つれづれなる日々

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2003年7月の日々

向日葵に風


07/31/2003(木)

片道30分歩いて、市場に行く。そして再度食べた勝手丼、美味!

きょうの公演は、雨も降らず、小さな小さな声も大きな声も、劇場がどんと全部受け止めてくれた。

アフタートークは、きょうも、いろいろとおもしろかった。高校生のときに『東京ノート』を上演したという若い人たちがいて、やったときにはよくわからなかったけれど、きょうの公演を観て、どういうことなのか少しわかったように思う、と言っていた。

30分で片付けられるところまで片付けてから、劇場内で打ち上げ。


07/30/2003(水)

昼から、4場の稽古。30分ほどで終了。

3時半開演でゲネプロ。高校生が10数人ほど見学に来ていて、あちこちにセーラー服の見える客席だった。きょうは雨降り。ゲネの最中が一番激しく降っていて、屋根に響く雨音に負けないように怒鳴るくらいの大きな声でしゃべるので、距離感がかわって、目の前のこの人と会話している、という感じが薄れた。でも、その反面、目の前のこの人と協力して雨の音と戦ってるんだぜ、というような、共演者との不思議な一体感があった。

7時半からの本番中も雨はやまなかったが、ゲネほど激しい降りではなかったので、そんなに声を大きくしなくても大丈夫で、落ち着いてできたと思う。

終演後、アフタートーク。お客様からさまざまな質問が出て(なぜ高村光太郎なのか、演劇の約束事をことごとく破っているのはどうしてか、衣裳はどうやって決めているのか、智恵子の病気が進んでもあまり変化がないように見えたがそれは意図的にそのように描いているのか、普通の人を普通に演じるというのはむずかしいと思うが俳優はどういう役作りをしているのか、何回やっても誤差が少ないんだろうなという印象を持ったが実際どうか、女性のしゃべり方が似通っているように思うがどうしてだろうか……)、興味深かった。


07/29/2003(火)

2時半になったら出掛けよう、あれ、きょうの午後はなかなか時間が進まないな、と思って、何度めかに腕時計をよく見たら、1時10分あたりで止まっていた。そしていまの時間は?と部屋の時計を見ると、もう4時近くになっている! あらららら。昼寝したりしてゆっくりできたのはよかったけれど、午後の予定が狂ってしまった。予定といっても、その辺散歩して、寒い寒いと言っている家の人に服を一枚買うというだけの予定だったんだけれど。

で、道をてくてく歩いていたら、車でこれからご飯を食べにいくよという劇団員にばったり会って、一緒に駅前の市場まで乗せてってもらって、自分で具を指定して載せてもらう「勝手丼」というのを食べた。きのう食べた人たちから聞いていたうわさにたがわず、美味しかった!

稽古は、演出家の到着を待って、8時過ぎから。出はけの確認をしながら進める、「場当たり」稽古。いままで、1方向だった客席が、釧路では2方向になって、いままで観客に絶対見えなかった表情やしぐさが見えるようになって、なんだか楽しい。釧路の演劇人の方々や、帯広から2時間かけて来てくれた帯広の劇団の方など、ギャラリーが大勢で、少し緊張した。冒頭から、3場〜4場の転換までやって、11時前に終了。


07/28/2003(月)

晴れて、暖かくて、さわやかで、ものすごく気持ちのいい一日だった。朝幕別を出発し、昼過ぎに釧路着。正面入口の扉も、劇場(2F部分)の大きな窓も外して、装置を搬入。きょうは仕込みだけで、10時に終了。


07/27/2003(日)

幕別に来て、曇って寒いくらいの日が続いていたが、きのうきょう、やっと晴れた。ので、おもてで、芝生の上でアップする。身体がこっちの気候になれてきたという面もあると思う(東京に帰ったら、暑くてたいへんだろうなぁ……)。

2時開演で、2回めの公演。終わって、撤収して、打ち上げの前にお風呂に入りに行く(宿舎に大きなお風呂がないので、幕別では、私たちは毎日温泉にかよっている)。まだ明るいうちに露天風呂にゆっくりつかって、ぼーっとのんびり。旅公演の楽しさの一つだなぁ。


07/26/2003(土)

高校生のワークショップがあり、その最後に、『暗愚小傳』の1シーンに高校生たちが参加した。法事で人が集まっているシーンに、次から次へと高校生が入ってくる。恥ずかしがってあまりしゃべらないのかなと思っていたら、積極的に話しかけてくる人たちで、
「僕もお茶ください」
「私たち、そろそろ帰ります」
と、自分たちで話も進めていっていた。私なんて、高校生におせんべいをすすめられて、ばりばり食べながらしゃべった。乱入する高校生と反応をとりつつ、決まった台詞は言いつつ。不思議な、おもしろい体験だった。

7時開演で、本番。


07/25/2003(金)

稽古が終わって、ゲネまで時間があったので、散歩がてら近所のお店を見て歩く。近所といっても、劇場がある建物の、敷地自体が広大なので、芝生の上をえんえんと歩いていく感じ。そしてふらりと入ったリサイクルショップで、スタートレックのフィギュアを発見。値段が相場として高いのか安いのかわからなかったけど、この品物でこの値段だったら私は買う、という値段だったので、トロイとライカーのフィギュアを購入。PADD、トリコーダ、フェイザーなどがついている。フェイザーはビームが出ているところ。にこにこして楽屋に帰ると、
「こんなかさばる物買ってどうするんですか」
とあきれられた。


07/24/2003(木)

朝から仕込み。劇場は、宿舎のすぐ目の前。

劇場のグレ電で、丸2日ぶりにメールを受信。一気に元気になる。身体的に直接会ってしゃべってる人たちとのコミュニケーションだけではさみしくなってしまうんだなぁ、私は、ということを再確認。

夕方、仕込み終了。きょうは演出家不在のため、7月から新しく参加している俳優の出番の部分だけ自主稽古して、解散。


07/23/2003(水)

朝食を食べて、また寝て、結局、ほとんど寝てばっかで苫小牧に着く。天気が悪いせいもあると思うが、寒い。車で帯広そして幕別へ。露天風呂もある温泉で入浴。山の上なので、遠くに街の明かりが見えてきれいだった。


07/22/2003(火)

フェリーで苫小牧に向かう。船内やら甲板やらをうろうろしていて、出港前にすでにめまい状態。スタートレックの宇宙艦は船舶の構造がモデルになっているので、あぁ、ここがブリッジで、機関室で、みたいに見るとおもしろいよ、と家の人に言われていたんだけど、どちらかというと、メキシコ旅行が当たったコロンボ警部が乗った船との類似が、私には興味深かった。

まずお風呂に入ったら、湯船のお湯がざっぱんざっぱんこぼれていて、さらにふらふら。何度かフェリーで北海道公演に行っている人に、
「こんなにゆれるのは初めてです」
と言われ、がんばる気持ちがへなへなとくずれる。とにかく立っていると頭がぐるぐるするので、横になる。 一眠りしてから、持参のパン等で夕食。そしてまたすぐ寝る。


07/21/2003(月)

ノースリーブのブラウスにオーバーオールを着て出掛けた。ノースリーブなんてずいぶん久しぶりだ。

明日から、旅公演。車移動が多いので、首の回りにつける空気枕を購入。最初の公演地の幕別のあたりは、最近は涼しいというより寒いくらいだ、と教えてくれる人あり。むむむ。友は、去年だったか一昨年だったか夏に合宿で利賀(富山県)に行ったら寒かったので、今回もそのつもりで用意していく、と言っていた。素足にサンダルじゃ、寒いかな。靴下ぎらいの私……。


07/20/2003(日)

あなざーわーくす『音楽的時代劇 忠臣蔵』の公演は、23日からこまばアゴラ劇場だ。ちょうど私は『暗愚小傳』北海道ツアーで観られないので、同じく『暗愚小傳』出演の友と二人、本日、通し稽古を観せてもらった。今回の公演は、俳優(『処置』の3人)も構成・演出のわたなべさんも、全員が赤穂出身で、そう思って見るからかもしれないけれど、「忠臣蔵」との距離が近い人たちの作った作品だなぁという気がした。スピード感がありながら、濃い。

公演日時等は、劇団1%LIFEホームページの、Topicsをご覧ください。


07/19/2003(土)

リュックを買う。旅公演に持っていくためだ。以前持っていたリュックのファスナーが壊れて、この一年ほどは主にショルダーバッグを使っていたんだけど、ノートパソコンも入れて持ち運びできるリュックがほしかったので。

『暗愚小傳』湘南台公演。次は、幕別(北海道)だ。きょうは全体での打ち上げはなく、有志で飲む。湘南台の公演から新しく参加の俳優が2名いるので、その人たちの初日を祝う、という趣旨。一応。


07/18/2003(金)

最近、ふと気付くと靴をずりずりと音立ててずって歩いていることが多い。音立てて歩くの(自分でも他人でも)、嫌いなんだけどな。疲れているんだろうか。

『暗愚小傳』ゲネプロ。


07/17/2003(木)

『暗愚小傳』は、4場をやって、それから、通し稽古。
「〜を、見たことありますか」
というような台詞があるんだけど、
「〜を、見たトキありますか」
と言ったといって、可笑しがられた。間違えたのは間違えたんで、それは私がダメなんだけど、でも、「〜したトキある」というのは、私自身のボキャブラリーにある、「〜したことある」と交換可能な言い方なんだけど、一般的ではないんだろうか。そういえば、『バタビア!』の翻訳をしたときだったかな、「〜したトキ」と書いて直されたことがある。

桜美林の『胸騒ぎの放課後』は、ダブルキャストで、きのうはAチームだった。きょうは、当日券でBチームの公演を観に行った。受付開始から10分で当日券が売り切れるほどの盛況(土日よりも平日が混雑するらしい)。最前列のベンチシートでの観劇となる。きのうは、気力の充実したたくさんの登場人物がうわーっと登場する、そのこと自体に圧倒され、感動して観ていた。台詞や流れをすでに把握しているせいか、きょうは、登場人物が2人とかの静かなシーンが印象に残った。


07/16/2003(水)

湘南台での稽古のあと、桜美林大学のOPAP vol.7『胸騒ぎの放課後』(作・金杉忠男 演出・坂口芳貞)を観に行く。JR横浜線淵野辺駅北口出て右側、徒歩30秒、の、桜美林大学プラネット淵野辺キャンパスPRUNUS HALLに、初めて行った。


07/15/2003(火)

朝から、劇場にて、『暗愚小傳』仕込み。来週からの旅公演での自分の動きなども考えながら、作業。ペンキであちこち白くなって帰宅。


07/14/2003(月)

しとしとと柔らかな雨が降ったりやんだりの日。早く梅雨、明けないかなぁ。

舞台装置とかの荷物をトラックに積み込む作業があり、劇団の倉庫へ。湘南台公演とその後のツアーの分と合わせて、なんだかものすごい量。1時間くらいで終了するかと思っていたら、3時間半かかった。作業靴がもうボロになってきたので、新しいのを買おうと帰りに駅ビルに寄ったが、あまりいいのがなかった。


07/13/2003(日)

稽古の途中で、事務所におりたら、友に、
「リゾート、って感じの格好だね」
と言われた。ただ単に、普通に、「稽古着」のつもりだったんだけど、そう言われてみれば、上はディズニーシーのTシャツ、下はトロピカル系のピンクの半パンで、あぁ、たしかにリゾートっぽいなぁと思ったら、なんだか楽しくなった。

『暗愚小傳』稽古は、3場、4場。その後、通し稽古。


07/12/2003(土)

「もしもし、松田さん?」
とかかってきた電話の声が友だちにそっくりで、
「はーい」
と親しげに応えてしまったら、宅配便の人だった。もうちょっとで、「あ、○○さん?」って言ってしまうところだった、危ないとこだった。後から考えると、でも、いきなり電話でお客さんにタメ口な宅配便ドライバーって、どうよ(第一声のあとも、「あぁそう。夜は?」てな調子だった)。

夕方から、『暗愚小傳』稽古。1場、2場。


07/11/2003(金)

引っ越しの荷物をそろそろ作り始める。といっても段ボール箱4個で挫折。むかし通販で買った「10年日記」というのが出てきた。1996〜2005年の分が書き込めるようになっている。とびとびで97年の夏まで書いて、あとはブランク。最近ほとんど字を書かないから下手くそなんだと思っていたが、毎日のように日記を書いていた頃も、やっぱり、字が下手だった。

夕方から、『暗愚小傳』自主稽古。


07/10/2003(木)

7月の湘南台公演とその後のツアーに向けて、『暗愚小傳』の稽古再開。2月の公演と俳優が一人かわったので、きょうは、その人の出ているシーンをアタマからやっていった。稽古の後、旅公演に関するミーティング、その後、自主稽古、そして夜は仕込みについてのミーティング。


07/09/2003(水)

今年流行っている綿ローンのブラウスって、薄手で、旅行に持っていくのによさそうだ。2週間の北海道ツアー(『暗愚小傳』)の準備のことを、そろそろ考え始める。


07/08/2003(火)

何時間か待ち時間が出る予定だったので、なんでもいいから何か雑誌が買いたいなーと思い、本屋さんに寄る。なんでもいいと言っても、自分の興味のある分野じゃないとおもしろくないわけだし、興味ある分野だと基礎的なことはだいたいわかってるからそういう内容だったら読む必要ないし、なかなかこれというのが見つからない。以前は、ほとんど毎月買う雑誌ってのがあったんだけど、そういえば最近、買わないなぁ。雑誌見るよりウェブで探しちゃうからなぁ。


07/07/2003(月)

『暗愚小傳』自主稽古。台詞はだいたい覚えていて、出てこなくても、「忘れたのを思い出す」という感じだったけれど、物の受け渡し等の動作は、まったく思い出せない部分もあった。そういうところは、その前がこういう配置で、その後がこういう配置になるんだったら、こういう動作だったにちがいない、と分析して新たに覚えた。


07/06/2003(日)

日舞のお稽古に行った。きのうのパーティの練習を別にすると、もうずいぶんと日舞から遠ざかっていた。もしかしたら、お稽古に行くの、今年になって初めてだったかも。「黒田節」と「梅は咲いたか」と「みだれ髪」の復習。発表会で踊った「黒田節」よりも、ずっと前に習ったきりの「みだれ髪」のほうをよく覚えていたのは、ちょっと驚いた。「みだれ髪」って、習ったときにはずいぶん複雑な振りだと思ったんだけど、いまやってみると、当て振りみたいなのも多くて、歌詞と連動してるから、けっこう思い出すことができたんだと思う。


07/05/2003(土)

着物を着てお出掛け。お出掛けというか、友の結婚パーティで、日舞仲間4人で一曲踊ることになったのだ。髪は、ムーミンのミーのような、「縦長のおだんご」にしてみた。日舞の友に借りた着物は既製品。いまどきのMサイズはけっこう大きくて、私が着ても大丈夫なのには驚いた。袖の長さも足りたし。

踊りは、ちゃんと練習していったかいあって、落ち着いて踊れてよかった。なんだか場内爆笑だったけど。


07/04/2003(金)

新しい爪切りできのう爪を切ったんだけど、一日経っても切り口(?)がまだ鋭利な感じで、身体を掻いたら傷になりそうだ。どういう切り口になるかって、爪切りによってだいぶちがうんだろうか。


07/03/2003(木)

夏の終わりに引っ越す。引っ越しの準備には思った以上に時間がかかる、とにかくどんどん捨てなきゃダメだ、と、最近引っ越しをした友が、すでに引っ越しがすんだすっきりした顔でアドバイスしてくれるが、何からどう手を付けたものか思案にくれている。


07/02/2003(水)

石材店のインターネット担当という人から、相互リンクをお願いしたい、または相互リンクしてくれるサイトを紹介してほしい、というメールが来た。うちはこれこれの会社で、というのはいろいろ書いてあるんだけど、どうして私のところに送ってきたのかということが全然書いてない。墓石とかトルマリンと私のホームページにとりわけ関連性があるとも思えないし、いろいろなところに同じ文面で送っていると思わざるを得ない。だから、お返事、書きません。


07/01/2003(火)

秋以降の青年団の各種公演について、俳優としてあなたは出演を希望するのかどうなのか、という劇団内アンケートを提出する期限が、きょうだった。「ぜひ出演したい」とか「出演してもいい」、「出演したくない」など、選択していく。出演者はオーディションとか演出家の指名とかで決まるので、こっちが希望したって出られるとは限らないのだが、同時期にあるこの公演とこの公演と、自分としてはどちらのほうに「より」出たいのかとか、プロジェクト公演で取り上げてもらいたい演目はなんなのかとか、いろいろいろいろ考えて、書くのに1時間かかってしまった。


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