つれづれなる日々

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2009年10月の日々

最近の私


10/31/2009(土)

いえにこもって、頼まれてた作文を書きました。きょう絶対書くと決めて、真夜中過ぎにできた! きょうはそれ以外は、ご飯2回食べて、洗濯機3回まわしただけ。あれ、じゃぁもう1食たべていいってこと?


10/30/2009(金)

カタシ。『東京ノート』の荷物をトラックからおろして劇団の倉庫にしまったり、いらないものは捨てたりする作業。2時間ほどで終了。トラックに乗せてきてもらった私物を受け取って、キャリーにのせて、引いて帰る。

自宅最寄り駅まで帰りついた時点でお腹がすきすぎていて、駅ビルのトンカツ屋さんに行ってカキフライを食べた。大きなカキが5個で、美味しかったけどちょっと多かった。歳とったのね……。

帰宅して、留守中のマンガ雑誌を読んで、それから、写真の整理など。本当は、やらなきゃいけないことがあるんだけどさ。


10/29/2009(木)

朝、美術館で荷物を積んで、京阪で客席の椅子を返して、解散。荷物を取りにホテルに戻り、地下鉄で新大阪へ。午後早い時間に帰宅し、一休みし、夜は用事で出掛ける。


10/28/2009(水)

『東京ノート』大阪公演および今年のツアーの最終日。でも午前中は11月にアゴラで公演するパスカル・ランベールの作品の字幕翻訳を進める。作者に確認したいことを、いくつかメールで送る。

『東京ノート』のほうは、美術館に集合して、ミーティングして、準備して、開演。いつものとおり。終演して、撤収。有志で打ち上げをするという。でも私は疲れちゃったので、帰って荷造りして寝た。えー、だってこのみんなで会うのってこれが最後なんだよ?と友だちに言われたけどさ、演劇やるために集まってる集団に対する興味って、わたし、演劇が終わったとたんになくなっちゃうんだよ、だいたいの場合。


10/27/2009(火)

昼間、京都に出掛ける。友だちの喫茶店に、初めて行きました。友だちは、最寄り駅からの行き方をきのうメールで詳しく教えてくれたけど、着いたら駅で待っててくれて、一緒に歩いてお店まで行った。友だちのお店と言っても、いまは娘さんがやっている。カウンターの他は2人掛けテーブル2つ、4人掛けテーブル1つの小さいお店なんだけど、吹き抜けの天窓があったり、道路に面した大きなガラス窓があったりして、風通しがよくて居心地もいい、ステキな空間だった、常連さんが次々入ってきて、コーヒーを飲んだりピラフを食べたりしてまた出ていく。私は、バナナジュースという、ものすごく正統な喫茶店らしいメニューを注文した。なんとなく聞こえてくる常連さんたちの会話が、演劇みたい。

帰りに近所の自然食品レストランで友だちにお昼をごちそうになって、食べきれなかったケーキを持って帰りたいと友だちが言ったら、衛生面からお持ち帰りはダメと店の人に言われ、私は、ナプキンにケーキを包んで、
「もう、いま、すぐ食べますから」
と言ってさっさと外に出ちゃった。ウェイトレスさんが笑ってた。この友だちと会うと、だいたいいつもこんな楽しい珍道中的な展開になる。

夜はきょうも美術館で『東京ノート』。終わって、まだスーパーがあいてる時間だったので、お刺身とか水菜とかビールとか買って帰る。部屋でづけ丼で夕食。いろいろやるべきことはあるんだけど、もう疲れちゃった。早く寝て、早く起きて明日やります。


10/26/2009(月)

美術館が休館日なのできょうは昼と夜と2回公演があり、集合が1時だった。休館日の美術館にいる、と思ったら、「クローディアの秘密」の世界みたいな気分でちょっとうきうきした。昼の公演と夜の公演のあいだに、舞台装置のベンチに寝ころんでしばらくぼんやりしていた。頭上にはコールダーのモビールが吊られている(常設展示)。なんて贅沢な空間。

1日2回公演で、さすがにちょっと疲れた。というか、帰る頃にはなんだか元気がなくなっちゃった。飲みに行く人もいそうなんだけど、まだまだみんななかなか外に出てこなくて、はっきりしないまま待ってるのがいやで、とりあえずコンビニに寄って、ホテルに帰っちゃった。で、ご飯を食べながら気がついたのは、どうもきのう、京都から見に来てくれた友だちと久しぶりに会ったとか、東京から見に来てくれた友だちと久しぶりにたくさんはなしたとか、そういうことがあったせいで、きょうの私は、「きのういた友だちが、いまはもういなくて、さびしい」というモードに入っちゃっているらしいということ。ま、疲れてるのと相乗効果なんだと思うけれどね。それと、夫が21日から仕事で東京に戻ってるということも大きいと思う。私たちはよく話す夫婦だからね。とにかく、おとといまではそれなりに大阪公演の日々を1人で機嫌よく過ごしていたんだけど、きのうでそれが崩れちゃったようです。

まぁ、寝て起きれば元気になると思うんだけれど。あと2日間でおしまいだし。と、早寝しようとしたんだけど、また起き出して日記を書いている……。でも、いつも思うんだけど、「なんとなく沈んでる」「なんだか元気がない」というのはやっかいだけど、こうふに原因に思い当たればもう大丈夫、というか問題が具体的になれば対処できるんです。ほら、眠くなってきた。


10/25/2009(日)

長澤英俊展をもう1度見たくて、昼前に美術館へ。東京から来た友だちとばったり会い、しばらく一緒に見て回る。工藤哲巳の「二つの軸とコミュニケーション」は、やっぱり見ると涙が出た。中之島バーガーを食べて、美術館の喫茶店に引き返してお茶して、ホテルにチェックインしに行くという友といったん別れる。

きょうの公演には、京都の友だちや東京の友だちが見にきてくれた。


10/24/2009(土)

持ってきていた靴が1足ソウルでダメになって捨てたので、靴を買いたくて、そうだ梅田に地下街があったはずと徒歩で行ってみるんだけれど、いろんな駅の改札があるばかりでいっこうに地下街に行き当たらず、あきらめてホテルに戻る。

きょうは、大阪初日。美術館が5時に閉館し、みんなで手分けして舞台装置を設置する。きのうはとにかく時間がなくて急いだけれど、きょうからは準備の時間が最大1時間とれる(実際は30分かからないくらい)ので、落ち着いてできた。6時受付開始。6時15分開場、30分開演。

いままでも何回か美術館で公演してきたけれど、いつも、とても面白い。まず違うのは、劇場では舞台に登場する数歩前に演技を始めるけど美術館だと上の階からまるまる1階分階段を歩いて降りてきたりするので、すごく遠くから靴音や話し声が近づいてくる。その感じが私は好きだ。それと、今回も舞台の後ろにミロの陶板の壁画、頭上にコールダーのモビールがあるんだけど、そういう本物の美術品と同じ空間にいるというのも、独特のものがある。美術館ならではのこういう面白さは、でも、演劇としての完成度を目指すのとは違う方向性を持っている部分もあり、どういう駆け引き、どういう作戦でハイクオリティーな舞台空間にしていくのか、その挑戦がまた面白いんだ。

とはいえ、場当たり、ゲネでわかっていたはずなんだけど、客席が明るくて少し戸惑う。途中でトイレに行く人がいたりするとすごく目立つし。


10/23/2009(金)

きょうは美術館の閉館時間が遅く(いつもは5時。金曜日は7時)、集合時間も遅い。とはいえどこかに遊びに行くわけでもなく、翻訳の仕事をした。「ホテルにカンヅメ」というわけですね。なんか偉そうだ。

『東京ノート』はきょうはゲネプロのみ。終わって、撤収して、ホテルの近くで何人かで飲む。牡蠣の天ぷらが美味しかった(牡蠣と杜撰は、字が似てるよね)。


10/22/2009(木)

東京デスロックの本番のため東京に戻る夫を、早朝、駅まで送る。

二度寝して、昼頃から行動開始。「東京ノート」の公演会場である国立国際美術館に、現在展示中の長澤英俊展とCOLLECTION展を見に行く。きのう演劇のための仕込みを行いながら、これここにあるとちょっとじゃまだなぁなどと思っていたものが、実は、実に存在感のある立派な美術作品であったことに、あらためて感動する。ただ、「オーロラの向かう所−柱の森」という作品には疑問を持った。その部屋から出てきて、係の人に思わず聞いてしまった。
「この作品は、何を見せたいんですか? 暗闇で鑑賞するってことは、これは触る作品なんですか?」
「作品なので、お手は触れないでいただきたいのです」
「だって、見えないということは、じゃぁどうしてほしいんですか?」
「現代人は、暗闇というものを体験することがほとんどない。その暗闇を体験してほしいというのが作者の意図です」
「それじゃぁやっぱり、これは、目で、見る作品なんですね?」
「はい」
「それにしては、外光が入ったりしてますよね」(そのため、いつまでたっても目が暗闇になれるということがなく、よく見えない)
「あれは、意図的にそうしているんです」
「あ、そうか。ここは地下だから、あれは外光が漏れてるわけじゃないんですね。あぁ、そうか」
「はい」
「でも、入口からも光が入ったりしてますよね?」
「子供さんなどもいらっしゃるので、やはり、安全対策として……。作家さんの意図としてはもっと暗くしたかったんだと思いますが」
「目で見る作品ならば、入ってくる光にもっと気をつかうべきじゃないですか? 光の扱い方がずさんだと思います」
偉そうに勝手な感想を述べてごめんなさい。丁寧な受け答えには好感を持ったのだけど、すみませんとあくまで低姿勢でありながら、作家さんの意図と言ったり、安全対策としてしかたがないと言ったりと一貫性がないあたりに、責任をとる立場にない人の弱さのようなものを感じてしまった。

COLLECTIONの中では、工藤哲巳の「二つの軸とコミュニケーション」という作品に強く惹かれた。実は、泣いてしまった。いままで見て泣いた美術作品って、ゴッホの薄緑っぽい青っぽい雨のような絵でも、赤土の中に座っている黒衣の女性の絵でも、どうして涙が出るのかわからないけどどうしても涙が出てしまう、というものだったんだけど、この作品の場合、もうどうしようもなく「これは私の姿だ」と思えてしまって、そういう勝手な共感で涙が出た。前々から、自分は美術作品を前にして、作者とか作品自体とほぼ関係なく自分の現在の状況を投影して見てしまうとは思っていたけれど、こんなに自分とリンクする作品に出会うということは、予想していなかった。

2時間ほどじっくり美術鑑賞した後、美術館のちょっと先にピーコックがあると聞いていたので、探して行ってみて、基本的な調味料(塩、コショウ、しょうゆ)や、簡単に調理できそうな食材を買って帰る。遅い昼食をとり、お弁当を用意して、夕方の集合に間に合うように美術館に向かう。ホテルから公演会場まで歩いていけるというのは本当に助かる。自分のタイミングで行けるからね。

仕込みの作業の残りを1時間ほどして、その後、場当たり稽古。きょうじゅうに終わらせなければいけないので時間の制約が大きく、2場以降は、登退場以外を飛ばしてガンガン進める。

大阪公演に行くつもりだったけどやっぱりちょっと無理、と言ってきた東京の友がいて、美術館公演は空間的にはたしかに面白いけれど、杉山至の美術、岩城保の照明ということでいうと劇場公演ほど最先端ではないし、無理して見にこなくてもいいよと私も言ったんだけど、仕込み終わった国立国際美術館B2階展示場があまりにも素晴らしく、興奮して以下のようなメールを送った。

美術館!
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いま展示されている長澤なんとかいう(ごめんなさいいま名前が思い出せない)人の作品に囲まれ、頭上にはカルダーの赤いモビールが揺れ、背景のようにミロの壁画。そんな作品群と並んでもかすまない、でも不響和音にせずむしろ全体をすべて東京ノートの世界に見せる杉山至の舞台美術すごいです。

美術館の作品が含まれるので写真撮っちゃダメ(演劇以外)なのでお見せできないのが残念です!
そしたら深夜、やっぱり見に行くと連絡が来た。申しわけないような、でも嬉しい。


10/21/2009(水)

部屋でゆっくり朝食食べて、昼までだらだらする。美術館公演は閉館してからじゃないと準備や稽古ができないので、昼間はわりとひま。フロントでもらった周辺地図に「スーパー」とあったので、近くにスーパーがあれば便利!と探して歩いていってみたら、スーパーではなくてスーパーホテルという名前のホテルだった。とほほ。

午後、みんなで客席用の椅子を取りに出掛ける。130脚ほどの椅子を、エレベータで地下から運び上げ、トラックに積み、いったん解散。ホテルに戻り、きょう到着の夫と合流し、4時に再集合して、公演会場である国立国際美術館に向かう。徒歩10分程度。

搬入経路にも、客席設置箇所のすぐ脇にも美術品の展示があり、気をつかう。搬入の後は、私は、アイロン掛けとか客席作り手伝い。10時退出。ホテルの近くの串焼き串揚げ屋さんで、何人かで飲む。お店の人が1人でテキパキなんでもやっているお店で、お料理も生ビールも美味しかった。


10/20/2009(火)

ゆうべ、打ち上げから何時に引き上げたんだったっけか。朝目がさめると、コンタクトもメイクもしたままだった。部屋の様子からして、翌日着る服を決めて用意し、さて荷造りするぞというところで力尽きて寝ちゃったらしい。そんなに飲んだつもりではなかったんだけれど、ビール、焼酎、マッコリと飲んだので、思いのほかまわっていたみたい。帰りにコンビニで買ったアイスも、袋の中で溶けてぺたんこになっていた(漏れなくてよかった)。

時間ギリギリで荷物まとめて集合。チャーターバスで仁川空港へ。道路閉鎖があったとかなんとかで、予定より30分ほど遅く着き、それでも免税店エリアで20分くらい時間があったので、来るときの羽田から気になっていたアイシャドウを、ソッコウで購入。このくらいパッと決心がつく買い物は、だいたいあとで後悔しない。

機内食は蕎麦とちらし寿司。「コチュジャンください」とお願いしたら(行きは、チューブのコチュジャンをもらえた)、「コチュジャンありません」と言われた。

はじめての関空から、電車でなんばへ。そしてタクシーに分乗してホテルへ。宅配便で送っておいた荷物も無事に受け取り、部屋へ。有線LANの口はあるんだけど、ネットにつながらず。ソウルで買ってきたエゴマの葉の缶詰をおかずにご飯。ビール。洗濯は明日にまわすことにして、早めに就寝。


10/19/2009(月)

12時半集合。の前に食事しようと早めに大学路に向かう。途中で会った何人かで、カルククスの店に行く。カルククスが麺だということしか知らないで行ったけど、美味しかった。透明なスープなのになんでからいんだろうとしばらくわからなかったけれど、よく見たら赤い唐辛子と緑の唐辛子のスライスしたのがたくさん浮いていた。気づいてからは唐辛子をよけて食べた。

マチネに、以前『ソウルノート』で共演した女優さんが2人、来てくれた。終演後、サムゲタンを食べに行く。きのう行ったという友だちが、もう1回行ってもいいよと一緒に行ってくれた。そのお店のカードを見せてもらったら、「ヨンヤンタン、サムゲタン」と書いてあるので、犬も食べられる店だよと教えてあげた。友だちは結局ヨンヤンタン(犬鍋)を食べたけど、つけだれがちょっと強い味ならしく、微妙な顔をしていた。サムゲタンは、美味しかった!

大学路の、山に登っていくあたりにあるパッチワークの店に行ってみたら、閉まっていた。もう夕方だったからなぁ。2004年に初めて行って、それ以来ソウルに行くと必ず寄ってたので、残念だった。「先生、お元気でしたか?」の言い方を、友だちからせっかく習ってきたのになぁ。

夜公演は、受けすぎなくらいノリの良いお客様だった。終了し、撤収し、サムギョプサルとお好み焼きの店で打ち上げパーティ。


10/18/2009(日)

先に帰国する夫を、早朝、送り出す。

10時開演でゲネプロ、ということで、きょうは朝が早い。ゲネプロには、「チケットがもう完売していて取れなかった」という韓国の友だちや、ロミジュリチームの人たちが見にきてくれた。「ナニナニさん(友だち)はどうして『東京ノート』がそんなに好きなんだろう? 意味わかんない」みたいなことを前に言ってた人が、きょう初めて自分で見て、大泣きしたらしい。

韓国の友だちと書いたのは、国際表現言語学会で知り合った人で、3月のカナダ以来の再会だった(その前は2007年の11月に早稲田大学で会った)。お昼を食べに行ったら、たまたま一緒に行った青年団俳優2人の分も含めて彼女が全部払ってくれた。私たちはもちろん、いやそんな、払いますよ、と言ったんだけど、ソウルに来てくれたんだし、お芝居無料で見せてもらったし、どうしても、と払ってくれた。おごる、おごられるのこの辺の感覚は、日本の文化と韓国の文化でたぶん少し違っているよね。その後彼女と2人でお茶をして、そのお茶代は私が払わせてもらった。しかし、昼食を食べた食堂も、その後で行った喫茶店も、ゆったりした良い店だった。現地の人につれていってもらった店は、どこもはずれがない。

3時開演で、ソウルでの初日。三重も、富士見も、笑わない静かなお客さんだった。その前の9月のジュネーブのお客さんはすごく笑ってた。ソウルのお客さんは、ちょうどその中間。2回めは7時開演。終了し、カムジャタンを食べに行く。ソウルの友だちが「2番めにオススメの店」(1番めの店は、行ってみたらなくなっていた)に案内してくれた。7人で行って、そんなにお腹のすいてない人もいるしまぁ「大」1つでいいかと注文した(鍋の大きさで、大、中、小から選べる。または、「食事」として1人前ずつでも頼める)ら、美味しい美味しいと大人気で、結局もう1つ「大」を注文した。カムジャタンは私の大好物で、今回も「ソウルに行ったらカムジャタンを食べる!」と決めていたので、食べられて本当に嬉しかった。大学路の、ラーメン六本木の少し先の右側の店。


10/17/2009(土)

朝食後、劇場へ向かう夫を送り出し、私は二度寝。洗濯(旅公演中は手洗い)とメールチェックを済ませ、まだ少し時間があったので、徒歩で仁寺洞(インサドン)に行く。旧軽井沢(もう20年くらい行ってないけど…)みたいな感じのとこ。45分くらいしかいられなくて、通りを1/3くらいしか見られなかったけれど、ブラウス3枚買う。外国からの観光客が多い場所なせいか、私のような大きな人の着れる服が結構あるんです、仁寺洞には。

劇場があるのは、大学路(テハンノ)という街。途中のパン屋でパンを買い、KFCでチキンを2ピース買って、楽屋で食べる。パンは、1つ2000ウォンくらいで、高いなぁと思ったんだけど、包みから出してみたら、結構大きかった。食べ切れなかった。チキンは、そこはかとなくからかった(美味しかった)。

予定通り4時から場当たり。7時過ぎに終了。夕飯は、サムギョプサルを食べに行くチーム、サムゲタンを食べに行くチームなどに分かれた模様。私と夫は、店を探して歩いているうちロミジュリチームと会い、少人数でテジカルビを食べた。大学路は、劇場も食堂もたくさんあって、すごく良い街だ。


10/16/2009(金)

ゴミも出さなきゃいけないし、コンビニで宅配便も発送しないと。荷物もあるけどがんばって1回ですませよう。と準備万端整えて家を出たはずが、帽子を忘れたことにゴミステーションで気づき、2秒迷って取りに帰る。先月のジュネーブは、帽子を持っていかなかったことを悔やんだので。ま、あのときは日差し対策、今回は防寒なんだけれど。

羽田空港に行く場合、自宅最寄り駅から直通バスで行くことが多い。でもきょうは、集合時間のすごく前かぜんぜん後にしかバス便がないので、電車を乗り継いで行った。乗り換えが多かったり混んでたりで、荷物が多かったり疲れていたら大変だろうけど、きょうはまぁ大丈夫だった。特に問題なく全員集合し(『東京ノート』の座組みは、旅公演に慣れている)、出発。

金浦空港に着くと、韓国の美味しい匂いがした。バスで劇場に向かう。今回はソウル公演芸術祭への参加で、フェスティバルからのウェルカムバッグを車中で受け取る。ネームカードは裏に、「○○ホテル(宿泊場所)まで行ってください」「大学路芸術劇場(公演会場)まで行ってください」という文章がハングルと英語で書かれていて、そのままタクシーの運転手に見せればいいようになっていた。他にも、ソウルのガイドブック(英語)や、地図(日本語)、フェスティバルのノベルティーが入っていた。便利と楽しさの詰まったバッグだった。

ほぼ時間通り劇場に着き、朝から仕込んでいる先発隊と合流し、5時から仕込みに参加。きょうは夜8時から多田淳之介が韓国でつくった『ロミオとジュリエット』の公演があり、仕込みのため見られないだろうとあきらめていたんだけれど、どうも行けそうな気配。7時半からのSCOTの公演を見る人たちもいるようだし。そして、明日は「俳優は場当たり開始(4時)までに劇場に来ればよい」というスケジュールになり、自由時間のないタイトなソウル滞在になると思っていた予想がにわかにくつがえる。

そして『ロミオとジュリエット』。中途半端に時間がさし迫り、ホテルにチェックインせずそのまま荷物を持って公演会場である南山芸術センターまで行くことになり、総勢9人で地下鉄で移動。駅からの坂道と階段、大荷物転がしながらでちょっときつかった。そして到着するかしないかに猛烈な雷雨。間に合ってよかった!

『ロミオとジュリエット』は、すごく面白かった。多田くんは、2年前のキラリ☆ふじみでの『大恋愛』→昨年のソウルでの『ロミオとジュリエット』初演→今回、と長くこの作品(厳密にいえば『大恋愛』は同じ作品ではないんだけど、シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』を多田演出で見せる、という点では同じ作品といえると思う)に関わり続けているわけで、韓国人の俳優たちも、再演だから、ロミジュリとも多田演出とも少なくとも1年は関わり続けているわけで、そういう、長い時間をかけてつくられた深さが、この作品をとてもくっきりした、すっきりしたものにしていた。くっきり、すっきりで、でも熱い。今回は東京デスロックの佐山さんがキャストに加わっていて、「日本人である」とか「韓国語がわからない」という部分が新たな面白さを生み出しているところもよかった。

観劇もすんで、次はホテルにチェックインだ、とタクシーで向かっているところに、「ソウルノート」で学芸員役だったチェ・ヨンミンさんから電話が入り、ホテルのロビーで会いましょうということになる。ホテルでは、フロントでもめた。私は夫と同室なんだけど、カードキーを夫が持ったまま出掛けてしまっている。
「カードキーは1つしかありません」
「マスターキーはないんですか」
「ありますが、ドアは開けられるけどカードキーがないと電気がぜんぜんありません」
「他のカードを使えないんですか」
「ダメです」
……
……
「とにかく部屋に入りたいです。マスターキーであけてください」
キーカードを挿入するスロットに美容室のポイントカードを2つ折りして入れたら、電気つきましたけどね予想どおり。

その後、『ロミオとジュリエット』観劇組+過去に『ソウルノート』の出演者で、ヨンミンさんにサムギョプサルの店に連れて行っていただく。演劇人がよく行く店とのこと。サムギョプサルも、キムチチゲも、ビールも焼酎もマッコリも美味しかった。私は途中で、すぐ近くの店でやっていた『ロミオとジュリエット』(夫が照明スタッフ)の打ち上げにもおじゃまさせてもらった。

そんなこんなで、1日めから盛り沢山でした。


10/15/2009(木)

昼公演のあと、平田オリザによるアフタートークあり。「学生演劇をやっているが、先輩に昔のほうがよかったと言われる」→「昔は私も、『もっとしっかりしゃべれ』『熱いものがない』『魂がない』とか散々言われた。上の人の言うことは無視して好きにやったほうがいい」とか、「演出家に『自分の限界を決めるな』とよく言われる」→「私は俳優に『自分の限界を思い知れ』と言う。どっちが冷たいですか?」とか、ちょっと刺激的なやりとりあり。

夜公演の後は、撤収およびソウルへ行くための荷造り。そう、明日はソウルに向かって出発だ。帰宅して、自分の荷物の荷造りもする。大阪でだけ使うものは、宅配便で明日の朝送ることにする。


10/14/2009(水)

朝から場当たり稽古。終わった後の休憩中、舞台上や客席のあちこちで俳優がごろんと寝ているのを見て、知り合いの照明スタッフが「死屍累々」とにやにやしていた。稽古場で横になるとおこられる劇団もあるという話だけど、青年団はそういうのなくて、稽古中でも出番のない人が寝てたりする。前に旅公演についた舞台監督が、「なんでこんなに寝袋を持っていくの?」と驚いていたけど、こういうときに使うんです。

14時からは障害者ワークショップ。『東京ノート』の一場面を、まずは見てもらって、次には参加して舞台に入ってきてもらう(そのシーンに出演していない俳優が一緒について出る)。

夜、ゲネプロ。家に帰り着き、11時近いのにクリームシチューを作って食べたり洗濯したり。


10/13/2009(火)

キラリ☆ふじみで、『東京ノート』仕込み。俳優は15時には解放される。照明スタッフである夫を待って、それでも7時過ぎには退館。

うちからキラリ☆ふじみは、通うのに2時間以上掛かる。明日も朝が早いので、きょうは夫婦で志木泊。久々にゆっくりと夕御飯が食べられた。


10/12/2009(月)

近所に髪を切りに行く。カット2,000円で、安くて早くて仕上がりもいいんだけど、こちらが「話しかけないで!」オーラを強く強く出しているにも関わらず継続して話しかけられるのには閉口。きょうは雑誌を読み続ける作戦で対抗したけれど、それでも話しかけてくるもんなぁ。スーパーの「レジ袋いりません」カードみたいに、美容室に「雑談希望しません」カードがあったらいいんじゃない?


10/11/2009(日)

早めに劇場入りし、きょうもスーパーへ。おみやげに三重のお茶を買う、ペットボトルだけどね。

最終日のきょうは、14時開演の1回のみ。17時には撤収を終わり、タクシーに分乗して駅に向かう。すぐに来た急行電車に乗り、夕焼けから暮れていく空を、ちょっと感傷的に眺める。乗換を確認すると、名古屋に着いて10分後くらいに出る新幹線がある! 近鉄からの乗換口には窓口が1つしかなく、すでに列ができていたので、一旦改札を出てJR名古屋駅コンコースでみどりの窓口を探し、無事に指定をとって新幹線に乗車。

疲れているとは思うんだけど、いえに帰ってきたというだけで元気な気分になり、洗濯したり、ナス、カボチャ、ジャガイモ入りのカレーを作って食べたり、マンガ読んだりする。


10/10/2009(土)

本隊より1日早く東京に戻る夫を、駅まで送る。

きのう差し入れでいただいた「義左衛門」という日本酒が美味しかったので、劇場の近くの大型スーパーでおみやげに小さいのを何本か購入。お弁当も買う。このスーパー、24時間やってるんだって、いいなぁ。

昼公演の後、きょうもアフタートークあり。


10/09/2009(金)

朝から、場当たり、ゲネ、そして19時開演で本番初日。都合3回「東京ノート」をやった。

先月のジュネーブは台詞の一言一言に反応して笑うにぎやかな客席だった。それに比べてきょうは静か。最初ちょっととまどったけれど、そうそう、日本はこうだった。静かといっても、つまらないとかではないようで、なんか空気がくすっと笑うみたいになったりする。それに、アフタートークで次から次へと質問が出たのを見ても、興味をもって楽しんでいただけたようで、よかった。「変な質問かもしれませんが」と言って始めるかたが何人もいて、奥ゆかしい土地柄を感じた。

ホテルの近くの焼肉屋で打ち上げ。この店に来たらシメはこれですよ、と三重の人にすすめられ、最後は焼きバナナ。バナナと一緒に軍手も出てくる。テーブルの上の七輪にバナナを皮ごとのせて焼き、皮がまっ黒になって泡が出てきたら、あつあつのところを皮をむいてシナモンがけバニラアイスにのせて食す。焼肉も美味しかったけど、この焼きバナナたしかに絶品。


10/08/2009(木)

思いっきり台風の中、旅公演に出発。まずはJR横浜線が間引き運転で、新横浜駅着が新幹線発車5分前になる。ギリギリなのにホームでお弁当を買ったので発車時に指定号車にいなくて、品川から乗っていたメンバーの気を揉ませた。いやでも間に合う自信はあったし、天候不良でこの先何のどのくらい時間がかかるか不透明ないまここで食糧を仕入れとかないと最悪の場合自分がものすごく機嫌が悪くなることがほぼ確実だったので。新幹線は、途中とまったりして、1時間ほど遅れて名古屋に到着。近鉄線で津に向かうはずだったけれど、近鉄線が動いていないので、レンタカー3台に分乗して津を目指す。珍道中のすえ、予定より2時間ちょっと遅れて劇場に到着。

ホールのかた、現地スタッフのかたがたが先に搬入や照明吊りこみを進めてくれたこともあり、夕食休憩までにおおかた終了し、俳優は解放される。ホテルで夕飯のお弁当を食べごろごろしたのち、夜まで仕込んで帰ってきたスタッフと近所に飲みに行った。


10/07/2009(水)

「東京ノート」旅公演の積み込みのため倉庫に行く。途中で友だちと同じ電車に乗り合わせ、しゃべってたらあっという間に着いちゃった。

台風が近づいているそうで、1日雨降り。7月に買った雨靴がとても便利。明日から旅公演で三重に行くんだけれども、明日の朝も台風で雨だとすると雨靴履いていったほうがいいんだろうけど、天気予報では明後日以降晴れなんだよなぁ。雨靴履いて、別の靴を持っていくか。ちょっと荷物だけど、まぁ、それがいいですかね。

以下は、備忘のために書いときます。
先日見た英語の文章の中に、"Your best friend just lost their job. What do you do to make them feel better?"という部分があって(実際はYou're best friendと書いてあったけど、それは明らかにマチガイ)、your best friendという性別の限定されない三人称単数形を受けるのにtheirとかthemとかを使ってるわけで、前に翻訳者のメーリングリストでこんなような文章について質問したときにネイティブの人たちから「そのような使い方はばかげている」みたいなことを言われた記憶があったので、そして、でも、こういうときhe/sheとスラッシュをつけて書くのはきらいなのでなんとか避けたいなぁとずっと思ってるので、「最近はこういう言い方してもいいことになったのかな? だったら嬉しいな」と思ってFacebookでそんなことを書いてたら、アメリカ人の友だちが英語に詳しい友だちに聞いてくれたり、大学の先生がコメントつけてくれたりして、どうも最近は、性別の特定できない三人称単数(best friendとか、sales representativeとか、everyoneとか)のときtheyで受けるのはOKってことになってきているらしいとわかった。


10/06/2009(火)

定期メンテナンスのため歯科へ。右上1カ所だけちょっとダメだったけど、あとは大変良いと言われる。帰りに食べた昼定食の小鉢のレンコンがすごく美味しかった。ゴロンゴロンとおおぶりに切ったのを、小麦粉まぶして素揚げにしてから砂糖と醤油で炒りつけた、のかな。今度試してみたいです。


10/05/2009(月)

「東京ノート」旅公演のミーティングでアゴラへ。今回は、三重に行って帰ってきて、富士見で公演して(これはいえから通う)、ソウルに行ってソウルからそのまま大阪に行く、というスケジュール。大変なんだか比較的楽なんだか、想像がつかない。


10/04/2009(日)

横浜ダンス界隈2009というのを見にいった。当日パンフレットによると「毎年開催している、街中を移動しながら作品を見ていく回遊型プロジェクト」とのこと。6つの場所で6つの作品を見た。

天窓から外光の入る、昔倉庫だった劇場は、ずっと座っていたいような独特の雰囲気のある空間だった。それ以外は屋外で。いかにも重そうな鉄扉があくとスモークがうわーっとあふれてきたり、川を行く船の上でポップコーンがポンポンはじけたり、芝生のはるかかなたから緑とピンクのダンサーが全速力で駆けてきたり、ぎざぎざしたコンクリートの低い堤防の上で踊る人の背後に大観覧車の光、そこを、屋根にドラゴン乗せた遊覧船が横切っていったり、十六夜の大きな黄色い月をバックに月光の曲が流れたり。

1つの場所から次の場所まで移動するあいだに、いま見た作品のこととか、それを見て思い出された最近の自分のこととか、歩きながら友と話す時間も楽しかったです。


10/03/2009(土)

自主性とか生物としての本能とかが無いんじゃないかと思うくらい、自分ひとりだとなんにもしないことがある。きょうもそうで、気がついたら夜になっていた。なんにもしなかったわけではないんだけど。

でも、演劇公演の字幕用の戯曲翻訳を引き受けていて、それを進めないといけないんだけど、先日中断して他の翻訳の仕事をしてたら気持ちがなかなかそっちから戻ってこなくて、戯曲翻訳をなかなか再開できないでいる。します。これ書いたら、始めます。


10/02/2009(金)

日帰りで名古屋に行ってきた。来年4月の公演の「合同打ち合わせ」というのがあって。雨の中、こだまで。つつがなく終わり、夕方の新幹線で戻る。名古屋の劇団のかたに、
「ホントにこの打ち合わせのためだけに来たんですね。美味しいものも食べられませんね」
と同情される。公演のときにガッツリ楽しませていただきます!

帰宅すると、急な仕事が入っていた。


10/01/2009(木)

かぼちゃスープを作った。ずっと前友だちに教えてもらった、ベーコンとタマネギとかぼちゃで作るヤツ。きょうはタマネギじゃなく長ネギにしちゃったけども。鯖も焼いた。魚焼き網出すのめんどくさくてフライパンで蒸し焼きにしたら、ぱりっとしないし、ちょっと魚くさくなっちゃった。手間は惜しむな!

翻訳の仕事を1つ終わらせて送信。


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