、同音異義語を扱っているところがあって、「大使の下にコウシがいる」「権力をコウシする」「大学でコウシとして教えている」とか載っていた。ふと思ったんだけど、ここに「生後3カ月以内のコウシの肉」というのは入ってくるだろうか、来ないだろうか。「同音」ではないんだけど、「同カナ表記」だよね?

明日から3日ほど留守にするので荷造り。バックパック1つと小さなショルダーバッグだけで行くのは、無謀かな。何か買ったらもう入らなくなっちゃう...。


01/23/2006(月)

週末は2日とも晴れたけど、きょうはまた朝から雨。でも午前中のうちに雨はあがって、比較的よい天気の1日だった。ちょっと寒かったけど。

昼間、大学のブックストアに行ってみた。大学のロゴの入った衣料やマグカップ類やなにならかにやらがたくさんあった。ブックストアだからもちろん本もたくさんあって、立ち読みしたりなんだりして1時間半くらい時間をつぶした。

帰ってきたら、アパート内ではかねて予告のあったとおり共有部分の改装が始まっていて、カーペットが張り替え途中になっていた。むらさきピンクっぽい色だったのが、新しいカーペットはみどり系で、沈んだ感じ。私は前の色のほうがよかったな。それと、新しいカーペットのにおいなのか、糊かなにかのにおいなのか、廊下がへんなくさい。まぁ、私の部屋の中までにおうわけじゃないから別にいいんですけど。


01/22/2006(日)

3月のツアー用に、機内持ち込みできる最大の大きさのカバンが欲しくて、探している。けさ、友から電話があって、シアーズで今日までそういうカバンのセールをやっているよと教えてくれた。こないだこの友と何軒かカバン屋さんを見て歩いたんだけど、どうもピンとくるものがなく、まだまだ先だからいまはカバンはいいかなーと思ってるんだよー、などと答えたが、昼過ぎに仕事が一段落したので、そのシアーズのあるショッピングモールも見てみたいし、出掛けるか、という気になり、バスの路線を調べて出掛けた。

実は、ビクトリアに来てから、バスに乗るのはきょうが初めて。家からさほど遠くないバス停に行って時刻表を見ると5分もしないうちに乗りたいバスが来るはずじゃないですか。こりゃ幸先がいいや。移動はほとんど列車や電車という家庭に育ったので、レールの上を走らないものはどうも苦手なんだけど、今回は地図で路線を確かめてあるし、距離の半分くらいまでは何度か歩いたことのある道だし、それほど不安にならずに行けた。

シアーズのカバンセールは、最終日ということもあるのかもしれないけど、ちょこーっとだけしかなくて、種類も少なく、たいしたことなかった。ショッピングセンター内の他のカバン屋さんも見たけど、どうも(私にとって)中途半端なものしかない。私の探しているようなカバンは、果たしてこの世に存在するのだろうか? 欲しいのは、車輪が4つ付いてる、持ち手の長さが調節できる、持ち手の握りのところがクッションが効いている、カバン。できれば、表面にごちゃごちゃポケットがないもの。そういうのがないなら、逆に、安くて雑でいいから絵柄が面白くて楽しくなるようなヤツ。まだまだ探すぞ。

帰りのバスは、2階建てで、ということは1階の天井が低く、そのせいかなんか知らないれど、ちょっと酔いました。ダウンタウンで降りて、来週訪ねる友へのおみやげを買いに、チョコレートショップに。「カナダだー」っつうものが欲しいんだけどと言ったら、メープルリーフ形のチョコレートを勧められた。あと、メープル味のファッジ。ファッジは味見用に自分の分も買ったんだけど、家に帰ってラップをはがしたら強烈な甘さを感じさせるにおいが。4cmx2cmx7cmくらいの長四角いものなんだけど、3ミリくらいに薄く切って1かけ食べてみたら、甘いの甘くないのって、頭痛がするほど甘かった。いえの人なら裸足で逃げる。変な香料とかどぎつい着色とかは無いので、私としては嫌いではない味。1度に1かけで充分満足。

あぁそうだ、ダウンタウンで、友に教えてもらった韓国人経営のコンビニに行って、コチュジャンも買ったんだった。イゴジュセヨとレジで言ったら、当然なんだけど韓国語で何か言われて、全然わからなくて英語で言い直してもらっちゃった。かっこ悪かった。「クレジットカードでの支払いは、5ドル以上でお願いします」ということでした。柚子茶も買っちゃった。

食材が底をついたので、スーパーにも行った。豚肉、ソーセージ、ジャガイモ、サラダ用ホウレンソウ、マッシュルーム、ネギ、卵などを買う。ネギブタを作って、最後のほうにゆで玉子を投入。おでん玉子、大好物!


01/21/2006(土)

朝起きたらお腹が痛くて、まぁでもこれは1日経てば治ることがわかっている腹痛なんだけど、でもしんどかった。こういう日に限って、インターネットがうまく繋がらない。小麦粉をバターで焦がして丁寧に作ったミートソースが、いまひとつ美味しくない。

昼寝をしたあと、だらだらとテレビを見る。体調もインターネットも回復せず。『デッド・ゾーン』だとか『未解決の事件簿(?)』だとか、日本で見てた番組を見つける。なつかしい。Spaceというチャンネルがあって、きのう『エンタープライズ』の見たことないエピソード(なんか違うタイムラインの話みたいだった。前後編の前編)をやっていたので、きょうホームページを調べてみたら、月〜金で毎日TOSもTNGもVGRもやっているらしい。Food Networkというチャンネルで『料理の鉄人』をやっていたので、それも見た。山田宏巳と陳建一のキャベツ対決。吹き替えなんだけど、画面に鹿賀丈史が出ているときの鹿賀だけ日本語音声英語字幕なの。鹿賀に何か聞かれて答える挑戦者のほうは吹き替えだから、なんか変でおもしろかった(鹿賀丈史も、声だけのときは吹き替え)。どんな料理を作ったかとか、どちらが勝ったかとか、前に見たときのことをもう忘れていたので、なつかしさ半分ドキドキ半分で楽しく見ることができた。明日の夜は、アメリカ版(Iron Chef America)の放送があるらしい。

そんなこんなで1日過ごし、夜になってパソコンをもう一度立ち上げてみたら、インターネットが普通につながった。そのとたん体調も良くなって、それから仕事をした。


01/20/2006(金)
注意:『ニュー・ワールド』(テレンス・マリック監督)のネタバレがあります。

おとといのシャトルバスの予約の電話がやっぱり気になって、もう一度その会社に電話してみた。
「おととい空港シャトルバスの予約をして、4時って言ったんですけど、朝か午後か言わなかったので」
と言ったら、どこから乗るのかと聞かれ、答えると、朝の4時に予約が入ってる、あなたの電話番号は○○番でしょう?というので、間違いないです、ありがとうと言って電話を切った。一安心。そうねそうね、そういえばたしか電話番号聞かれた。

ゆうべ友から「明日遊ぼうか?」と電話があり、きょう昼頃友の家まで遊びに行く。徒歩30分。アメリカの田舎の高校生(免許を取る前の)みたい。2人でスーパーをゆっくりじっくり見てから、Vancouver Island Breweryのビール工場の見学ツアーに行く。見学者が私たち2人だけだったので、質問したり、逆に日本のビール事情を聞かれて説明したり、なかなかこぢんまりとしたいいツアーだった。案内をしてくれたお姉さんに、
「ビールの箱にツアーの案内が付いてたんで、それを見てきたんですよ」
と言って、箱の切れ端を見せたら、
「へー、これ、実際に読んでる人がいるんですねぇ」
と言っていた。最後にここで醸造している5種類のビールのテイスティングをさせてもらって、ツアー終了。それからビクトリアの街をずっと歩いたんだけど、小さなグラスとはいえ5杯もビールを飲んだせいか、なんだか景色がとてもきれいに見えた。久しぶりに天気がよくて晴れていたからかもしれないけれど。

夜は、テレンス・マリック脚本・監督の映画『ニュー・ワールド』を見た。登場人物のナレーションが入ったり、イメージカット的な映像が入ったり、観念的で映像美的な作品だった。ジョン・スミスが死んだと聞かされた後、ポカホンタスが、ジョン・ロルフと知り合い、プロポーズされるところから、涙が止まらなくなってしまった。いい人はいい人なんだろうけど、
「僕がきみに『結婚してくれ』と言ったとしたら、きみはなんて言う?」
とはなんと軟弱なプロポーズなんだろうか。仮定でしゃべるなよ。いい人なんだろうけど。ジョン・スミスが生きていることをポカホンタスが知り、あぁこれで愛に走るのねと思ったら走らなくて、その気持ちもわかるがせつなくて、とにかく私は泣きっぱなしでした。あと、ポカホンタスに付き添ってイギリスにやってきたネイティブアメリカンの男がイギリス式庭園をずっと歩いていくシーンが印象に残っている。刈り込んで形を整えられた木々の下を歩きながら、あの人は何を考えたのだろうか。

しかしこの映画、英語が半分くらいしか聞き取れなくて、12月にソウルで『マルゴ タルトロク』を見たときと同じくらいな感じだった。英語はもっとわかるはずなんだけど、どうしたんだろう。


01/19/2006(木)

オークベイというあたりに連れていってもらう。アフタヌーンティーを気軽に楽しめる店がありますよ、とのお誘いで、それはお昼を食べてから行ったほうがいいか食べないで行ったほうがいいのかちょっとよくわからなかったけれど、最近はお腹がすいてせつないよりも満腹で苦しくてもう食べられなくて残念というときが多いので、食べずに行った。正解! 毛糸で編んだお茶帽子をかぶせた大きなポットで紅茶がたっぷりあって、サンドイッチ(ツナ、チーズなど)、スコーン、小さなケーキがいろいろ。最後にトライフルまで出てきて、満腹。これはティーといいながら、完全に1食分ですね。

シャトルバスのきのうの電話応対がいま一つ信用できない感じだったので、乗り場だといわれた「○○ホテル」のフロントまで様子を聞きに行ってみた。
「こうふに言われたんですけど、これって、どんな感じであれしてるんですか?」
ということを聞いたら、
「いつも駐車場にバスをとめてるみたいだね。中には入って来ないねぇ」
とのこと。制服とかじゃなく、セーターを着た感じのいいおじさんだった。オーナーかしら?

夕食は、スーパーでラム肉を買って、塩コショウ、バジルで味付けして、バターを溶かした厚底ナベで焼いてみた。肉を取り出した後の茶色く焦げ付きそうになっているとこに温めたご飯を入れて味をからめたのを付け合わせにして。ちょっと薄味だったが、おいしかった。


01/18/2006(水)

来週ちょっと遠出をする予定なので、航空券の手配をする。旅行会社で、空港までのシャトルバスの予約のしかたも教えてもらって、家から電話したら、フライトの時間を聞かれ、答えると、「4時。○○ホテル」と集合場所だけ言うから、「私の名前とかは、いいんですか?」と言ったら「ノー(不要)」の一言。アリー・myラブに出てくるクレア(英語版)みたいな声だった。大丈夫なのか?

ちょっと遠くに電話をする用事ができて、テレホンカードを買う。システムがわからなくて、観光案内所に行って、
「すいません、これの使い方教えてもらえます?」
紛れもないオバサンである。私がわかっていなかったのは、カードに書いてある番号に電話をするのに25セント硬貨が必要だというところだった。でも25セントはコインランドリーで使う用に家で貯めてるからいま手元にない。
「あのー、両替ってしてもらえます?」
と言ったら、その人はズボンのポケットから25セントコインを出して、ポンとカウンターに置いた。ダイムとかニッケルとかで返そうと財布をがちゃがちゃやってたら、いえ、いいです。
「ホントに?」
「ホントに」
ありがとう! こんな大騒ぎして電話をかけたら、留守電で、その後よく考えたら、別にどうしても公衆電話からかけなくたって家からかければいいんだということがわかり、観光案内所の親切な人にはなんだか申し訳なかったようなことになってしまった。

ご飯は何食分も冷凍してあるんだけど、炊き立てご飯でフリカケおにぎりを作りたかったので(きのう行った日本食料品店でたらこフリカケを買ってきた)、夜、ご飯を炊いた。こっちに着いてすぐに米を2kg買ったんだけどこれでもう使い切り。別に日本食恋しいとかじゃないんだけど、おにぎり、美味しかった。


01/17/2006(火)

夜、大学で、ルース・オゼキさんの講演会があり、聞きにいった。講演会といっても主に新作短篇の朗読で、そう聞いたときにはそれってどうなんだろう、おもしろいのかな?と思ったけど、耳で小説を聞くというのは、またなかなかいいものだった。いい体験をした。そして、最初に紹介されて壇上にあがったときと朗読が終わって質疑応答になったときのオゼキさんの、聴衆を前にしてリラックスし完全に場を支配している感じが(威圧的という意味ではなく)圧倒的で、どうしてこの人はこういうふうに堂々と、余裕しゃくしゃくにしていられるんだろう、と、そのことにとても興味をひかれた。全然いやみな感じがないんです。


01/16/2006(月)

こちらに来てからだいたいずっと雨で、40年ぶりくらいに連続雨降り記録が書き換えられるか?という事態だったそうだけど、この土日はやっと晴れて、記録更新はならなかったらしい。しかしきょうは朝からまた雨。ホントによく降るなぁ。

オリザの授業2週め。日本語の授業で、「地方出身の男性が、方言を使わずに東京らしくしゃべろうと努力するあまり、語尾に『ね』をつけすぎて、オカマだと思われてしまいました」という話が出たとき、オカマって英語で何?と聞かれ、homosexualと答えたら、学生から、transvestiteじゃないんですか?と言われた。日本に2年住んでいたという彼女の主張は、テレビにオカマのアイドルとか出てくると、みんなピンクとかの服を着ている、オカマというのはそういう服装をしている人のことを言うんじゃないのですか、ということだった。あぁ、たしかにそれはそうだな。でも「オカマ」=「女装癖」ではない。日本語ネイティブの私は、オカマという言葉の定義を正確に述べることができなくても、そのことは瞬間的にわかる。言語というのはおもしろい、と、あらためて思った。


01/15/2006(日)

劇団関係の翻訳の仕事がきのうくらいから入ってきて、ぼちぼちやっている。

午前中、オリザと二人で、3月の北米ツアーのときに要るものの下見に行く。探しているのは、お湯を沸かして保温する電気ポット、それと、ナルト(ラーメンとかに入ってるヤツ)。私は車に弱くて、走行中に字を読んだりすると酔うんだけど、2人だけだから助手席でナビしないわけにもいかなくて、地図を見てああだとかこうだとか言いながら行った。道を1本まちがえたり、行きすぎたり、珍道中になりがちな二人です。

「ヤカンがプラスチック製になって、電源がついた」というような、お湯を沸かすだけのポットはいっぱいあるんだけど、日本で一般的な「沸騰→保温」ができるタイプは、大きな店を3軒見た中で1つしかなかった。ナルトは、中華街の食品店にあった。その店には中国のもの以外に日本のものやタイのものもたくさんあって、ふりかけも売っていた。ふりかけ欲しかったので、今度日本から持ってきてもらおうかと思ってたんだけど、「欲しくなったらここに買いに来ればいいんだ」と思ったら、安心して、もうあんまりどうしても欲しいという気持ちがなくなった。

また洗濯をした。乾燥機に1ドル半使うのはやっぱりどうしてももったいない気がして、部屋に干す。すぐ乾くし。


01/14/2006(土)

なんだか、本が高い。こないだ買っておもしろく読んだ児童文学が、3冊シリーズ(たぶんこれからも続編が出るのではないだろうか)の3冊めだったので、1、2冊めを買おうと思って調べたところ、カナダでは1冊16ドル程度だが、日本のアマゾンで買えば800円台とわかり、アマゾンに注文した。持って帰る手間も省けるしね。

午後、『忠臣蔵・OL編』の台本英訳のミーティングを、翻訳した私、コーディさんと、作者オリザと、3人でやった。3人それぞれちょっとずつちがう観点から意見を言うので、いろいろと発見があったし、いい翻訳になると思う。


01/13/2006(金)

近くのスーパーに向かって歩いていたら、教会がバザーをやっていた。毎週金曜10時〜2時、と書いてある。ご飯を食べる茶碗が欲しくて、きのうもデパートで見たら34ドルとか書いてあってフザケルナと思ったんだけど(ロフトとか無印的な、シックなやつではあったけれど)、このバザーの「全品50セント以下」の部屋でやたらと厚くて重い中国製の飯腕を見つけ、係の人に聞いたら、10セントで売ってくれた。うわーい。やっぱご飯はコーヒーカップよりお茶碗で食べるほうがおいしいね。

夕飯は、ユッケジャン(のようなもの)を作ってみた。スーパーに、粉とホールの唐辛子はあったけど、コチュジャンが売ってなかった。ピーナツバター(甘くないやつ)と、インスタントみそ汁(生みそのやつ)と、こないだ豚肉を煮た汁を投入し、なんとかユッケジャンらしい味付けに。あ、レードルもないんだった。コーヒーカップをお玉がわりにしてよそった。やっぱ少しうまみが足りなかったかな。それなりにおいしかったけど。しかしナベいっぱいにできてしまった。4日分くらいありそうだ。

ところで硬貨の話。硬貨にはそれぞれ名前があって、日本でお札のこと「諭吉」とか言うのと似てるかもしれないけど、1セントは「ペニー」、5セントは「ニッケル」、10セントは「ダイム」、25セントは「クォーター」という。1ドルのコインは「ルーニー」。これは、ルーンという鳥の絵がついてるから(研究社リーダーズ英和大辞典によると、loonは「アビ」。crazy as a loonという言い方があるそうで、意味は「ひどく気違いじみて」。危険を逃れようとするアビの動作と大きな笑い声のような奇妙な鳴き声から生まれた表現だそうだ。阿鼻叫喚は関係ない?)。2ドルは「トゥーニー」だって。で、ダイムというのが、どういうわけかニッケルより小さくて、ペニーと同じくらいの大きさしかないんだ。なのに10セント。小さくて力持ち、みたいなところが、私は気に入っている。


01/12/2006(木)

最初の計画では、下着なんかは毎日手洗いするつもりで(旅公演でホテルに泊まっているときはたいていそうしている)、4組しか持ってきていない。しかし今回は宿舎にコインランドリーがあるので、そこを使っている。4日にいっぺん1.5ドル使って洗濯するんじゃもったいないので、きょう下着を買った。なんか本末転倒な気がしないでもないが。

アパートの入口で、やっぱりここに宿泊しているらしいおじいさんおばあさんカップルと行き会ったら、おじいさんに、「どうしてここは煙探知機がないんだ?」とか話しかけられた。どうしてって言われてもなぁ。「台所に換気扇もありませんよ」と言ったら、「うちのとこもそうだ。窓があるだけだ」さらに、「明るい電球を買ってつけかえたんだ」と言うので「暗いですか?」と言うと、暗い、こっちはみんな暗い、と言っていた。どこから来た人たちだろう?

きょうの夕飯は、ジャガイモとソーセージをゆでた。ぐるんぱのビスケットですか?というくらい、縮尺がまちがってるのかと思うくらい大きなジャガイモだったんだけど、男爵系の煮崩れるタイプで、美味しかった。


01/11/2006(水)

朝は晴れていたが、やっぱりきょうも雨が降った。毎日毎日雨が降る。こんな冬はめずらしいとのことだ。

お昼に大学で、留学生のためのオリエンテーション(新学期が始まったところなので)があり、その中で「こんなことに出会ったらどうしたらいい?」というのを寸劇で見せて考えてもらうサバイバル講座みたいなのがあって、それをやっている人から先週、よかったら見にきてと誘われていたので、見にいった。「英語を教えてあげるよ。どこに住んでるの? 電話番号は?」と言い寄ってくる男とか、文化的バックグラウンドがちがう留学生同士の誤解とか、置き引きとか、まず俳優がやってみせて、「なにがいけなかった? どうすればいい?」というのを会場の留学生に舞台にあがって演じてもらうという趣向。

日曜に買った児童文学Alice MacLeod, Realist At Lastを読み終わる。同じ主人公のシリーズ第3作のようだが、これ1冊でも充分楽しめた。ただ、ちょっと都合がよすぎるなと思うところも何カ所かあり、カニグズバーグにタイプが似てるけど少し弱いように思った。


01/10/2006(火)

ゆうべも、夕食後すぐに寝てしまって、夜中に目が覚める。このパターンで定着してしまうのか?

きょうも授業。授業時間は「週3時間(で1.5単位)」で、夕方の演劇科のは月・火ともに4:30〜6:00だけど、日本語の授業のほうは月曜日は10:00〜12:00、火曜日は10:30〜11:30。1時間、1.5時間、2時間のクラスが混在しているわけで、それでどううまくスケジュールが回るのか、不思議だ。

昼は、学食に行ってみた。それと、学内の郵便局に切手を買いに。1月16日から郵便料金が値上がりするそうだ。

演劇科の授業は、きょうからテキストを使った内容に入った。日本でのオリザのワークショップで使っているのと同じ文章だけど、自分が訳した英語の台詞(最終的にネイティブの人に直してもらったけれど)を英語のネイティブの人がしゃべるのを聞くというのは初めての経験で、なかなか感慨深かった。

通訳では、「そんなに困らないでください」というのがどう言っていいかわからなかった。台詞が深刻な話なので深刻そうに話しちゃった人への指示。You don't have to do oh-my-god-what-am-I-going-to-do type of thing.(「大変だ、どうしよう」みたいにやらないでください)と言ったら、話は「これこれこういうことで困るのはいいけど、これこれこういうことで困るのはダメ」という方向に進んでいったので、教室でオーマイガ、オーマイガと言いまくるはめになってしまった。

スーパーで豚肉を買う。1キロ当たり9.9ドル、と書いてあるから、100グラム100円ちょっとなわけで、日本と比べたら安いはずなのに、あんまり安く感じないのはどうして? 豚肉700グラムって、こんなに小さかったっけ? (大きさの感覚が麻痺してきたのか、カナダの豚肉が重いのか)


01/09/2006(月)

オリザの授業がきょうから始まり、私も通訳としての仕事が始まった。でも午前中のクラスは日本語のクラスで、日本語で進めるので私の出番は特になし。日本語を教えている先生方が3名ほど参加したが、身体を動かすのでも意見を言うのでも、学生よりも先にどんどん反応してくるのが面白かった。

午後の演劇の授業で、通訳の初仕事。午前中の授業とだいたい同じ内容だから、不確かな部分は昼間のうちに調べておいたので、割とスムーズに進めることができた。とはいえ、身振り手振り満載の通訳なので、授業だったらいいけど、2月、3月には講演通訳もやらなきゃいけなくて、そのときはこんなふうにばっかりもやってられないので、もうちょっと言語だけに頼った通訳ができるようにしたいと思う。私の通訳は、英語から日本語に訳すと擬音語擬態語満載になるし、日本語から英語に訳すと身振り手振り満載になる−−ということに、きょうあらためて気がついた。


01/08/2006(日)

あいかわらず2時間ごとくらいに目が覚める。そして、ちゃんと起きたら11時半だった。すぐ出掛けるつもりだったが、用事のメールが来ていて、それをやったり朝食を食べたりしていたら、出掛けたのは1時近くになってからだった。

アイルランドのものを売っている店に入ってみたりしながら、ダウンタウンを歩く。ダースベーダーの格好をして街角でバイオリンを弾いている人がいた。キルトショップはさすがに人でごった返していた。赤系の派手ではっきりした色のプリント2種類と、淡いベージュの無地に見える細かい柄を3種類購入。20日からは、定規やハサミなどの用具が20%オフだという、また来なければ。

このあいだから前を通るだけで、行きたい行きたいと思いながら行く機会のなかった本屋にも入った。落ち着く店だけど、照明が暗い。外光が入るようになっているんだけど、夕方になると、ものによってはタイトルが見えにくいくらいだった。カナダの児童文学と、アメリカのキルトの本と、セールで半額以下になっていた写真集を購入。

洗濯をして、7時過ぎに夕食を食べたら、またもや眠くて眠くてしかたなくなり、1時間ほど寝てしまう。時差ボケはいつ治るのだろうか。


01/07/2006(土)

キルトショップが、きょうまでセール(20〜60%オフ)と書いてあったんできょう行ったら、お店の人の言うことには、明日は50%オフセールだそうだ。10時開店で、9時から整理券を配るんだって。すてきな布がたくさんあるんだけどメーター2,000円近くするのでちょっとどうかと思っていたんだけど、半額だったらいいかもしれない。あしたまた行ってみようと思う。

キルトショップやスーパーやで、きょうもまた2時間以上歩く。救世軍の店(中古のものを売っている)で、ジャージと枕カバーを買った。枕カバーは、洗濯物入れとして使う用に。スーパーも、きょうは家から遠いとこに行ってみた。

夜は、友人宅でパーティ。車で向かう道すがら、一応助手席でナビのようなことをしていて、「その先で道がきゅーっと曲がるから」とか「しゅっと左に入って」と、まぁ私としては曲線の具合やら、道が直角ではなく斜めに交差していることやらを表していたんだけれど、そんなふうな説明になってしまい、「それじゃわからないよ」と言われた。

友人宅では、大学関係とか演劇関係のいろんな人に会った。9時前に帰ってきて、どうにもこうにも眠くなって寝てしまう。夜半にいったん目が覚めたがまたそのまま寝て、4時頃目覚める。歯磨きしないで寝たので、歯を磨く。まだ時差ボケ?


01/06/2006(金)

ミューズりーを朝御飯にして、3日め。ナッツが香ばしくて美味しいヤツなんだけど、3日めにして甘い朝食を身体が受け付けなくなったらしく、途中から食べられなくなってしまった。

いま泊まってるとこが、ホームページに「別料金でインターネット接続可」って書いてあって、こちらに着いて聞いてみたら「ケーブルテレビ会社に自分で連絡して、取り付けてもらうしかない」とのことで、友にすぐ(火曜日)電話してもらったけど、一番早くて金曜日になると言われ、だからきょうまでダイアルアップだった。

火曜に連絡したとき、「金曜日の何時にそちらに行くか、金曜日の朝8時から11時のあいだに電話します」とのことだったんだけど、9時過ぎに実際に作業に来る人から、「午後1時から3時のあいだに行きます」と電話があった。「何時」ってきっぱり言ってそのとおりしなかったら訴えられちゃうんだろうか。

とにかく、電話が来てきょうの方針が立ったので、活動開始。まずは洗濯。地下にコインランドリーがあって、1回に1ドル1枚25セント2枚、コインが要る。スーパーとかでもカードで買い物することが多いから、なかなか小銭が出ないけど、これからは洗濯用に小銭をためておこう。乾燥機は、お金がかかるし生地がいたむので、なるべく使わない方針。だれが訪ねてくるわけでもなし、お風呂場にずらずらとほす。

月曜の授業に必要な資料の準備(私が教えるわけではありません。資料の翻訳)をしていると、1時少し前に工事の人から、「ちょっと早いけどいまから行っていいですか?」と電話。早いにこしたことはないのでちょうどよかった。ところが取り付けにけっこう時間が掛かって(最初、会社の技術部門になかなか電話が繋がらず、次にモデムがなかなか認識されず)、お兄さんがだんだんいらいらしてくるのがわかって、ちょっとヤキモキした。でもまぁ最終的には繋がって、いままで部屋の隅っこ(電話の近く)を仕事スペースにしていたのを、窓際に移動することができて、すっきりした。

きょうはそういうわけで朝からずっと部屋にいたんだけど、ここは海が近くて、カモメの声がよく聞こえる。のどかなような寂しいような。

3時半頃、私の仕事もだいたい済んだので、雨模様だけれどちょっと外に出てみた。ちょっとのつもりだったんだけど、デパートを見たり(きょうは買わない。下見)、前にも来たキルトショップの場所を確認したり、スーパーに寄ったり絵はがきを買ったりして、結局都合2時間歩いた。なんだかんだ言って、毎日スーパーに行ってるな。

そうそう、きょうは3食いえで食べた。昼は、またご飯炊いて、鶏肉をワインとしょうゆで煮て、ほうれん草のサラダと一緒に食べた。ここんちのナベでのご飯の炊き方のコツがわかってきて、なかなか美味しく炊けた。夜は、昼に鶏を煮た汁にタマネギ、鶏肉を投入し、ガーリックとマッシュルームが入ったトマトソースで味付けして。ほうれん草サラダには、カリカリベーコン、それと一緒に炒めた豆腐、それからカニ缶を入れてちょっと贅沢に。

夕食後、どうにもこうにも眠くなり、寝てしまう。起きたら夜中の12時。まだ時差ボケなのか?


01/05/2006(木)

雨降り。でも、ビクトリアは緯度が高いのでもっと寒いかと思ったら、けっこう意外とそうでもないので、ちょっとあてがはずれた感じがしている。11月末に行った札幌より暖かい。まぁ身体が寒さに慣れてきているということがあるのかもしれないが。

ビクトリア大学で、来週からの授業の打ち合わせ。学科ごとに教職員の雰囲気がだいぶちがうのが、興味深かった。

夕飯に、ご飯を炊いて、鶏肉とマッシュルームとタマネギをワインとしょうゆで煮た。おととい大きな容器で買ったほうれん草の若い葉っぱもまだあったので、カリカリベーコンのせてサラダにした。ご飯も鶏もあまったので、冷凍した。


01/04/2006(水)

時差のせいで4時頃目覚めてしまい、2度寝。迎えに来てもらって、ビクトリア大学へ。きのう聞いた話のとおり、キャンパスのあちこちにウサギがいて、そこら辺の草をはむはむはむはむはんでいた。

午後、少し街を歩いてみた。日用品を買おうと入ったスーパーで、どこかの棚で固形石鹸を見たんだけど、その後いくら探しても二度とその棚に行き着けなかった。観光案内所でバス時刻表と街の地図をもらった。ビクトリアには2000年にも来てるんだけど、「この道は前に歩いた」というたしかな記憶が戻ってこない。

夕方、車でスーパーに買い物に行く人に便乗して、食料品などを買う。スーパーにもコンビニにもビールは売ってなくて、あちこちで聞きまわって酒屋をみつけ、ワイン(料理用)とビールを購入。

台所の窓を開けるため、ブラインドを上げたら、どうやって下ろすかわからなくて途方に暮れた。何時間か後に、紐の角度を変える、ということを思い出す。まだ時差ボケしているんだろうか。


01/03/2006(火)

いよいよカナダへの出発の日。何かしら準備し忘れがあるような気がしてどうにもこうにも落ち着かないが、「カナダだって、人の住んでいる場所なんだから、必要なものは買えるはずだ。だから、大丈夫だ」と自分に言い聞かせる。

いえの人と駅ビルで食事をし、ホームでさよならする。泣き虫の私としては上出来な、泣かない別れ、と思ったが電車が動き出したらやっぱりちょっとだけ涙が出てきた。ちょっとだけだけど。

成田でのチェックイン時に、預けた荷物をバンクーバー(乗り換え地)でいったん受け取り、入国審査もしなければいけないと聞き、軽くパニック。乗り換え時間がタイトなのである。

バンクーバー行きのJAL機は、顔は日本人、態度は北米人、という感じの若い人たちでいっぱいだった。途中だいぶ揺れたせいもあると思うが、私の隣の女子は、梅酒を飲んで、赤ワインを飲んで、具合が悪くなって座席でエチケット袋に戻していた。

入国審査を無事済ませたが、預けた荷物がいっこうに出てこず、気がもめた。30分くらいかかったと思う。無事乗り換えて、小さな飛行機でビクトリアに到着。

迎えに来てくれた友人夫妻と昼食。宿泊するアパート(月貸しのところ)にチェックインしてからスーパーに買い物に連れていってもらい、その後夕食までごちそうになる。アパートに帰って、気がつくとパソコンの前で寝そうになっていた。

ところで、きょう届いていたスパムにこんなのがあった。

Here is my phone number.

++++ Attachment: No Virus found
++++ Norman AntiVirus - www.norman.com
うさんくさいー。


01/02/2006(月)
注意:五反田団『逃げるメン』の内容に触れています。

五反田団新年工場見学会に行った。演劇も音楽もすごくよかった。『逃げるメン』は、五反田団第6回公演の演目の再演で、あぁこれが『逃げろおんなの人』や『おやすまなさい』に発展していったんだろうなぁ、というようなことを、見ながら少し思った。さびしいとか怖いとか素直に言ってウソくさくない世界が、工場の中のいろんな場所やいろんな物を駆使し、演劇のいろんな手法を駆使して、チラシの書き文字のようなへろへろの線で、描き出されていた。


01/01/2006(日)

近くのJRの駅に、えきねっとで予約したチケットを取りに行った。券売機で買えるのが便利。

夜、いえの人と飲みに行ったら、さすがにきょうはやっている店が少なく、やっているところは結構混んでいた。初めて入る店。店員の人が、「山葵」(わさび)を「さんしょう」と覚えていて、さんしょう、さんしょうと言っていた。


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