つれづれなる日々

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2013年3月の日々


03/31/2013(日)

高円寺にコンテンポラリーダンスのクラスを受けに行く。昨年12月に行って以来だった。ストレッチ、自分1人でもこれくらいきっちりやらなきゃなー。とりあえず今月はだいたい毎週行けそうだから、行けるだけクラスに行こうと思う。

終わって、お茶。ほぼ日のなかしましほさんのおやつの話で2人だけで盛り上がって他の人たちを置いてきぼりにしたり、春のワークショップ情報を教えてもらったり。そしたら、アーキタンツでの小尻健太とKENTARO!!の公演を見に行くという人がいたので、私は当日券ねらいで一緒に行くことにした。ソールドアウトということであきらめていた公演。
「上のバルコニーからの立ち見になるかもしれません」
と言われ、それでもかまいませんと当日券購入。結局、桟敷席2列め中央というなかなか良い席で見ることができた。相手とリアルに本気でコネクトしている2人の姿に、ちょっと涙が出ました。すごくかっこよかったし。ラスト、赤と黒のTシャツと赤と黒のソックス(どちらもほとんど見えない)にぐっときた。終演後ご挨拶させていただき、舞台であんなに長身に見えた小尻さんが実はそんなに大きな人ではないことに驚いた。


03/30/2013(土)

出掛ける用事があったんだけれども、結局出掛けず。家から1歩も出なかった。LAW&ORDERとSex and the Cityを4話ずつくらい見た。キャリーがロシア人の恋人とパリにいるんだけど、彼の友だちたちと会ってもフランス語がわからなくてさびしい思いをするって描写があって、アメリカ人の恋人をそうやってほっとくロシア人の彼氏はそりゃちょっとひどいとは思うけど、アメリカ人は世界中に出て行ってそういう思いをしたほうがいいよ、自分の文化や言語が世界中で通用するわけじゃないってことを体験したほうがいいよ、みたいなことも私は思った。それはともかく、An American Girl in Paris前後編は、キャリーの衣裳はすごくステキだったけど、ちょっとご都合主義が強すぎる気がした。ビッグの登場とか。というか、ビッグに会って、強がりもせず「私をニューヨークに連れて帰ってちょうだい」ってキャリーに少し失望した。私はやっぱりサマンサが好き。

「肌断食 スキンケア、やめました」(平野卿子著)、一気に読む。「スキンケアはやめるけど、メイクはする」、「スキンケアをやめたからといって一直線に肌の調子が良くなるわけではない。季節や体調が作用する」という点(直接的な引用ではありません)が、とても納得がいった。肌のことと直接関係のない、著者の人柄のわかるエピソードも面白かった。


03/29/2013(金)

用事のついでにJR町田駅まで往復歩く。この距離は当然歩くでしょという感じ。この感覚をなくしたくないなぁ。


03/28/2013(木)

図書館に本を返しに行った後、そのあたりを歩く。平地はいくら歩いても物足りないように感じた。

夜は、自治会の区長・班長説明会に夫婦で出席。4月から、うちは、班長なんです。


03/27/2013(水)

何をしていても、静岡で目にしていた竹林や川や田んぼや木々が2重写しで目に浮かんでくる1日だった。

今までも週末は帰ってきてたんだけど、「ワークショップの途中、オフで帰宅」してるのと、「ワークショップが全部終わっての帰宅」は、心のありようがぜんぜん違うね。なんだかんだ言って、ワークショップ期間中は緊張が継続してたね。


03/26/2013(火)

午前中、草薙のしずてつストアで最後の買い物。東静岡駅からバスで芸術公園に戻ろうとしたら、来たバスがぎゅう詰めで、「ロープウェイに行く人だけ乗ってください。動物園に行く人は次のバス(1時間後)にしてください」と言われる。動物園よりは先まで行くので私も乗せてもらった。あぶないとこだったよ。動物園のとこで、これだけの小学生がどうやって乗ってたんだ!とビックリするくらいの人数の小学生が降りていった。春休みなんだね。

荷物のことで本部に行ったり、きのう忘れてきた水筒を取りに稽古場に行ったり、部屋の掃除をしたり、最終的な荷造りをしたりしてから、2時からのワークショップへ。

今日は、タルコフスキーの「アンドレイ・ルブリョフ」をみんなで見た。終了して、さよならの挨拶を交わして、車で草薙駅まで送ってもらって、帰宅。


03/25/2013(月)

目覚めると雨音。きょうの午前中は部屋の中で過ごす。そういえば最近、外を歩いてはいたけどストレッチとかそういうアップをさぼってた。部屋でアップして、きょうもワークショップ会場へは時間ギリギリに行く。ギリギリというか5分前くらいに着くように。

きょうだけは見学者OKとのことでSPACの人たちがいらっしゃってた。ベネディクトは、きのうまで、「何か作品を見せるのではなく、普段どおりのワークショップの様子を見てもらうのだ」と言っていたけれど、始まってみれば、これまでどういうことをやってきたのか、いま何をしようとしているのか、どのように見てほしいか、というようなことを見学の人たちに説明し出し、ぜんぜん普段どおりではなくよそ行きモードだなぁと思う。フランス人はとにかくなんでも言葉で説明するんだなぁ。批判しているわけではなくて、そうなんだなー、という感想です。

いくつかのシーンを手直し。手直しというか、中には「そうなの? 初めて聞いたよ」ということもあり(今まで同時進行してた2シーンが実は順番に1つずつやることになったり)、この後は通してやってみる、という休憩のときに、参加者同士で段取りの確認をする。それで話してみると結構人によって物事のとらえ方が違っていることがわかって、ワークショップの最初のときだったかに「27人が27通りの理解のしかたをしているんじゃないだろうか」と思ったことを思い出した。

最後の通しは、うまくいったのかまずくいったのか、自分に関してはまったくわからなかった。見ていたある人に、「黙って立っていても風通しの良い身体だった」「言葉がちゃんと届いてきた」との感想をいただき、嬉しかった。

その後、ベネディクトさんを囲んでみんなで飲んだ。

きょうのワークショップには、マシュマロクッキーを作っていったんだけど、皆さんおいしいって食べてくれて、よかった。


03/24/2013(日)

初めての、家に帰らないオフ。今まで週末ごとに自宅に帰っていたけれど、火曜日でもうワークショップが終了するのでこの週末は静岡に残っている。

ベーコンを炒めた鍋を火からおろし、クレソン投入。しんなりしたところに、トマト、アボカドを。味付けは、食べるショウガ、塩。という具でスパゲッティーを食べる。1人分の食事をちゃちゃっと作るのを、結構楽しんでいる。今回の滞在では、全部自炊になることを想定して食器や調理器具を持ってきていて、持ってきたものは全部有効に使っている。でも、ちょっと失敗したなーと思っていることがあって、それは、だれかと一緒に食べるかも、ということを考えていなかったので、なん人か分作れるような鍋がないことです。いっぱい作っちゃったから食べにきなよ、みたいなことができたら良かったな。

部屋のインターネット接続は相変わらず(メール、スカイプチャットなどは大丈夫なんだけど、見られないサイトがある。接続に時間がかかる)なので、午前中はカチカチ山でいろいろする。ここは無料休憩所として解放されていて一般の人がお茶を飲んでったりする。そんなとこでパソコンをパチパチしてる人がいたらお互い気詰まりだろうと思って、端っこのほうに陣取る。イヤホンも装着。こんなときはクラシックを聞く。

ベネディクトさんのワークショップも月曜が実質最後だ。レジさんのオーディションがあった7日間以外のいままで3週間やってきたことって結局なんだったんだろうかと考える。

講師のベネディクト・ルラメールさんはレジさんと長く仕事をしている女優さんということだけど、このワークショップが「室内」のオーディションとどう関係あるのか、ないのか、選考にベネディクトさんが関与するのか、しないのか、よくわからないまま始まった第1週は、さすがにぎくしゃくしていたと、今振り返って思う。レジさんが何を大切にしているとか、「室内」の作者メーテルリンクの思想とか、イメージの似た参考文献とか、そういう話なんだけど、話の中に出てくる固有名詞の膨大さと資料としてわたされる翻訳文章の読みにくさとで頭がぐらんぐらんした。最初の3日間は特に、テーブル囲んで座学だったので。

その後も、テキストの解釈というか深読みというか、ここにこう書いてあるのはこういう意味かもしれない、ここからこういう他の話が想起される、この音楽がイメージが似ている、という話が続き、それに加えて、レジさんはこう言っている、あのときこうだった、という話も混じり、全体として何を目指したワークショップなのか相変わらずわからなくて、その点は悶々としたけれど、日々の課題は課題であるので、じゃぁこうしてみようかああしてみようかという具体的な手がかりはあり、そういうところはがんばることができた。

そうこうするうち、3/10からレジさんによるオーディションが始まった。始まったらあれよあれよと進んで、気がついたら前に出て繰り返し演技をさせられる人がほぼ固定していて、さらに日曜日までオーディションと聞いていたのだけど土曜の夕方に、
「皆さん、これまで大変だったと思います、ありがとう。判断する材料は充分得られたので、オーディションはこれで終わります」
と言われ呆然とした。しかし、いくら最初にレジさんが「いろいろ試してみましょう」と言っていたとはいえ、オーディションはオーディションなんだからどの役を誰にするのかということだけを最初から見ていたのは当然なんで、自分が甘かったということ。私には、意地でも喰いついていく、みたいな気迫がなかったもの。

レジさんは「結果は3日後にお知らせします」と言っていて、それがその後どうなったかっていうのは、正式発表がまだで今は言えないので、後日。

で、オーディションが終わりレジさんが去り、ベネディクトのワークショップが再開したのが火曜日。新しくメーテルリンクの「ペレアスとメリザンド」を読み始めた。これと、もう1つ「マレエネ姫」というのと、この2つの作品が私にはメーテルリンクの戯曲の中で突出して面白く感じられた。今週は、その2作品と今までに取り上げてきた「忍び入る者」のシーンを使って、全体の枠組みの中でいくつかのシーンが展開していく、という作品作りに全員で取り組んできた。稽古場棟の2部屋と間の廊下と、窓の外(屋外)とを使って、全体で45分くらいなのかな、そんなものができつつある。明日月曜日が、最終日。どんな感じになっていくんだろうか。

お昼は、ネギチャーハン。午後、散歩がてらスーパーアンドウ国吉田店まで行く。帰ってきて、後は読書。新潮社から復刻された日本小国民文庫「世界名作選(一)」。抜粋が多いんだけど、巻末の「点子ちゃんとアントン」はお話まるまる全部載っていた。子供の頃に1度読んだはずで、「夜遅く物売りに行く」とか「炒り玉子に入れる塩の量の見当を、点子ちゃんがぜんぜん知らない」、「小麦粉を入れて卵を増量する」などの断片は覚えていたんだけれど、こんなふうな話だったとは。こんなに友情や親子の話だったとは。泣いたり笑ったりしながら読みました。

そして、明日のワークショップに向けて、台詞の復習もした。明後日は映画鑑賞とディスカッションだけだそうで、だから自分たちで何かをつくるワークショップは明日が最終日。力んでもいけないけれど、1カ月の締めくくりだし、悔いの残らないようにしたい。


03/23/2013(土)

階段ルートでスーパーアンドウ国吉田店へ。初めて行く店舗。きょうは急いでいないのでゆっくり買い物する。途中の無人販売でも、クレソン、切干大根を購入。そしてあと3泊しかしないことに気づき、食材があまるんじゃないかと少しあせる。ま、あまったら持って帰れば良いか。

ワークショップは14時〜17時。自分の出ているシーンはなくて、でも見学に行こうかどうしようか迷い、夜の観劇に向けて体力温存することにして、午後は部屋で静かに過ごす。

夜は、SPACの俳優さんたちのユニットの自主企画公演を見に行った。自分たちの作りたいものを作る意志とパワーと綿密な積み重ね。前説のフレンドリーさと本編の高密度さのギャップも面白かった。

数人で、居酒屋。もう1カ月近く一緒にいるのに、きょう初めて話せた人もいた。話せて良かった。タクシーで帰還。


03/22/2013(金)

10時に人に会う約束があるのに、8:40から、片道徒歩30分のスーパーに出掛けてしまった。すぐに、「これでは、タッチして帰ってきても9:40になってしまう。買い物してたら帰ってきてシャワーする時間がない!」と気づき、急ぎ足で行って、ぱぱっと買い物して、急ぎ足で帰ってきたら9:45で、ギリギリだなと思っていたら「30分遅れます」と連絡が来て、ものすごくちょうどよかった。

翻訳のミーティングを無事に終え、いったん宿舎に帰ってお昼ごはんを食べてから、ワークショップに。きょうは14時から「黙示録」チームの部分稽古。このシーンは戯曲「マレエヌ姫」の台詞を1人1つずつ受け持って、それを繰り返し言っていたんだけど、その後の部分ももう少し続けてやることになり、「だれがどの台詞を言うか決めなきゃ!」とざわつく私たちにベネディクトが言うには、台詞を覚えるのは明日でいいから今日のところは「月食」「軍艦」「白鳥」など増えた台詞のイメージを持って即興でやってくれと。もう1カ月近く一緒にワークショップをやってきてるので、それだけ言われたらベネディクトが何をしたいのか、わりと理解できた。そのことに自分でちょっとビックリした。

次は、「ペレアスとメリザンド」1幕2場、3場チームの稽古。奥の部屋で、座ったまま早目のテンポで1回台詞を言い、それからもう1つの部屋に移動して、立って、もう1度台詞を言う。きのう通してやったのと同じ段取り。きのう他の人たちがいる中でやったことを、自分たちだけで確認できたのが、よかった。グループ全体としてずいぶん進歩した、と言われる。ふだん一緒にやっている演出家が基本的にほめない人なので、ちょっと変な感じがした。ほめられ慣れてないのでなんだか不安になる。でも、ほめる人とだって一緒に仕事したいからね。慣れないとね。

次のチームの稽古は見学せず、1時間ほど休憩。そして全員集合。最初の「結婚パーティ」シーンをやる。ここは、きのうの午後に部分練習で1度やったそうで、それに参加していない私としては、きのうやった人の雰囲気に合わせて入っていくしかないわけだけど、それで始まったものが、割と、結婚パーティのパロディ、みたいな感じのもので、今までのワークショップとの温度差に唖然としているうちに終わってしまった。なんだったんだろうかあれは。

夕飯は、ブリとタマネギの煮付け、ホウレンソウおひたし。小鍋でホウレンソウをゆでていて、ぎゅうぎゅうの葉っぱを押し込んだときに自分の手も湯に押し込んでしまい、右手薬指を火傷。寝るまで冷やし続ける。


03/21/2013(木)

ゆうべは実は、ちょっと落ち込んだりしてて寝つきが悪かった。寝不足でめざめたら絶不調。きのうの稽古で着た結婚パーティっぽい衣裳がちょっと薄着だったので知らないうちに身体を冷やしてしまったらしい。それとも、牡蠣にあたったか? めまいもしてふらふら。

それでも約束の時間に翻訳のかたと会って、翻訳の話をしていたら元気になってきた。実りあるミーティングができてよかった。

即、部屋に戻ってベッドに入り、台詞を覚えたり、眠ったり。夕方には、復調。食あたりではなかった模様。よかったよかった。

予定では18時から私たちのグループの稽古だったんだけど、押せ押せになっていて、結局、私たちと1つ前のグループは部分稽古なしで、全体の即興(やることの決まってる部分も多いんだけど)に突入。

14時から19時の予定のワークショップが、きょう終わったのは20時半すぎ。車で下にご飯を食べにいくという人たちがいて、誘ってもらったんだけど、きょうは病み上がりでまだふらふらしてたので、辞退。部屋で、きのうのお昼のネギ豚に高野豆腐を足して食べた。食べるショウガも食べてみた。これは、ご飯にかけても美味しいし、調味料的に使っても便利そうだ。今度長期滞在するときは、最初から持ってこよう。


03/20/2013(水)

午前中スーパーへ。豚肉と牡蠣を買う。舞台芸術公園の桜が咲き始めている。天然酵母のパン屋さんの近くの川沿いで、紅、濃いピンク、薄いピンクの3色の花が咲いている梅の木を発見。何度も通ってる道なんだけど、いままで気がつかなかった。

ワークショップは、全員で即興。全体としては、「結婚パーティーに集まったみんな」ということで、その中で、余興として「ペレアスとメリザンド」をやるグループがあったり、ぬけて別室に集まってきた人たちが「忍び入る者」のシーンを演じたり、その間の廊下では「マレエヌ姫」5幕冒頭の通称「黙示録」部分の台詞を言う人たちが行き来して……。これが1つ。もう1つ、やっぱり結婚パーティーで、「忍び入る者」、「ペレアスとメリザンド」、「マレエヌ姫」のさっきとはちがうシーンをさっきとはちがう人たちが演じるバージョンもやった。

稽古場棟の2部屋とそのあいだの廊下を全部使ってやったので、演じているほうは全体像がまったくわからず。

ワークショップのあとみんなで映画を見る予定だったんだけど、8時すぎてるし、疲れてる人も多いし、明日までに覚えなきゃなんない台詞がある人もいるし、映画はキャンセルになった。

帰って、牡蠣鍋。

高校生のときアメリカでホームステイしていたときのお姉さんのメールアドレスがわかったので、先月、両親の連絡先を教えてくれないかとメールした。ぜんぜん返事がないので、迷惑メールと思われて消去されたかな、まぁ勤務先のメールアドレスだったししょうがないか、と思っていたら、今日、返事が届いた。30年ぶりとかだよ。すごいなインターネット。

明日の朝、翻訳のことで人に会うことになっているので、その準備をしていたら4時とかになってしまう。ま、明日のワークショップは部分稽古で私は夕方に行けばいいから、台詞は明日覚えよう。とにかく就寝。


03/19/2013(火)

小田急線からJRに乗り継いで東静岡まで行くのは、オーディションのときも含めこれで5回めか。「通いなれた」って感じになってきた。生鮮食料品をどこで買って持ち込むか、というのをいろいろと試行錯誤してきたわけなんだけど、きょうになって、マックスバリュが東静岡駅から割とすぐだと知る。ここを利用すればよかったのか! ま、宿舎から徒歩片道30分のスーパーアンドウに平気で行くので、別に良いんですが。

必要があり、平田オリザ著「演技と演出」を再読。以下の部分などが、今回は響いてきました。

私たち演劇を職業とする人間は、同じ芝居を、何十回、何百回と繰り返します。しかし、観客は、一度しか観に来ません。ですから、すべての演技は、あたかもはじめて行っているかのように新鮮に見えなくてはなりません。
 この新鮮さを保つことは、意外と難しいことです。演劇の初心者の場合によくあるケースですが、練習すればするほど、なんだかダメになっていくという場合があります。これは、稽古を重ねれば重ねるほど、所作や台詞に慣れてきてしまい、新鮮さがなくなってしまうのです。
 では、新鮮さを保つには、どうしたらいいでしょう。私はここでも、「意識的になる」ということが大事だと考えています。偶然に頼ってはならないということです。偶然に頼っているうちは、練習を繰り返すうちに、あらゆる動きが予測可能となて、新鮮さがなくなります。はじめからきちんと意識的に、演技を計算して組み立てていれば、練習を重ねれば重ねるほど、その精度は増し、新鮮さは失われないはずです。(PP. 68-69)


ベネディクトさんのワークショップ再開。「ペレアスとメリザンド」をみんなで読んだら3時間以上かかった。ここまでのワークショップで読んだメーテルリンク作品(「室内」「群盲」「忍び入る者」「タンタジルの死」)同様死の影は濃いんだけれど、この戯曲では登場人物の欲望や妄想が前面に出てきていて、狂気を帯びた喜劇性があって、ところどころ声をあげて笑いたくなった。目の前で具体的に展開しているのに細部がはっきりしない感じがあって、まさに夢に見ているかのようだ。


03/18/2013(月)

絶対いえにあるはずの本を探す。散らかしっぱなしの机まわりから、夏の帽子、ノートパソコンのカバー、怪談のとき(2年前だ!)買ったバレッタが見つかる。探してた本も見つかった。

買い物の途中で、「もう現金がない。おろさないと」と思い、躊躇なくATMまで歩き始めた自分にちょっと感動する。徒歩15分くらいなので、以前だったら、めんどくさいなー、手数料かかってもコンビニにいっちゃおうかなーと迷ったはず。今の私は、平地を15分歩くなんて楽勝、と思っている。静岡から戻ってもこの感覚をなくさないようにして、町田くらいは平気で徒歩で行くような生活(片道徒歩30分です)を続けられたら健康的で良いね。

テレビを見ながら、12月にフランスで買ってそのままになっていたパンツの裾上げ。レジさんは、テレビ演技をしないように、テレビは見ないでください、って言ってたな。


03/17/2013(日)
昼までゆっくり眠り、夫に食事をつくってもらい、オフ満喫。

夜は、新しくできたボーノ相模大野で、インドカレー。


03/16/2013(土)

午前中、長い散歩をした。茶畑ルートで高速を超え、左に行けばバス通りに出るところを右に行き、ケーキ屋さんの位置を確認(ちょっと敷居が高くて入れなかった)。戻ってバス通りをくだり、もう一軒のケーキ屋さんの位置を確認(まだ開店時間前だった)。いや、どうしてもケーキが食べたかったとかそういうことではないのですが。それで、パン屋さんに行って、クロワッサン1つ買い、食べながらバス通りを少しのぼったあたりで、そうだミホコさんに何かちょっとしたものをあげたかったんだあそこでクッキーとか買えば良かった、と思い、行くか戻るか戻るか行くかしばらく考えてからやっぱりお店まで戻って小さなかわいいクッキーを買い、それからやっと宿舎に戻ったので、2時間近くかかっちゃいました。

オーディションは、意外な配役で始まったけれど次第にきのうまでの感じに戻っていき、私は出番なく。そうしたら、7時までのはずが6時にレジさんが席から立ち上がって、
「皆さん、きょうまで大変だったと思います。判断の材料は充分に得たので、オーディションはこれで終わります」
と挨拶を始めた。あれ?あと1日あるはずでは? 一同、ぽかーん。

とにかくこれでオーディションは終わりで、結果は3日後に伝えることになっているという。その後、今後のワークショップをどうするのかという話がベネディクトからあり、もともとの予定では明日の日曜までオーディション、月曜がオフ、火曜からベネディクトのワークショップ再開、という予定になっていたんだけれど、明日、あさって2日間オフとなった。

では私はいえに帰るよ。車で来てる俳優さんに30分ほど待ってもらって送ってもらうことになった。食堂でミホコさんにさよならして、わーっと荷造りして、東京や京都や静岡県内に帰る人たちと一緒に駅まで送ってもらった。

22時半前に自宅最寄り駅に着き、夫と待ち合わせて、焼肉食べて、帰宅。


03/15/2013(金)

きのう無人販売で買ったフキノトウを、ゆでてみじん切りにして、塩麹と砂糖で味付け。ほろ苦く力強い春の味。

オーディションでは、もうほとんど特定の人しか呼ばれない。このまま決まってしまうんだろか。あいかわらず、私には、レジさんが俳優の何を見て良いと言っているのかわからない(ダメというのがどうしてダメかはわかる気がする)。たしかに良いなと思うときと、なんでこれがOKなんだろうと思うときがある。

最後の最後に出てくる群衆の役で出るように言われ、シーンに参加する。見ているだけじゃなく参加できると、やっぱり嬉しい。

最近また部屋でネットに繋がりにくいので、オーディションのあと食堂に行ってネットに繋ぐ。レジさんたちの食事をつくるために今週来ているミホコさんが、「きょうの授業は終わったの?」と迎えてくれる。いろいろ大変だ、みたいな話をしてしまう。そう、大変ね、修行みたいね、でもやりたくて来てるんだからしかたないわね、ふわっとした笑顔で言われて気持ちがほぐれていった。

夜は、もうメーテルリンクを読む気がしなくて、火曜に読み始めたDeath of a Sweepを読む。なかなか眠れなくて、結局最後まで読んでしまった。いろんな登場人物を次々主観的に描写していく語り口。面白い試みだと思うけれど、ヘイミッシュの主観のみで進んでいくほうが私は好きだな。犯人はだれなのかって謎解きがあるほうが。アクション映画みたいだった。そして人が死に過ぎ。読みながら、クッキーだのチョコだの食べてしまう。食欲ではない何か。オーディション、あと2日、がんばろう。


03/14/2013(木)

午前中、階段を降りるルートで歩く。25分歩いたら戻り始めよう、と思っていたら、買い物帰りの友だちにばったり会って、話しながら一緒に戻った。

オーディション。どうして良いかわからないんだけれど、ただ思うのは、レジさんがきのうおっしゃってた、「リラックスして自由にやってください。こちらから何か指示をもらおうと思わないでください」という点で、私は確かに欠けている、ということ。きょうは一度も呼ばれず、見ていただけ。

誘ってくれる人があって、夜、車でスーパーに買い出しに行くことになり、じゃぁ夕飯も一緒に食べましょう、買いたいものがあるからドンキも行きましょう、と、はしゃいでおでかけした。


03/13/2013(水)

午前中、トレーニングとしてスーパーまで結構速いペースで歩く。くだりのほうが脚にくるのね。

オーディションでは、いきなり台詞のある役をふられ、きのうまでに他の人が言われてきたダメ出しをみんな言われた。同じことを何度も言わせて申しわけない気分になった。申しわけないというか、今までの話を聞いてなかった人みたいで自分が情けない。しかし、「センテンス一つ一つを演じるな」「書いてあることの具体的なイメージを持て」「テキストとの距離をとれ」「意味を伝えるのではなく、雰囲気をつくれ」「描写になってはダメ」「速くしゃべるな」「ぶつ切りにするな」「言葉に力を与えよ」「歌うな」「身を任せろ」……どうして良いかわかりません。


03/12/2013(火)

朝、きのう行ったパン屋さんの少し先にあるはずのスーパーまで行ってみた。店内に銀行ATMもあり、平日昼間なら手数料無しでお金がおろせる。助かりました。往復60分、トレーニングのつもりで歩いた。

オーディション3日め。台詞のあるパートだったので、私は出番なし。というか、台詞ないパートを次にやるときやらせてもらえなかったらどうしようと思うと心配になりますが、心配してもしようがないので心配しないことにしています。

「腰まで水につかった」「胸まで泥だらけ」という台詞から「この男は、埋葬された死体なのかもしれない」というイメージを持つ、といった話は、話としてはわかるのだけれど、それを俳優に求める現場に自分がいたいかどうかよくわからない。むしろ、そういう演出、そういう脚本、というレベルの話のように私には思われる。私にできることは、「観客がそういうイメージを喚起されるように演技しなさい」という要求と受け止めてそのようにやるということしかないのではないか。いやいや、待て待て。せっかく今週レジさんのお話をうかがっているのだから、「私はこう」とか結論を出すのは後にして、いまはとにかくレジさんが言うように、自分の中にイメージを作ったり、死んだ少女のことを考えたりして、やってみよう。そうしよう。


03/11/2013(月)

朝、天然酵母のパン屋さんまで行ってみる。徒歩の道とバス通りの位置関係が、やっとわかってきた。バゲットとグリッシーニを買ったら、開店何周年かのサービスでティーバッグを1つもらった。

オーディション2日め。この、メーテルリンク作「室内」という作品には、台詞のある役が4名(+最後に出てくる3人)、台詞がなくて動きのみの役が5名(そのうち1人は子供)ある。きのうは台詞のやる役をとりあげてたんだけど、きょうは台詞のない「家族」をやった。レジさんの説明でスムーズに進行していくのは、これまで2週間ベネディクトさんのワークショップを経てきているからだよね。なるほどな、こういうことのためのワークショップでもあったんだ。

と納得したはずなのに、自分が舞台に立つ番になると、きょうのレジさんの説明の言葉の表面的なとこにだけ忠実に(しかも自分が傷つかない安全なところに居るままで)従っちゃって、「このグループは、うまく機能していないようですね」と言われてしゅんとした。1つの状態に自分を持っていかなきゃダメなのにね。

帰り道、しゅんとしていない人たちと話して、明日もがんばろうと気持ちがうわむいた。ありがとう!

夕飯のおかずは、こないだ道端の無人販売で買った切干大根、を油揚げと煮たもの。それから、ゆでた菜の花に、鰹節と醤油で味付けした炒り玉子を載せたもの。

きょうの最後に、レジさんが、「想像してください。夢を見てください」というようなこと(正確な言葉は覚えていない。「現実を疑ってください。私はここにいますが、本当はここにいないのかもしれない」なんて言われたあとだったからか、記憶がふわふわいている)とおっしゃってた。そんなことを考えながら、きょうはもうメーテルリンクは読まないことにして、「新潮」1月号を読む。前田司郎「部屋の中で」、尾崎真理子「石井桃子と戦争」。後者は、「前編170枚」であった。2月号も読まねば。

夜中、眠れなくて、メーテルリンク「蜜蜂の生活」を開いたら、ページの間から小さめの蜘蛛が這い出してきた。現実なのか現実でないのか。


03/10/2013(日)

鈍行乗り継いで静岡に戻る。今週はいよいよクロード・レジさんのオーディションです。

まずは、一人一人レジさんの前に出て、名前と年齢の確認。その後、人を変えながら、「室内」を読んでいく。演技や戯曲の内容や上演の意図について、レジさんが途中で言葉をはさんでいく。これまで2週間ワークショップでベネディクトさんが言ってきたことは、今日のレジさんの話と1つも矛盾するところがなかった。ベネディクトさんへの信頼が増した。(すみません、この辺、へんな箇条書きみたいですみません。そのうち書き直したいですが、書かないでおくと忘れちゃうので、いまはこんな不完全な形で書いておきます)

夕飯のおかずは、今朝しずてつストアで買ってきた菜の花(おひたしにした)と納豆。


03/09/2013(土)

静岡みやげを持ってチェルフィッチュの稽古を見学に行った。上演のための稽古とワークショップでは状況が違うのは当然なんだけれど、いまワークショップで、試行錯誤するにしても何に向かって試行錯誤しているのかわからない、みたいな状態に身を置いているもんで、方向性がぶれない中での豊かな試行錯誤を見てなんだかとても気分がすっきりした。あと、あぁ私やっぱりこういう台詞が好きだなぁとも思った。論理や気分が言語と乖離していない。翻訳じゃないから。いま参加しているワークショップは、講師がフランス人だし取り上げている作家もフランス語で作品を書いている人なので、当然ながら参考資料も台本も翻訳文ばかりで、あぁ私いまちょっとそれがつらくなってきちゃってるんだなぁということが、稽古見学に行ってわかった。「文章と自分の間の距離が、書き手の意図だけで決まっているわけではないかもしれない」と思うと、いろいろ保留にしたまま付き合うことになるんで、そこがもやもやするんです。

稽古場で時間をかけて築いていっているものをその中の1日だけ見せてもらったわけだから、いろいろ勘違いして受け取ってるところもあると思うんだけど、静岡のワークショップと重なる部分、ぜんぜん違う部分、それぞれあって、自分のいろんなことの整理になったのがとてもありがたかった。

そして夜はきょうも夫とTV番組を見る。


03/08/2013(金)

週末、いえに帰るので、部屋を掃除し、リネンを交換する。

きょうのワークショップは、きのうに引き続き「忍び入る者」。グリム童話「ねずの木の話」とメーテルリンクの「マレエヌ姫」(一部のみ。たしか、5幕)もみんなで音読。その後、稽古場内では「忍び入る者」、履き出し窓の外では他の人々が動く、というのをやった。私は外チームだったので、遠くのほうから歩いてきてみたり、他の人と速度をあわせて逆方向から窓を横切ってみたりした。面白かったけれど、ポイントはよくわかりませんでした。これはなんのため、これはなんのため、といちいち小さく納得しないで大きな流れに身を任せるのは慣れているほうだと思うけれど、このワークショップは結構いままで経験したもっともそういう感じのワークショップだなぁ。

ワークショップが終わるともうバスのない時間なので、車でかよっている人に草薙駅まで送ってもらう。あら、こないだ来た郵便局のじき近くだ。そして駅前が商店街でにぎやか。そうか、東静岡ではなく草薙で買い物したら良いのか。

夫と外で食事し、いえで録画したのやHULUのや、テレビ番組を見る。


03/07/2013(木)

朝食のおかずに、ネギ入り炒りたまご的なものを作る。卵食べるの2週間ぶりくらい。やっぱ卵って好きです、美味しいわ(お嬢様の「わ」です)。

午前中は、参考資料を読んだり、アップしたり。先月森川弘和さんのクラスでやったフロアワークを復習したら、もう、すぐ、はぁはぁしてしまった。

ワークショップは、今日からまた2グループに分かれて。先週と同じグループ分けなので、結局、一緒にワークショップを受けてるうちの半数の人とはほとんど知り合わないまま来週のオーディションに臨むことになるわけだ。ワークショップ自体は3月26日まで続くので、知り合うチャンスがあると良い。今日は、「忍び入る者」を、テーブルについて座って読む稽古。

夕食は、キャベツと豚肉の重ね蒸し(前回長く加熱しすぎてキャベツがくたくたになってしまった。今回は程よい歯ごたえに出来上がった)、ジャガイモとニンジンの煮ころがし。先週は動物性のものをほとんど摂らなかったけど、今週は毎日肉を食べてるな。

そして夜は、参考資料のDVD「ジェリー」(ガス・ヴァン・サント監督)を見た。これ、「エレファント」より前の作品なのか。説明のないままで一つの世界がごろんとあって、ちょっとこれ、この人の作品もっといろいろ見てみたくなった。と思ったらTwitterから知ったウェブサイトで「MILK」という作品がおすすめされていて、お、シンクロニシティと思った(シンクロニシティであってるよね? セレンディピティじゃないよね?)。


03/06/2013(水)

午前中、用事があって郵便局へ。先週スーパーを探して行った道の辺りだと地図で確認して行ったんだけれど、ちょいと迷って遠回りしてしまった。舞台芸術公園から下りてすぐの道はこないだはすれ違う人が皆「おはようございます」って挨拶してたけど、今日は挨拶率35%くらいだった。何が違うんだろう。今日はマスクをしていたせいかしらね。どうもゆうべから鼻がぐずぐずしている。山の上は花粉がすごいとのことで、つらそうにしてる人がたくさんいる。とうとう私も花粉症になったんでしょうかね。風邪の引き始めかもしれないので葛根湯を飲もう飲もうと思うんだけれど、あれは食前または食間に飲まなければいけない薬で、どうも、はっと気がつくと(というか、薬のことを考える余裕ができたときには)食後になっていてなかなか飲めない。

ワークショップは、きょうは全員集合して、グループごとにこの数日で作った「群盲」のシーンを発表しあった。この発表と、その後全員でやった「タンタジルの死」の台詞の読み合わせで、いろんな人のいろんな姿勢が見えて、勇気づけられたり、私も先へ先へ進まなきゃと思ったりした。

その後、「裸の島」上映会が開かれたけれど、私は週末に1人でもう見たので、宿舎に戻る。大スクリーンで見たかった気もするけれど、ちょっともう疲れました。

夕飯は、鶏肉、ネギ、ジャガイモ、厚揚げ、チンゲンサイの水炊き。塩麹で食す。塩麹もってきて大正解だった。

食後にカチカチ山でネットつないで、気になっていた動画をまとめて見たりなんだり。帰り道、満天の星を見上げる。もやっとすばるも見えた、と思う。


03/05/2013(火)

きのうから目覚まし時計のある生活になり、ずいぶん気が楽になった。先週は家に忘れてきたので、毎日の起床については枕の神様頼りだった。比較的余裕のあるスケジュールだったので大丈夫だったけど、どうしても早め早めに起きちゃったりして、少し不便だった。

あと先週と変わったことは、シャンプー。宿舎にあるものはどうも髪にあわなかったので、週末よさげなものを探して買ってきた。良い匂いで、髪もふわっとして、1日じゅう気分がよかったです。

部屋でアップ(ストレッチなど)して、ワークショップに臨む。まず、ムンクの絵「思春期」の感想を、きのうに引き続きなん人か発表。同じ絵を見てこうまで感想が違うかと興味深かった。結局絵を見るとき人は自分自身と向き合っているのではないか。でも、だとすると、画家としてはどうなんですかね。

そして、「群盲」の、最初のシーン、それから2番めのシーンをやった。先週後半からずっと2班に分かれての作業だったけれど、明日は久しぶりに全員集合となる。もう一方のグループがどんなシーンを作ったのか、見るのが楽しみ。

夕方、「どうしても薬局に行く用事がある」という人に便乗して、車でスーパーに連れてってもらった。卵、厚揚げなど、欲しかったものを入手。野菜はチンゲン菜とネギとジャガイモ。調味料としてオリーブオイルとワンカップ。非常食にキャンベルの缶スープ。薬局でハンドクリームも買った。手も足もかさかさなので。

夕食は、作ってくれる人があって、バーニャカウダをご馳走になった。にんにく!アンチョビ! 自分で作る食事は塩、コショウ、醤油くらいのシンプルな味付けなので、とても新鮮に美味しくいただきました。

その帰り道、夜空が星でいっぱいでビックリ。こんなふうに頭の上に空が広がってたんだねぇ。ワークショップが夕方暗くなる前に終わる日が続いてたんで、気がつかなかったよ。今日はメガネなのでよく見えなかった。今度はぜひコンタクトで見よう。


03/04/2013(月)

静岡へ向かいながら群像2月号で岡田利規「ZERO COST HOUSE」を読む。小田原まで読んで、乗り換えて熱海まで読んで、乗り換えてしばらくで読み終わった。今度上演があったら見に行きたいです。

いま私が参加しているワークショップ/オーディションについて、今までなんとなく書いてきてしまったので、ちょっとちゃんと書いておきます。これは、SPACが6月に、クロード・レジ演出で上演する「室内」という作品の参加者を選定するためのものです。このワークショップ/オーディションに参加する人を選定するオーディションが2月末にあり、私はそれに合格して、今この1カ月間のワークショップ/オーディションに参加しています。

駅前のコンビニで牛乳を買い(今週から朝食にミューズリーを採用したので。)、バスで舞台芸術公園へ。鍵をもらいに行ったら守衛さんが「松田さん、米が届いてますよ」と荷物を渡してくれた。その上面に、部屋の鍵がセロハンテープでとめてあった。お気遣いありがとうございます。

部屋に戻り、バナナとミューズリー、それからスパゲッティで食事をすませ、一休みして、ワークショップへ。「裸の島」面白かったけど、だれがどうしてこれをここに持ってきたのか?とベネディクトさん(ワークショップ講師をしてくださってるかた)にたずねたら、クロード・レジがこの映画について言及しているから義志さんが持ってきたのだろうとのこと。

きょうは、「群盲」の、先週やったシーンの次のところを、みんなで動いてやってみた。2回めにやって、「大きなプールにやっと足先をひたすところまできた」そうだ。

カチカチ山に寄ったら、ふらっと来ていた男の人がいて、ここはなんなの?どこで公演するの?というようなことを聞かれて答えた。私は、部屋ではインターネットがあまりよくつながらない(メールやGoogleマップとかは大丈夫なんだけど、TwitterやFBがちゃんと見れないし、他にもつながらないウェブサイトがある)ので、カチカチ山に来てパソコンをつないでる。ここはときどき、外の人が寄ってお茶を飲んだり休んだりしていておもしろい。

夕食は、キャベツと豚肉の重ね蒸し。ごはんは、キノアを炊いて、先週から残っていた白いご飯をまぜたら、「もちもち」かつ「プチプチ」でとても美味しかった。

そして夜は、ワークショップの参考資料コーナーから借りてきたガス・ヴァン・サント監督「エレファント」をDVDで見た。なんについてのどういう映画か何も知らない状態で、画面の中で起こることへの興味だけで見ていた。いつまでも見ていられる気がした。あとで特典映像を見たら、台詞は、だいたいどういうことを話すとかキーワードが決まっていたけど全部即興で作った、ピアノ演奏も俳優本人、とのことで、驚いたり納得したりした。できあがった作品は、ものすごく計算された、どうしてもこのショットはこのショットじゃなきゃダメだ、という風だったので。「演技は、1回、ベストのものをすればよい」、「見せ方は、撮影や編集で決まる」という映画の特徴をすごくうまく使っていると思った。ピアノ演奏の音のはずし具合、譜面の読み間違い具合なんて絶妙なんだもん。プロによる吹き替えだと思い「どうやってこんなふうに弾く/弾かせることができたんだろう」とぞくぞくしながら見ていたので、そういう作り方とわかって、そうかそうやって作ったのかと驚き、なるほどそうやって作ったからできたのかと納得した、という次第。


03/03/2013(日)

予約した本が用意できたと連絡をもらっていたので、図書館へ。気になった本を気になったときに予約しておくんだけど、手元に来るまで時間がかかると、どうして読みたかったのか忘れてしまってたりする。今回はワークショップの参考資料だからそういうことはないんだけど、こないだ借りた「ピカソは本当に偉いのか?」は、だれの何で知って興味をもったんだったろうか。そして、1冊長いこと返してない本があると言われ、返したつもりになってましたと言ってあわてて家で探したら、あったので、もう一度図書館に、返しに行った。

明日からまた一週間静岡の山の中なので、食料品(明日の夕飯とあさっての朝食の分だけあればいいのでちょっとだけ)や日用品を買う。シャンプーとか日焼け止めとか。

録画の「チューボーですよ!」や「料理の鉄人」を見る。今見ると、女性の化粧が、肌色が白すぎて口紅が赤すぎる。1990年代半ばってあんな感じだったかしらね。

「裸の島」、最後まで見る。これ、すごいね。水汲んだり舟こいだりを、どうしてずっと見ていられるんだろう。映画の力ってこういうことなんだろか。ただ、悲劇が起こるぞ、起こるぞ、的な音楽のもっていき方は、なくてもよい気がした。でもこの映画、ワークショップとどうつながるんだろう。


03/02/2013(土)

ワークショップ第1週の終わりの今日は、13時から1.5時間のみ(2チームに分かれていて、もう一方は15時から)。皆さん疲れているようだ、休むのも大事、と講師のベネディクトさんが言っていた。

そして私は、週末一時帰宅のため、15:43のバスで東静岡駅へ。宿舎んとこで友だちが手を振って見送ってくれた。東静岡駅のコンビニでサンドイッチとM&M'sのピーナッツのやつを買う。お金を払って物を買うとか、自炊じゃない食べ物とか、なんか新鮮。東海道本線、熱海までは、資料としてもらったメーテルリンク「七王女」を読む。なんだか前に一度読んだことがある気がした。熱海で乗り換えて小田原まではぼんやりしてた。小田原で少し時間があったので駅ビルのお店をちょっと見てまわり、小田急線では音楽を聞いてたらもう最寄り駅だった。乗り過ごしそうだった。

仕事帰りの夫と駅で待ち合わせて、かめや。家に帰って、録画の「チューボーですよ!」を見る。久しぶりの日常。

その後、ワークショップの参考資料(であるらしい。いろいろと集めて並べてある中にあった)「裸の島」(新藤兼人監督)を少し見た。40分くらい。


03/01/2013(金)

朝、翻訳の仕事を少し。後はワークショップ開始ギリギリまで台詞を覚えてた。

ワークショップは、興味深くもあり、もどかしくもあり。それとは別に、この場で一緒にやっている人たちがどういう人たちなのか、少しずつわかってきた気がするのは面白かった。

翻訳の仕事を、これでおしまい!というところまでやっと、やった。はぁ。そして、遅い夕飯。昔の普通の炊くだけの炊飯器で玄米を炊いているが、3回めのきょうは途中で吹きこぼれずうまく炊けた。おかずが野菜中心だからといって連日バター醤油ご飯を食べていたら、家から持ってきたバターが、これ100gくらいあったと思うんだけど、一週間で使い切りそうな勢いです。注意!


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